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第1話  乙女と狼

始めまして。顕玖陸と申します。

誤字脱字・文章が下手・稚拙等至らない点ばかりだとは思いますが…、どうぞ宜しく御願いします。(額を擦り付けた土下座)


あと究極の亀更新です。(本当に酷いです!基本放置プレイ派です…すみません。だから忘れた頃にやってきます)


 問い、見た事もない程の大きさの狼が、目の前に立ち塞がっていたらどうするか。


 答え、持っていた木桶で、力一杯殴る。






 ドカッ、バキバキッ。


 鈍い打撃音と共に鋭い破砕音が、閑静な森に響き渡る。

 あぁ…木桶が…。古くてぼろぼろで、所々小さな穴が空いていたが、まだまだ充分使えたのに…。

なんたる事だ。新しいものを買う余裕もないし…。うぅむ、これからどうやって水を汲もうか。

 地面に飛び散った木桶の残骸を見つめながら、これからの事に想いを馳せつつ、私は重い溜息を吐いた。

 『ぐるるる…』

 と、地を這うような低い唸り声が聞えてきて、私はさっとそちらに目を向けた。

 あぁ、そう言えば、馬のように大きい狼がいたな。木桶喪失のショックが大き過ぎて、綺麗さっぱりと忘れていた。

 狼は顔を俯かせブルブルと全身を小刻みに震わせながら、ふさふさとしたとした血を連想させる濃い深紅の尻尾を激しく上下に振っている。

 ううむ。激しく怒っているな、これは。ついつい条件反射で殴ってしまったのだが…。まぁ、走って逃げても殺される事には変わりないだろうが。

 いやはや、即座にずたぼろ八つ裂きコースか、じわじわ五体不満足コース、生きた玩具でじっくり遊ぼうコース、踊り食いコース、それとも…。頭の中、これからすぐに起こるだろう、血みどろ凄惨残酷シナリオが幾つも浮かび上がる。ふぬぅ…面倒臭い事になってしまったな。

 うぅむ、個人的には一番楽そうな、即座に心臓一撃コースが良いが。うむ、正直それ以外は遠慮したい。でも殴ってしまったものは仕方ない。ふぅむ。運が良くてじわじわ五体不満足コースだろうなぁ。うぅむ、悲惨だなぁ。祈るように両手を組み、苦い笑みを浮かべ、ぎゅっと目を閉じる。

 『ぐぐぐっ…きっ…気持ちが良い…。だが、足りん…。もっと…もっと寄越せ!!』

 む?何だ、この低く掠れた雑音混じりの、果てしない悦びと積もり積もった飢餓感が交じり合ったような唸り声は。それも狼の辺りから聞えたような。

 …むむむ、空耳か?何とも奇妙な。

 『娘、早く!』

 また空耳が。それも今度は期待と焦燥感に満ちている。…死への恐怖に、耳が壊れたか。

って、そんな事よりも。狼よ、何故まだ襲って来ない。早くして貰いたいのだが。待たされている分だけ、こう血みどろ妄想と恐怖心が膨らんでいくだろうが。

 ぐぐっと眉間に皺を寄せ、薄く目を開けた刹那、ギラギラと異様な光を放つ潤んだ金色の瞳に射抜かれた。 

 あぁぁ。さようなら、我が人生。

 安らかな笑みを浮かべ、再び目を閉じようとした瞬間、産毛がモサモサ生えたぷっくりとした巨大な蛾が私の方に飛んでくるのが見えた。

 思わず避けようと足を一歩前に踏み出た途端、足元に転がっていた拳大の石に躓いた。よろめきながら、こけないようにバランスをとろうと、両腕をむちゃくちゃに振り回し…。


 ガッン、ゴキッ…バタン。


 と突然、鈍い衝撃が右手の甲を襲う。その直後、じんと痺れが二の腕まで走ったかと思ったら、熱を放ちながらずきずきと痛み出した。

 余りの痛みに顔を顰め真っ赤になっている右手の甲を観察していると、目の端に、狼がゴロンと仰向けになり、尻尾を千切れそうになるぐらい上下に振りながら、激しく身体を捩じらせているのが写った。

 よく見ると、鼻からトロトロと赤い液体が出ている。

 もしかしなくても、裏拳きめてしまったか。しかも巨大狼が倒れるぐらい、激しいのを。


 …あぁ、これで…一番悲惨な、生きた玩具でじっくり遊ぼうコースに決定だな。


 『くうぅぅっ。何て素晴らしい…。もっと、もっと…』

 過酷な未来に虚ろな目で遠くを見つめていると、またあの空耳が聞えてきた。…何か、先程以上に悦んでいる。そんな、催促されても…。

 と、また、蛾が私の方に飛んできた。

 ぐうっ、またか。蛾よ、どうして私の所に来る。

 お前のせいで私は…。成敗してくれる。

 私は咄嗟に屈んで先程躓いた石を掴み背筋を伸ばすと、蛾に狙いを定めて力一杯投げつけた。

 「あっ」

 ゴッツ。

 石は猛スピードで空を切りながら、狼の額のど真ん中に直撃した。


 あぁ、そう言えば、私ノーコンだったな。うーむ、もしかしなくても、ヤッたか?



最後まで読んで下さった、とても優しい方へ


最後までお付き合いをしてくださり、ありがとうございました。

つづき頑張りますので、宜しければ次回も読んでやってください。



始めてしまいました…。

この話は基本、お馬鹿過ぎるコメディーです(多分)

登場人物達の馬鹿行為にツッコミを入れていただけたら、嬉しいです。

どこかで、くすっと馬鹿にしたような感じで嗤って頂けたら、尚嬉しいです。

まだまだ始まったばかり。

さてはて、どうなる事やら…。

私にも分かりません(おい!)

しかし悩んで、悩みまくった割には…。凄くインパクトの薄いタイトルに行き着いたな…。でも最初に思いついたのが「王様はドM!」なので、あんまり変わらないかな…。


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