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将希の異世界日誌  作者: 雄太
パルク編
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パルク

 


 その後カイブロスはゆっくりとブロリアに近づき、ブロリアへ最後の抵抗を見せたが悲痛な叫び声と共に血飛沫が舞い上がり。骨がバキバキと音を立て砕け散る、それが時よりこの操縦席に飛んでくるのをアレクさんが防ぎ、俺はただブロリアが食べられるのを眺めていた、残されたのは血の水溜まりと骨と肉のかけらとおごぼれを狙う小型の魔物の群であった。


 その後カイブロスの足音以外は聞こえず無言の時間が過ぎた。


 アレンもいまの将希に話しかけるべきじゃないと感じ、話しかけては来なかった。

 こう言う時に少し離れてくれる人は良い人だ。


〜〜〜〜〜〜〜〜




 パルクには陽が沈む間際に到着し、

 思っていたような歓迎会などはなく。街の入り口でカイブロスから下ろされ、あの女王が用意した馬車で、パルク城へと向かった、道中。馬車の窓から見えた街中は夜が近いせいもあるのか、静かに月を待っていた、町人は急ぎ家路に向かう。


 俺たちは王城へ着き、その日は解散となった。カイブロスはアレンさんが面倒を見るためにどこかに連れて行った。サンディさんも報告があるとか言ってどこかに消えた。俺は王城のメイドによって部屋に通され、すぐに食事が来たがその日は疲れからか食事の味など気にせず食べていたが翌朝、衝撃の事実に直面する事となる、


「本日の朝食はモルクスの乳を練り込んだ食パンとロールパンです。食パンにはパルク特産のブルーラズベリーのジャムをお塗りください、」


「いただきます、」


 パンを一口分に裂き、頬張る、がその顔は思わしくない


「ん、なんか、変?」


 日本のパンに慣れてるからおかしく感じるのかな?、でもボソボソだし、な

 ……・


 将希は自分が日本での食事に慣れているから異世界であるマキシア王国に違和感を覚えたと感じているがロールパンを食べたらその違和感が確定する。


 ロールパンを半分にちぎり、ブルーラズベリーを塗り口に放り込んだ瞬間、


「ヴブユ、何これ」

「将希殿こう言う場でそう言う顔は失礼ですよ」

「わ、わかってますよ、だけど何これ酸っぱい」

「それはこの国のデフォルトです陛下がおしゃっておりましたよ」


 そう言えばあの女王こう言ってたな


(はぁ、そうね、朝と晩、料理してくれるなら昼間は休みで良いのかしらね、まぁその事は王城の料理を食べてから判断して驚くからこの国の食事に)


 この国の食事に、ね〜、


 もしかして、あの女王もこれを食べてるのか、なら笑えるな。そもそもこんな不味いのになんで誰も変えようとしないんだ、


 そんな将希の疑問を見抜いたように、隣に座るサンディが答える。


「貴族共が許していないためです、あの貴族共の所には普通に美味しいものがたくさんありますが、それを庶民に広げる気がありません、権利が絡むとあの貴族共の目は変わりますからね。


 そのせいで陛下はあの貴族共と同じ飯を食べたくないとおっしゃり、陛下も庶民と同じような料理を食べているのです。将希殿に陛下は期待しています、このまずい料理をあのハイエナ貴族共をギャフンと言わせるような料理を作ってくれると、そのためには協力は惜しみません。美味しい料理が普通になれば陛下も美味しい料理を召し上がることができます、私からも、お願いします、」


「ん。でも女王命令でどうにかなるんじゃないかそんなハイエナなら」


「それで出来ればもうやっています、しかし貴族共は陛下の身内なのです、我が国の貴族は全て今の王家の親戚筋でありその中には、前王の嫡子がつまり今の陛下なのです、なので国王になれなかった二男、三男は貴族として税の限りを食らうハイエナとなるのです、陛下は今こう言ったことを廃止しよう動いてますが貴族共の抵抗は酷いものです、」


 内容的には見せかけで孤児を孤児院に入れされて、こんな環境から私たちは孤児を救った、私たちはちゃんとやってますよ感を出し、その孤児院の子たちをその裏では男は労働奴隷みたいな扱いを受け鉱山で死ぬまで一生の労働をさせられて、マスクも治癒スキル師の治療も無く、多くのものは20を数えずに肺の病気で死を迎えます。


 その遺体もほとんど秘密裏に処分されます、火葬して、川や海に投げ捨てるこれはまだマシな方で、もっと酷いと鉱山周辺に穴を掘りそこに投げ捨てて終わりであったり貴族所有のカイブロスの餌として、処分してる事例もあります。


 女は貴族共の性奴隷として貴族共の中の闇市で売り買いされ、こちらも20を数えぬうちに処分されます、処分された女は死んでも暴行をされ、死んでまもない女は貴族共の子供のおもちゃとされ、これ以上は口にもしたくありません。

 それほどに貴族は腐っています。


「な、ならなんで民衆は声をあげないんだ?」


「それは表では良い顔をしているからです。


 孤児院の話も、毎日新たな孤児は生まれますなのでその子達を表向き、養子に出している風に偽って言いて、それしか見ていない民衆は貴族は良い人だと思っております、しかし、我々みたいな一部の人々はそれは嘘だと知ってはいますが、民衆が貴族共に感謝しているうちは手が出てません、もし手を出したら、今度は私たちが悪者にされ、貴族共はその裏でいろんな手を使い、陛下を消す事でしょう。なので現状維持。


 それしか選択肢が残されていませんでした。なので少しでも民衆の目を貴族共からそらす必要があるのです、だから陛下は私たちにない、料理と言う才能をお持ちのあなたに全てを賭けることにしたのだと思います。」


 そうでもなければどこの誰かもわからない将希殿を登用しようと考えません、私も一応反対はしました、しかし陛下の目は本気でしたので私は静観する事にいたしました。今となっては陛下の言っていた事は正解でしたね。


「お、俺にはあんたらが思っているほどのことはできない、俺が出来るのは基本だけだ、それで良いのか」


「ええ、構いません基本だけでも国民に広めればいつしか自分達で新たな料理法を見つけて進化することができますそうすれば少しづつでも這っててもこの世界を変えることができます、」


「わかった、だが一つ、俺はこの世界の食べ物を知らない、何が食べれて何が食べれないのか、毒が入っていたり、それはどうすんだ?」


「大丈夫です、そう言ったことをまとめてある教本があります、全種類ではありませんが役に立ちます、それに鑑定スキルを持った人物をスカウトすれば大体はわかります。」


「鑑定でわかるのか、なら大丈夫だ俺も持ってる」


「なら、この料理がマズいこともわかったのでは?」


「そこまではわからないですよ。そこまでわかるなら便利ですけどね、しかし鑑定したところパンもジャムの質は良かったですね。製造方法に問題があるのかも。俺の専門外だな、ん〜なんか方法でも考えないと、いけないか、」


 もしかしたらこの世界に砂糖とか無いのかもな、なら詰んだな、


「あ、それと1つこの国では残す事はこのお店の料理は不味かったと言う意味になります。諦めて食べてください」


 サンディは思い出したかのように伝える、


「わかってて言わなかったですよね、」

「さぁ?なんのことですかね私にはわかりかねます。」


 コイツ、猫被って、


「そうですか、食べれば良いんでしょ」


 マズい一口目は不味かった二口目も不味い。


 その後、将希は無理やり口に押し込み水で流し込んだが日本の軟水とは違い硬水つまり硬い水、そのせいでお昼過ぎまでトイレに篭る羽目になった。



城塞都市パルク 西の大国リガストからの侵攻を防ぐために作られた都市だが今現在は世界条約への加盟のおかげで城塞都市としての機能は無くなってきているが今でもその堅牢さは目を見張るものがある。


マキシア王国は争いが少なくなった世の中でも城壁の改修には予算をかけている。裏を返せばパルクは西の果てにあるため情報伝達にはタイムラグが出る。だからこそ予算をかけている。今は世界条約に加盟してリガストからの侵攻の可能性は低くなっており侵攻を防ぐ役割がなくなりつつあるため、全盛期の頃の兵士は持っていないが今でもそこらの都市よりかは断然の力を持つ。


パルクには王家所有の城があり将希が泊まった城もそれである。通常時は王家の未成年の王位継承者が住んでいる、が女王の命令により今回は騎士団の臨時宿泊施設として無理やり貸し出された。


その最中は絶対に王位継承者と騎士団、将希を接触させないように最大限の注意が裏ルートからされた。


どこぞの太った貴族共が平民だの下級民など騒いで、「私の嫡子に平民など指一本触れさせない」とうるさいから。女王マリアがある意味、隔離したと言うところが言葉的にはあっている。


これで救われたのは貴族共なのかもしれない。

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