カイブロス日記1
サンディは何事もなかったかのようにカイブロスにかけられたハシゴを登っていく、
「どうした?まさか怖いとか抜かすなの、これで怖いなら、こいつが動くときは死ぬぞ登ってこい!」
登ってこないのを不自然に感じたのか降りてくる。
「はい!」
●
登り切った将希は足が目に見えて震えてる。そして膝が笑う、今にも腰から砕け散りそうだ。
「た、た、た、高い、い、ですねここ、叩かないで!」
サンディは将希の背中をおもっきり叩き、笑う
「絶景だろ、ここより高いものは王城しかないからな事実上この国で1番高い場所だ驚くのも無理はない。」
「い、命綱は?」
「無い、あってなんの意味がある、落ちたらそいつがただ単に弱かっただけだこの国では5歳の子供でも子カイブロスを乗りこなすぞ、それが当たり前だ、慣れとく事をオススメするぞ」
「嫌です」
「そうかまぁ、無理強いはしないけどな、だが一つこの先こいつよりも、もっとでかい凶暴な奴らと出くわす、歴史書にはカイブロスを丸呑みにする化け物が過去に居たと記録に残っている、そう考えればこんなのはまだ成長中の子供に過ぎん、いつか見てみたいな、そんなものがいるのならば」
サンディはそう言い前方の操縦士のところに向かうがくるりと回転して戻ってくる
「良い機会だお前も来い」
そう言いがっちりと手を掴み引き摺るように連れ去られる。
「な、何すんですか!」
「良いからこい」
「誘拐だ〜!」
「大丈夫だ1首元が番安全だ噛めないから逆に背中やら尻尾の方が危ない、首が届くし、尻尾だって届くなら首元が1番安全圏だ、」
「死んだら殺しますよ」
「大丈夫だ死んだら殺せない皮肉だろ、なら先に殺すか?その瞬間殺すがな、」
冗談だよ、ふふ、
そう言いまた手首を掴み引っ張る。
「アレク!ちょっと隣に1人置けるか?」
アレクと呼ばれ男は振り返る。
その男は口髭を古い絵のように生やしシルクハットみたいなものを目深に被る。手にはぶっとい縄を持っている。
「サンディ様、お久しぶりです」
「久しぶりの再会のところ悪いんだけどこいつ、」
サンディは将希を押し出す。なんだよ俺はものが何かか、俺これでも女王直轄の料理人になる予定なんだけどな。
「こいつ、横に置いといてくれるか、」
「ええ、1人ぐらいなら大丈夫ですけどこの人は?」
「そいつは言えない、だが私の客人だ名前は将希」
少し考えるそぶりをするがこれ以上首は突っ込まないみたいだ。
(異世界からの旅人ですか、では女王様の客人、無駄に口を挟まない方が良さそうだな。)
「わかりました、行き先は変わらずパルクで良いですか。」
「あぁ、そうだ変わらずだ、もう出るか?」
「ちょっと待ってください、」
アレクは立ち上がり、甲板員に指示を送ると離れたところに立つ甲板員が手で丸を描く。
「行けますね、あと口輪とれば5分も経たずに動けます、」
「わかった、私は上にいる、こいつのことは頼む、あとこいつは大人のカイブロスに乗るのは初めてだそうだ、落とさないでくれ、」
「かしこまりました、」
サンディは将希を座らせ、梯子を登って又上に向かう。
「将希様命綱を付けますか?」
「えっ命綱あるの?なら付けて。」
なんだよ。あるんじゃないかよ、あいつめ嘘つきやがって、殺してやる。
「かしこまりました」
アレクは立ち上がり命綱を将希の腰に巻く。
「では私は最終確認をして参ります、ここら辺のものには触らないようお願いします。」
「わかってます。」
アレクは立ち上がり、先ほどサンディが登っていった梯子を上がりきる。
上部にはサンディが紅茶を優雅に飲んでる。
「サンディ様、最終確認終わり次第出発いたします。」
「わかった。くれぐれも事故は起こすな、」
まぁ、君が事故を起こした事はないがな、
そう笑みを浮かべる。
「かしこまりました。安全運転に努めます。紅茶、こぼしますよ、」
「こぼす前に飲み切るさ、安心しろ、」
「ですね、失礼します、」
アレクは頭を下げて、先ほど登ってきた梯子を降る。
降り切ると、まさきの隣に座り手綱を手に持ち、ベルを鳴らし、マイクみたいな物を
左手で持つ、
「出発用意!タイヤ止め外せ!」
『了解!』
甲板員達の声が重なる。
「タイヤ止め外しました!いつでも行けます!」
「了解!動くぞ!」
アレクは手綱を少し引っ張りカイブロスに指示を出すと、ゆっくりとカイブロスは前進しする。
街からは歓声とも悲鳴とも取れる声がそこら中から聞こえる、ここから見ると街はお祭り状態で、出店がかなりの数出ていて賑わっている。
ふと王城の方を見ると窓からここからでも見えるほどキラキラしている服を着ている人が見える。
腐っても女王なんだな。あの女王。こう言う時だけ偉そうだな、
「女王様は普段あんな見た目ですが。内政や外政、戦術にも精通しております」
「おっと、口に出たか、あー今のは聞かなかったことにしてくれ、俺はまだ死にたくない」
やっべー口に出ててたか、今度からは気をつけよう。
「大丈夫です、サンディ様の客人にそういった事は致しません、サンディ様が聞い
ていのならば話は別ですけどね」
陛下とサンディ様もその程度では怒りませんがね、そう付け加える。
その程度ね、その程度。それが1番怖い、
「そう言えば、アレクさん、パルクでしたっけ、そこにはいつ頃着きますか?」
聞かれたらアレクは胸ポケットから懐中時計を取り出す、チラリと見えた針は斜め下に見える。
「夕方前には着きます、このカイブロス、は最速100キロ出ますので一応途中で休憩しないといけなので、夕方前後には到着いたします。」
「そうですか、この道中、他にも何か出ることってあるんですか?」
「ありますよ、魔物などよく見かけますが、ここら辺の魔物にとっては野生下のカイブロスが食物連鎖の頂点なのでこいつに乗ってる限り近づいてくるような事はありません、せいぜい遠目で姿が見える程度です、」
「そ、そうなんですか、よか」
「しかし、たまにちょっかいをかけてくる奴は居ますね、面白半分か、どうなのかは分からないですけど時々近づいてきてちょろまかと動いてますね、流石に襲ってくるような事はありませんけどね、」
よかっーー、……、そんな事起きなければ良いけどねこう言う時は絶対に何か起きる。はぁ、幸先悪い、
暇、乗ってるだけも暇だな、航海日誌いや
カイブロス日記 第1話
天気 晴れ 気温 体感23度前後?正確な温度計がこの国には無いため不明だが春先の感じがする、
アレクさんの言っていた通り先ほどから、魔物か時々遠目に確認できる、サイズ感はここからではわからないが、アレクさんが警戒しないと言う事は問題は無いと見て良いのか?確証がないから断言できない。
遠目に見えたのは全身の体毛が黄色の大型の猿に近い魔物、アレクさんによれば、
「あれはゴアンブロリアですね、正式名称はブロリアなのですがここら辺にのみ、生育するゴールデンアップルの実だけを食べると稀にあの様な全身の体毛が金色に光る個体が生まれます。
あの毛は貴族の間では高値で取引されていますね、貴族連中はお抱えの戦闘士を雇い、探し出そうと躍起になっていますが。そう簡単には見つかりませんね、
将希殿はついてますね、こんなレア物見れるなんて、話が脱線しましたね、戻しますか
ブロリアの体毛の色は食べたエサによって変わりますね。
緑のものが多ければ緑に近く、グリーンブロリアと呼ばれ。
赤のものが多ければ赤に近く、レッドブロリアと呼ばれます。
まぁ、ブロリアと呼ばれることの方が多いですけど。
稀に七色の個体も発見されることもあり、その市場価値は1億マキシアはくだらないと言われるほどの個体です、私もこの仕事をして40年近くですけどまだ見た事はありません。
ブロリアは食用可能ですゴアンブロリアの肉はりんごの香りが染み付いて、焼くとほんのに香って美味しいですよ、
しかしグリーンブロリアは草や木の葉っぱばかり食べているので野生味溢れる味ですね、それに少し硬いです。
そしてレインボーブロリアはだべる部位によって全て違う味があり同じ味は2度とないと言われています。実際に食べた人はもう何十年もいませんけどね」
と、言っていたなんかキング○○○とか
モン○○○ハン○○のあいつに似てるような、ん、隠してないな、まぁ、良いか、
食って良いんだな、なんか臭そうなイメージが染み付いてる臭いだけに。
しかし、だだっ広い平野だな、この馬鹿でっかいカイブロスが小さく見える、さっきから全てのサイズ感が違うな大河は川幅1キロはあるような程だし、山々は富士山を優に超えるサイズがあるし、ここはやっぱり異世界、なんだな、俺は帰れるのか、帰っても、やることないしこれも良いかもな〜、なんてね。あはは、はぁ、
なんでここに来たののか記憶がない、トラックやらなんやらの記憶が全くない。
カイブロス日記 第1話 終
サンディの心の闇あれ、相当、ヤバいやつですね、
まぁ。し〜らない。
人物紹介 アレク
アレクは元は一軍人として軍に入隊したが実力不足飛ばされ新設されたカイブロスの操縦士となり能力を開花させその後40年第一線を張り今では陛下の移動にもカイブロスが使われるほど信用を得た。
サンディとは旧知の仲と思われる。
カイブロスは元は戦争用に飼育されたいが今では物資の輸送などに利用される。




