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将希の異世界日誌  作者: 雄太
リベリシュ編
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サンディの後悔 下編


「では団長、意気込みは?」


ナナサは団長の左隣に向かい用意された原稿を読み上げる。


「黙ってろ」

「・・・との、お言葉をもらいましたこちらからは以上」


団長に脅迫されたナナサは逃げるようにその場を直ぐ後にする。


「以上団長の意気込みでした・・・。団長も愛想良く行きましょう。おっとここでカブラも10杯目到達!赤コップが目の前に鎮座する〜ぅ!一方の団長さらに差を広げ15杯目を超えてくる。制限時間はあと5分!カブラは追いつけるのか!前年王者ワジルさんどう思いますか。この5杯と言う差は?」


「今年もボーナスタイムが無いのならば団長の逃げ切り勝利が決まります。

一昨年はボーナスタイムのおかげで勝ちましたので。昨年は実力ですが」


ワジルはそう言いギムレット見る。ギムレットは知っているのか恨めしそうな顔をする。


「そのボーナスタイムは残念ながら今年は開催の予定はありません。」


「そう言うのはバラさないでください」


マイクに乗らないように精一杯小声で苦情を出す。


「わかったよ悪かったな。」


「では気を取り直して将希殿、団長の飲みっぷり見ていてどうですか?」


「ここまで約25分で15杯です。実質2分に1杯のペースで飲んでいるのも驚きですが先ほどからペースがさほど変わらないのも驚愕です。あのジョッキってどのぐらい入るものなんですか?」


いつの間にか開設としての仕事が板についてきた将希は自分が大会に出ていないことをいいことに有る事無い事口から出まかせが飛ぶ。


「今日用意したジョッキは約300ml入りますので団長は既に4L以上は飲んでいる計算となります。」


マイクには乗らなかったが将希つい声を漏らす。


「前年優勝のワジルさんの記録は17杯なので大体去年の優勝ペースですねワジルさん


「そうだな、まぁ、今やっても俺が勝つけどな」


「ありがとうございます。安全圏から吠える犬でした。」


「おい!」


「まもなく制限時間は残り3分を切るところ。カブラは追い上げようとペースを上げるがその追随を団長は許さない!カブラは2杯追加して12杯、団長は一杯追加しました依然として両者の差は4杯差あります。さぁこの試合団長優勢のように見えますがどうでしょかワジルさん」


ギムレットは隣からの声は無視し実況を続ける。


「おい、まぁ、いいや。これはもう団長の勝ちだな残り3分カブラがこれを抜くには4杯いる、団長はその間に2杯は確実に飲むだろ。」


「ではあれはどう見ますか?」


カブラの後ろでは他の団員達がカブラからジョッキを受け取りそれを飲み干す。


「おい!アウトだろ!ギムレット!」


それを横目に見た団長が怒鳴り声を上げる。


「えっ、えー、ルールにそんなこと書いてません!なので団長もしてください!」


ギムレットの許可が出て団長も同じような行為に出る。


「よく言った!。お前ら団長命令だ!私に加勢しろ!」


その声を聞いた親団長派と面白半分でカブラに着くカブラの集団ができる数では団長派が目に見えるほど多くの人員を抱える。


「乱入だ〜〜。2年ぶりに始まりました

ボーナースーターイームー今年は団長派が優勢だ!さてここが最後の山場!ここで飲み切った数全部が集計されます!ここで人を集めたものが勝つと言われている去年はボーナスタイムの発動はありませんでしたが今年は発動!」


「でもまだ数の上では団長優勢です」


ワジルの的確な解説が入る。

そして2人の前にはどんどんどんどんどんどん空になったジョッキが置かれ置かれ置かれ。所狭しと置かれていく。


「制限時間残り5秒!」

『『4!』』

『『3!』』

『『2!』』

『『1!』』


その間にもジョッキは積まれていく。会場が無音になる。


「タイムアップ!!!」


無音になった会場にギムレットの終了の合図が響き渡りその瞬間会場全体からジョッキを叩きつける音と歓声が混ざり合う。


「集計は私とワジルそして見届け人として将希殿お願いします。」


「わかりました私は団長の方を」

「え?俺も。」


将希の呟きは無視されワジルは立ち上がる。


「団長?」


団長のテーブルに近づいたワジルだが、すでにその団長は夢の中であった。


「あちゃー。では団長とカブラ両者寝ているようなので集計しましょう。」


その集計でも物議が醸された。収拾をつけるのが大変だった。


コップの底に少し残ったビールをどう判断するのか。飲み切っていないこととするのかこのぐらい残るのは仕方ないと判断するのか、。


強く叩きすぎて割れたジョッキの扱い。

強く叩きすぎて割れたジョッキの隙間から少しずつビールが漏れている。これをどう判断するのか。


カブラが変な飲み方でジョッキの半分近くを床にこぼしていたのをどおするのか。

わざとなのかどうなのか?。


時々寝ている団長が寝言で酒〜酒寄越せと呟き誰かがその団長にジョッキを渡し、眠りながら飲みそれを隠すようにカブラのテーブルに乗せた事が判明した。犯人は直ぐ見つかり何故か全身ビールまみれとなった。


ワジルが職務中にビールを飲みながら集計した事も団員から苦情が出た。

「俺も飲みてぇー」と


しかもギムレットも飲んでいた。

その時は罵詈雑言が吹き荒れたが。


集計作業に飽きた団員はすでに帰路についていた。


まぁ、諸々あり集計結果が発表される頃、団長とカブラは夢から覚め、特設ステージに立つ両者の目の前には前年優勝のワジルの名前が入ったトロフィーが置かれる。


「長らくお待たせしました!集計結果が出ました!」


会場全体が固唾を呑む。


「厳正な抽選の結果カブラ選手の集計を先に発表します!」


後ろに設置されたモニターにギムレットが魔法を掛ける。


そしてルーレットのように数字が浮かび上がる。


『21』


「カブラ選手の集計が出ました!その数21杯!」


会場はまだその数がどのような意味を持つのか深く理解できていないのか反応は薄い。


「もっと喜べ!」


カブラの罵声だけが響く。


「では団長の集計です!」


同じようにモニターに数字が表示される。


『31!30の大台達成!過去最高記録が出ました!』


会場が先ほどの無音はどこいったかのように湧き上がる。


「優勝した団長には優勝トロフィーを贈呈します!」


それを運んでくる将希はトロフィーの重さに負けふらつきながら運ぶ。


「だ・・・団長、どうぞ。」


団長がトロフィーを貰い受け大酒飲み飲み大会は閉幕した。


「私が勝ったぞ!」


そのトロフィーを思っ切りが担ぎ上げる。


「酒入れろ!入れろ!」


トロフィーの中が空いてる事をいいことにサンディはまだ残っている酒瓶の中身をどんどんトロフィーに注ぐ。


「くゅ〜は!美味い!」


そして団長には副賞として酒樽10個が贈られた当然これも会費から払ったものである。皮は安モンの樽酒だが、その中には高級酒がたんまりと仕込まれている。


「団長には副賞として酒樽10個と今年はゴールドジョッキをプレゼント」


ギムレットが宝箱風の箱から金メッキで塗装されたジョッキを持ってくる。


「団長どうぞ」

「ありがとな、ギムレット。さぁ!宴はまだ終わってないもっと飲め〜!」



そして団長の掛け声とともに団員達は何も疑うことなしに飲み続け日付が変わる頃にはみんな、賭けた金のことなど忘れて酔い潰れ2人の小狡い作戦が成功した。


その額およそ50万マキシアが2人の懐に入った。


団長、ギムレット双方にお金がジャブジャブ入りました。じゃぶじゃぶ


将希は機を逃しましたね〜つけ込んでいればもらえたものを水の泡〜


もう、最後は何をやってるいるのやら。



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