宴会の後処理
いつもであれば団長は今すぐにギムレット達を怒鳴りに向かうが今日は全額王立騎士団持ちである。(了承は得ていないが)だから今日は一切懐が痛まない。
一方ブラムは大会に負け天文学的な飲食代を払う羽目となった。
「こちら領収書です、」
「ありがとう」
団長はそういいその場を後にすると、立たせた団員のところに戻る。
「お前等帰るぞ!」
「カールはどうします?」
「牢屋ごと連れて行く」
ギムレットは頷くと何人かのまだ目が開いている団員達に運ばさせる。
団長はワジルに先頭を歩かせ自分は最後尾を歩き脱落した団員のケツを叩く。
「もう夜か、時間とは不思議なものだ」
団長はふと夜空を見上げると空はまだ夕方と夜が同居している。
夜の空を見ると星が浮かび
夕方の空を見ると夕焼けが空を焼く。
夜の空には満月が今日も上がってくる。
夕方の空は太陽が沈む。
「そういえば将希殿居ませんな、あとサムウェルともう1人も」
「そんな奴ら居たっけ?」
夜空をを見上げ、過去を思い出している団長の耳に聞きたくない言葉が飛び込んでくる。最初はシャットアウトしていたがうるさかったから聞いていた。
「団長、」
「あそこで寝てるよ、よくもまぁあんな姿勢で寝られるもんだ・・・感心するよ」
サンディとワジルの視線の先には窓から飛び出て地面に転がっている将希と窓に足の甲を引っ掛けて吊り下げられているサムウェルとブラッドリー。ブラットリーだっけ?まぁいいか。
「引っ張ってきましょう」
ワジルは団長の返答を聞く前に歩き出す。
「頼む、」
3人に向かっていくワジルの背中をじっと見ている。そして3人の足がワジルに掴まれ引き摺るように持ってこられる。
「私はこんなプレゼント入らないぞ」
「俺も入りませんって、扱いに困りますよ、邪魔だし」
「なら捨て置くか?」
「そうするとまた陛下より苦情が来ますよ」
「だよな。はぁ、起こせ」
「わかりました」
ワジルは3人を持ち上げ頭から落とす。自由落下で落ちていく3人はまだ起きないがその頭が地面にぶつかる前に目が開く。
「「「へぇ?じッ⁉︎ーー」」」
「・・・頭が痛い」
「いてててててて、、なんだよ」
「えりちゃん!・・・なんだよ!あと少しだったのに!」
将希は頭をさすりながら座り込み、ブラッドリー大の字で倒れている。サムウェルはピーな夢のラストシーンであったことが推測される。
「どうだ?寝ていた気分は?」
「「だ、だ、だ、ん団員・・・・・・おはようございます」」
三馬鹿トリオの2人は見事にハモる。
「おはようー、サンディさん。」
「帰るぞ、はぁ、怒る気分でもない。」
「「え?それって」」
三馬鹿プラス将希が思わず顔を上げる。
「あとでぶっ殺す。その時まで首、自分で斬るかしとけ、今でもいいがな、今やると面倒だ後始末がな・・・」
その後ここら辺では首なし騎士の亡霊が出ると噂が流れた。
それと同時期に多くの市民が呻き声を上げてふらふらと歩く騎士団を見かけたことも原因の一つとなったのであろう。
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翌日
酒が抜けて来たサンディは王城の自室にて口には出せない事をして拝借したファイルをテーブルに並べているそのテーブルはファイルや資料、ペンが散乱している。
「んー、結局暗部の資料にも詳細はなし。暗部にここまで資料を握らせないのはお見事としか言いようがないわね。」
サンディは手に持っていた資料をテーブルに投げ捨てソファーに倒れ込む。
「結局王家のシーリングスタンプが2本ある理由は謎。1番有力なのは私に対する嫌がらせと言ったところかしらね、それでも確証を得るには薄いけど。私的にはその理由は後付けであって本音は違うように見えるんだけどね〜。結局確定は出来ないと、一回リベリシュの領主を引き摺り出す必要があるのかもね。」
サンディは寝っ転がりながら考えているとドアがノックされる。
「サンディ、今大丈夫?」
その声はマリアのものであった。すぐにサンディは飛び起き髪を整えてドアを開ける。
そこにいたのはドレスではなくホットパンツに白のシャツと言った、ものすごいラフな格好のマリアであった。そのボディラインが出た健康的な肌の色と双丘の影がその身体をより引き立たせる。
「陛下、なんでしょうか?用があれば私が行きましたのに」
「入れて」
マリアはそう言うと押し入るように体を捩じ込むと自室のようにすぐにソファーに座る。
「それで陛下、今日はどんな用事でこちらへ?」
「サンディそれやめて。」
マリアは逃げて来たのか楽しそうな目をしている。
「今頃大臣達が騒いでますよ。」
サンディの耳には『陛下!』『陛下!』『政務が残っています!』と叫び走り回っている大臣達の声が聞こえる。
「そもそもその格好なんですか?」
「ん?これ、」
マリアは立ち上がりその場でくるりと一回転する。
「この間、城下町に行ったらこれが流行ってるて聞いてだから買った。サンディの分もあるわよ」
持って来たバックから新品のホットパンツを取り出す。
「入りません。」
「だと思った、だからここのメイドで1番若い子にあげる事にした。。」
そんな顔が目に浮かぶわ。拒否もできないし自分の好きなものでもない、だけど陛下からのプレゼント貰わないわけにはいかない。
「さぞ喜んだでしょうね」
「それがあまりいい顔してなかったわね、なんでだろ?」
「そんな短いの誰が着るんだ、ですからね。そんな話はどうでもいいので何しにここへ?」
サンディが話を切り出すとまたもドアがノックされる。マリアの方を見ると全力で首を振っている。そして急いで奥に逃げ込む。
「は〜い、なんですか」
サンディはドアを開けると案の定大臣が居た。
「あら、大臣殿お久しぶりです」
「サンディ様、陛下見ませんでした」
「いいえ」
「それは良かった。ここにサンディ様がいるならば外には出てませんね。」
「私は知らないわ」
「わかりました」
その大臣は素直に引き下がりサンディはドアを閉める。
「もしかしたらどこかに隠し通路でも存在するかもしれませんな、」
大臣が呟く。
おー気づき始めたみたいね。まぁ私もその全容は知らないんだけどね
大臣の可哀想に・・・でもないなもっと苦しめ!あはっは。
女王としての威厳は王冠とドレスだと公言もしている。




