大酒飲み大会Part3 end
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「おれしぬかも」
マイクに声は乗らなかったがカールの死期が迫っているようだ。
「じゃ俺もブラックジョッキを使う」
「その相手は?」
「同じくカールだ」
「私もカールさんに」
サンディに続くようにブラムエリシアがカールを犠牲にした。
「わかりました3人がカールを指名しブラックジョッキを使用。順番はサンディ、ブラム、エリシアの順になります。
全て飲み切ったらカールは無事解放されます「えづ?まじかよ・・・」
ではギムレット今の倍率は?」
サムウェルはギムレットの賭け場のマイクを向ける。
『はいはーい。現在の倍率です
飲める 98.5倍
飲めない 1.2倍となっております
カールが三杯飲むことになってからさらに倍率は飲めない方にかなり優勢に傾いてます。』
「ほとんど飲めない方に傾いてますね、ワジルさん」
「ええ、そうですね、流石にあの中身では飲める飲めないの話ではなく嫌悪感が先にきますからね。それにアルコール度数60度ですからね。流石にやばりブツですね、北の高原地帯の名産の精力剤はとても強力として有名です。例え噛ませ犬のカールでも躊躇しているのでは。」
「あぁ、一つ言い忘れていました。ブラックジョッキは10分以内に飲まないと失格ですでは今から10分です頑張ってください」
そう言うとタイマーがスタートする。
サムウェルは忘れてはいなかったが忘れてた雰囲気でそう言うとカールの顔色がさらに悪くなる。
「あぁ、言っておきますがそれ飲まないとカール選手は全ての記録がなくなり明後日あたりまで投獄されます」
サムウェルがそう発破をかけるとカールはゆっくりと飲み始める。
「まっず!ヴェ、まずい何これ、ヴェ、誰か飲んだのかよ!」
口につけようとしたがその臭いに口にすら触れれなかった。
もちろんそんな面倒な事ことするわけない。これは将希が先ほど適当に混ぜ込んだものであるからな、出来立てほやほやである。
「よく飲めるね」
将希の呟きが聞こえた。
「ご使用経験がお有りで?ワジルさん」
「ノーコメントだ」
「そう言うニュアンスの時は大体ありですね、後で奥さんに殺されますね、あっ、それとも使用じゃ!・・・・ゴン、」
サムウェルは調子に乗り不粋なとこを言ったためにワジルの鉄拳が頭蓋骨に入る。
殴られたサムウェルはそのまま横にゆっくりと倒れる。
「ありゃりゃ。ダウンか、今度からはもっと強度を上げていくか。じゃこれからの実況は俺がやろう。と言うわけで実況解説はこの私騎士団唯一の殿堂入り者ワジルでお送りします。」
サムウェルのマイクを奪い解説を始める。とそこへ将希がが戻ってくる
「俺、準備があるんで、少し離れます」
「おう!行ってこい」
死んでいるサムウェルの代わりにワジルに許可を取り将希はどこかに消えていく。
「さて、カール選手はかなり躊躇してますね、誰かが発破をかける必要がありますね」
ワジルの問いかけはすぐに答えが出る。
「カール飲め」
「団長からカールは檄が飛びました。なてカール選手飲み始める事が出来るでしょうか?」
「飲まないと無理矢理でも飲ますぞ!」
「お前ら勝手に言うな!」
カールが文句を言っているが誰も聞いていない。
「団長さらなる檄が飛ぶがしかしカール選手がコップに口をつける気配はなし。まるで2日間の投獄の方がマシだというようだ。さて団長どうします?」
「4日に増やそう。」
「うぅ・・・4日なら・・ゴグン、の、飲んだ方が・・・嫌でも・・・」
カールは今最悪な2つを天秤にかけている。
飲んで死ぬか投獄されるか
前者であればカールの目に死という文字が浮かぶ。
後者であれば晒し者という3文字が浮かぶ。
どちらもカールにとっては選べないものであった。
「おっと!カール選手が悩み始めた。
飲んで死ぬか投獄されて笑いものになるか。カールに強靭な精神力があったらもしかしたら選べたもしれないですね。しかし三馬鹿トリオカールですからね投獄も嫌飲むのも嫌カールに残された選択肢は団長にしばかれるしかないでしょう」
「うぅ、・・・それもやだ!」
ワジル的確な解説が耳に入ったカールは頭を抱える、
そして横になると赤ん坊みたいに指を吸い始める。
「俺は子供だ!なら飲まなくて済む」
とうとうカールは壊れたようだ。
「おっと、カール選手が壊れました試合には復帰でなさそうですね。
えーとボーナスポイントは全選手無しで試合を再開したいと思いますがよろしいですか?」
「そうだな、カールが死んだ今他に生贄なんか探すのは面倒だ」
団員達の目が死にそして生き返る。
「誰かに飲ませたいと言う興味はあるけど今日はやめとくよ。可哀想だ。」
団員達の目が死にそして生き返る。
「私は飲ませてもいいと思うけどぅ?」
酔い始めたエリシアはふらつきながらそう言い立ちあがろうとするが上がらない。団員達は逃げようとしているが・・・。
「何よこの椅子!私を立たせろ!役立たず、ヒャック、おっと失礼」
「エリシア選手もダウンですね。安全に配慮しドクターストップという事で」
ワジルがそう言うとまたも騎士2人が現れエリシアを連れて行く。
「何するのよ!」
エリシアは叫ぶがその2人は何も答えず、ワジルが用意した椅子に座らされる。
「もっと丁寧にってあら、この椅子良いわね。・・・・」
「寝ましたね」
エリシアはすぐに眠る。
「さて気を取り直して、残ったのは陛下直轄騎士団団長サンディと王立騎士団団長ブラムの2名!図らずとも団長対決の様相となりました!
エルフの意地を見せるのか!
人間の底力が勝るのか!
両者共にまだ大丈夫と言った表情です。
ここで賭け場は閉めさせてもらいます。
ギムレット最終倍率は?」
「はいはい〜
カール選手 259.5倍
サンディ選手 4.3倍
ブラム選手 5.2倍
エリシア選手 34.8倍
となりました。
カール選手は既に脱落。エリシア選手も先ほどドクターストップがかかり連行されました。
残るはサンディ選手とブラム選手の2人となり騎士団長対決となりました。
現在の倍率は4.3と5.2倍。ここで賭けは締め切りとなりました。
以上、ギムレットでした。」
「ありがとさん、なんか勝手に締められたような気がするが。」
勝手に進められたことに違和感を持つがそれを言っても野暮と考えワジルは自分の仕事に専念する。
「さて試合の様子ですが今現在サンディ選手が22杯飲みブラム選手が21杯を飲み一杯差で追走中、残り時間は8分!最速で飲めばあと5杯は追加できると予想します。こう言う時に解説が居ないとやりにくいな、さっきおねんねしたした。」
ワジルは隣でおねんねしているサムウェルに目を移すが死んでいる。
「さて、気を取り直して各選手にインタビューをしましょう。団長!」
呼ばれた団長は今忙しいんだと言う目でワジルを睨む、なぜかブラム団長までも返事をする。
「「なんだ?」」
「おっと失礼、サンディ団長の方ですね」
よくあるミスに気づいたワジルはサムウェルとは違い素直に謝る。
「「ちゃんとしろワジルこのボケ!」」
「仲良いですね、さすがは団長。」
「こんな奴俺は嫌いだ」
「こんな奴私は嫌いだ」
またも2人の声がハモる。そしてお互いの顔を見つめる。
「おっ、我々の知らない良い雰囲気か?醸し出されてます。」
ワジルの目にはそう見えたのかもしれないが各団員達の目にはブリザードが2人の体から放出されているように見える。
「「お前。死にたいのか?」」
「いえ、その、失礼しました。」
ワジルが逃げるような姿勢を見せると2人は機嫌が良くなったのか酒に浴びるように飲み始める。
「ではここで現場インタビューと行きましょう。現場リポートナナサお願い」
「嫌ですよ!」
「だよね・・・・では事前インタビューをしましたのでそちらを少し。流しますか、まずサンディ団長のインタビューです。」
そして先ほどまで賭けの倍率が書かれていた画面が切り替わる。その画面には黒壁の背景にライトを照らされたサンディ団長とナナサ2人が椅子に座っている。
「では団長。今回の意気込みは?」
ナナサが団長にマイクを向ける。その団長は依然として目を瞑っている。
「確か、今回は王立騎士団のブラムとエリシアが出てくるんだよな」
「ええ、出てきます。」
「そいつらには勝たないとな、騎士団対決だ、何かと我々はバカにされる機会が多い、なら今回勝ってバカにしてやろう」
その拳に力が入る。なんか良いことを言っている感じがするがただ単に挑発しているだけである。
「団長、3連覇への意気込みは?」
「勝つ!ただそれだけだ。たが3連覇してしまうと殿堂入りか、そうするとタダ酒が飲めん。」
団長は寂しそうに呟く。残念だ
「ただ酒飲みたいだけですか・・・」
「ただ酒はうまいぞ!特に騎士団払いの酒は百薬の長だ。私の懐は全く痛まない!」
「・・・・」
「なんだ?間違ってないぞ。」
絶句とはまさにこの事を言うのであろう。
画像はブツっと切られ同じような黒壁の部屋が映し出されるがそこに座っているのはサンディではなくブラムであった。
「では。ブラム団長。意気込みは?」
「なぜ俺はここに呼ばれた?」
「なぜとは?」
「俺は大酒飲み大会などに出るとは一言たりとも言っていない」
「しかし参加者リストに名前が」
「知らん」
「と、言われましても私には何にも・・・」
ナナサとブラム両者は何も聞かされていないのか話が噛み合わない。
「責任者を呼べ」
「責任者って誰ですかね?」
ナナサはただ単にサムウェルからインタビューを任されただけであり何の情報も持っていない。だからこそ全てサムウェルのせいにした。
「あっー、そのサムウェルが全て取り仕切っていました。」
「ならそいつ呼べ」
「今、外出中でして・・・」
ブラムが立ち上がるところで画像は黒塗りとなった。
「な、なんだ今の」
「我らの女神が!ブラム殺してやる!!」
「ナナサちゃんに手を出したな」
「殺してやる!」
「もう2度とナナサちゃんに触れられない体にしてやる!」
インタビュー動画を見ていた団員達から怒号が飛び、張本人ブラムに迫る。
「お、おい俺は違う!冤罪だ!」
「そんなの関係ない!」
誰かがそんなことを叫ぶとブラムの周りは暴徒と化した団員達が取り囲み。ブラムを連れて行くとテーブルにはサンディが何事もなかったように酒を飲む。外では悲鳴とドズツと言うやばい音が響く。
「えっとね・・・えーーブラム選手行方不明の為、棄権と?なりました。よって勝者サンディ!!」
ワジルはそう宣言するがすでに多くの騎士団員はブラムを連れて外に出ていた。
残っているのは穏健派の一部団員と新人3人、ワジルにサンディの10数名であった。
いまだに外では王立騎士団と陛下直轄騎士団の乱闘が続いている。
「ん?私の優勝か?」
団長は、決着がついた後も飲んでいたがふと周りを見渡す。
「ええ、そうです。ナナサ、例のものお願い」
そう言われたナナサは台車に乗せた優勝トロフィーを運んでくるとサンディはそれを奪い取り掲げる。
「勝ったぞ!酒だ!酒を入れろ!!」
ワジルは用意していた酒を優勝トロフィーに中に注ぎ込むとすぐに飲み始める。
「うまい!。」
残った酒を頭からかぶるように浴びる。
「優勝したサンディ団長には副賞として、スイーツリナでのお食事券10万マキシア相当と将希工房作のスイーツを贈呈します。では先に将希殿お願いします。」
「おぉ〜〜美味そうだなリナちゃんの真似か?、」
将希が持ってきたスイーツを見てそう呟き。
「今度出るスイーツリナの新作です。そのアイデアを提供したのは俺なんです」
将希殿が?あり得ないと言ったら感じで見ている。
「将希殿が?あり得ない」
ついでに口にも出ている。
「そんなことーー」
「まぁ良い食べてみるか」
おもむろに適当なスイーツを手に取り口に頬張る。
「美味い!、今の私は機嫌がいい皆も食べろ。いない奴らは無視だ、」
お酒のおかげで機嫌がいい団長は珍しく振る舞う。
そして団員達が食べ始めると将希の脳内に久しぶりに例の音が聞こえてくる。
『経験値が一定値を超えました。これによりスキル料理が進化します。
進化成功。
スキル料理はスキル食神へと進化しました。
詳細は以下になります。
スキル捌きを獲得。
このスキルは全刃物に効果あり。
スキル掌握
スキル炎耐性
スキル水耐性
スキル心酔
スキル食材特化全能の知を獲得
続いて経験値上昇。
試食などで人に食べて貰えば経験値2倍
料理屋として料理を提供したら経験値5倍
料理を作れば経験値5倍
を獲得。以上となります。』
これが将希本人も知らない最強への一歩となるのであった。
「なんだよこれ?」
『その質問にはお答えできません』
将希の脳裏には大笑いするガキがなぜか浮かんだがすぐ消えた。
これにて第一部将希主体の話は終わり、サンディ主体へ移行します。
題名とは関係ないですがまぁ、気にしない。
物語はリベリシュに
またこの物語が続くことを




