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将希の異世界日誌  作者: 雄太
第1.5部 その後
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出発会 後編


 そして、騎士団本部に設置された特設出発式会場には今日の主役である団長とワジルその他2名の部下達が既に着席している、対面するように陛下が王城から持ってきた玉座に構え、ちょうど真ん中お誕生日席を司会進行ギムレットが陣取る。


 王城に行ったことがある騎士団員からは、『あれ、持って来れるんだ』

『予備じゃねぇか?』

『アレに予備なんてあるのか?』

『さぁな』


 と聞こえた。


「ではこれより簡潔な出発式を始めます。では頑張ってください」


「短い。」


 手短にまとめろと昨日言われたギムレットはその通り手短にまとめたが何故かサンディには合わなかったようだ。


「し、しかし手短にと指示が・・・」

「そこまで手短にとは言ってない。たとえば宴会なんかを設ければよかったなーとか」

「それは酒飲みたいだけでは?団長」

「そんなことはないが。それともギムレットが飲みたいだけなんじゃ?」


 と団長は全ての事をギムレットのせいにした。


「わかりました。もういいですよ、では仕切り直しとしましょう」


 このままじゃ埒が明かないと言う呟きはマイクには乗らなかった。


「では、陛下、御言葉を」


「・・・私は今日は居るだけよ、そんな言葉考えてもいないわ」


 主従それってこれだけ。

 少し間を空けて出てきたマリアの言葉は想像以上に酷いものであった。それを聞いたギムレットでさえ「はい?」と口に漏れている。そもそも空想を実物に照らし合わせるのがいけないと思うのだが、つい忘れるがこの陛下見た目は容姿端麗で皮だけは完璧美人と言ったとこだが・・・内面はかなりのズボラである。大臣からは逃げ周り、格式とドレスと王冠を嫌い、おやつを愛する。そして今日もサンディに宣言していた「私は置物」だとだからこそ何にも考えてなかった。考える気もなかったみたいだ。


「・・・・で、では、団長代わりに御言葉をいただきたい」


「酒寄越せ」 

「ワジル頼む」

「陛下の前で俺が発言するなどあってはならない」

「三馬鹿でいいから」

「それは却下だ」


 三馬鹿2人が口を開く前に団長が止めた。

 もしこの三馬鹿が口を開いていたら打ち首では済まなかっただろ。どの道碌なことを言わないし、スリーサイズやら大方想像がつく。


「一層の事、飛ばされても良かったか、ストレスも減る。だが掃除の手間が増えるか・・・」


「では団長が」

「それは却下だ、私は送り出される方だお前がやれ」


 と珍しく団長は引く気が無いようだ、何か悪いものでも食べたのだろう。


「わかりました。僭越ながら私が。何があってもう打首にはならないですよね」

「あぁ、大丈夫だ、まともなことを言えばな」


 そう言われ、ギムレットはため息をつくが諦めたようだ。


「では、晴れ渡る明るい空の元」

「今日は曇りだ」


 ギムレットは耳元で飛ぶ蚊のように鬱陶しい顔をしたが無視する。


「空の元、今日、陛下直轄騎士団第32臨時旅団はリベリシュに向けて、向かうこととなります」

「そんなに旅団なんてあったんだな、20ぐらいだと思ったが?」


 実際、サンディの言っていることは正しい。ギムレットが今、適当に名付けた旅団である。


「えー、そのメンバーはサンディ団長トップそして王立騎士団からエリシアを臨時副団長として迎えその他少数精鋭の臨時部隊として派遣します。」


「おい!」

「俺のことは?」

「忘れてないか?」


 とワジル、サムウェル、ブラットリーが口を揃えるが完全に無視された。


「臨時副団長エリシアは当日カイブロス乗り場で合流する手筈となっています。


 晴れ渡り澄み切った空の元今日この日を迎えられたこと感謝します。」


「晴れ渡ってもないし澄み切ってもない。そもそも誰に感謝してるんだギムレット?」


「これにて私からは以上とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。本日も良き日となることを」


「何勝手に締めてんだ?」


「では長らく拘束して申し訳ありませんでした。これにて出発式は解散とさせていただきます。みなさん明日に備え各自休むなり買い出しに行くなりしてください。」


 ギムレットは一礼し壇上から降りる。


「あいつ、面倒だからって終わりにしやがった。」


 しかし団長の目はギムレットには向いておらずこちらに向かってくるマリアの方へ向いていた。


「良いじゃないの、サンディ。これで遊びに行けるわよ」


 駆け寄ってきて小動物のような丸い目でサンディの手を握る。


「しかし陛下」


 そこまで言うとサンディの口が塞がれる。

「ダメ、今ので今日の公務は終わったし」


「また、大臣達が泣いてますよ。わかりました、では少し買い出しと行きましょう」


 サンディはここ最近陛下の子守りがなく少しばかり落ち込んでいたようだ。ある種、陛下に引きずり回されるのが楽しかったのであろう。


「リベリシュは海よね」


 マリアがそういうと。聞き耳を立てていた馬鹿団員達の目がギロリとと光る。全ての想像はサンディに、ではなくマリアに向いている。各々、破廉恥な水着を着せたマリアを想像している。


 ある者は黒の編み込み

 ある者は白と黒のハーフ

 ある者は穴あき

 ある者は赤

 ある者は黄色のリボン付き

 ある者は薄い青

 ある馬鹿者は・・・想像に任せよう。


「陛下、上で話しましょう。」


 如何わしい視線を感じたサンディはそういう時マリアも大人しくとは行かないが、拒否はしなかった。


「そうね。わかった。・・・見せてあげても良いけどね。みたいでしょ?」


 振り返りニコリと微笑む。

 ある者には女神のように映り

 ある者には猫被った悪魔のよう見えたと証言した。


マリアの水着姿か〜えへへ、何着ても似合うんだろうな。たとえウェットスーツでもね可愛いんだろうなラインが腰やら脇腹、・・・それにね、アレもね。


見えないって神秘だよねー。見えたら冷めるけど見えないのがまた良い。良い。


なんだこれ?

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