一方的
「血も涙もないですね、」
直球で弱いやら負けるやら言われた将希はかなり心がズタボロになったようだ。
「それ以上の言葉ありますか?どの道負けるのですから勝つと言う妄想はやめた方がいいと思いますが」
サンディはそう言い将希を武器庫から追い出すとすでにグランドは闘技場の真ん中で木刀を構え待機している。
服は先ほどのスーツから動きやすい物へ着替えた様子だ。
「思ったより早かったですな、もっと時間をかけて、焦らすと思いましたが」
「そんな、プレイはしません、」
「まぁ、いい、将希殿は双剣ですね、サンディ殿の入れ知恵といったところですか、扱いやすく扱い難い、簡単に言えば両手に意識を割かれ目の前が疎かになりやすい吉と出るか凶と出るか、お手並み拝見ですな。いつでもどうぞ私からは攻めません。弱いものいじめになりますので」
「高を括ってるのも今のうちですよ、うちの将希殿がグランド。貴方をみじん切りとするでしょう」
将希を挟み罵り合いを続ける2人、その間に挟まれるまさきの顔色は良くない。
なんで俺が?
「審判役は私が」
「不正は?」
「しませんよ」
「なら結構、」
グランドはそれに頷き木刀を構える。
「凄いオーラですね、あの時と変わっていない」
「これでも一端の冒険者です」
「そうですか。では・・・始め!」
サンディは小言をを切り上げそう宣言するが将希は動かない。
「なんか、話が変わってない?これって2人の戦いになってない?」
『『なってません』なってないな』』
「そ、そう」
なんで俺がこんな目に。
2人の声が重なり、将希は萎縮する。
仕方ねぇやるしかない、
「深く。深く。深く。」
将希はサンディにレクチャーされた唯一のことを呟き。体勢を限りなく低くしグランドに攻め込む
「深い・・・」
サンディの手短なレクシャーのおかげで将希は体勢を低く攻め込んだが深すぎたせいでスピードは失われた、
「でも、その深さが仇となりスピードが落ちてる」
グランドはその剣を木刀を削りながら受け止めて剣を引き剥がす、
「幼稚」
剣を剥がされ体勢を崩した将希は無理やり
上体を曲げ剣を伸ばすがこれもグランド掠ることなく空気を切る。
「周りが見えていない。スキルに頼りすぎまぁ、私が見るに将希殿のスキルは支援系統ですな、だから普段は動かない。将希殿のスキルは目を見張るものがありますが、基礎体力が追いついていない、高性能な武器を持とおと、それに見合う身体的機能がない」
将希の闇雲な剣を躱しながら、そう、教える。
「だから簡単に止められる」
「チクショー!」
「口ではなく剣を動かす、」
将希の剣を弾き返し、膝下に一撃入れる、
「グッ!」
将希は膝から倒れ込む、
「おい、当ててこないんじゃないのかよ」
「戦闘において勝つための方法は何個かあります、そのうちの一つは相手を油断させる、最初私は攻めないと言いましたがその時から既に戦いは始まっています。」
グランドが言い切る前に剣を支えとしてゆっくりと立ち上がる。
「まだ立ち上がりますか、そう言うのも一興ですな、多くの者は一度倒れると起き上がることはない、」
「うるさい!」
闇雲に走り出してきた将希をグランドは逆に木刀で止める、
「このように闇雲に突っ込むだけでは意図も簡単に止められます、今、私はほとんど力を入れていません」
「なぜ、止められるか、簡単です先ほどから言ってます通り基礎体力がないからです、剣がぶつかり。火花が散る、その時剣が止まればそれ以上攻め込めない、強い者は剣が止まった時にもう一度攻め込めるそれが強い者と弱い者を分ける高い壁です、」
グランドはまたも将希ごと剣を弾き飛ばして木刀を投げ捨て左手を前に出しファイデングポーズを取る。
「木刀が無くとも将希殿には勝てます。」
グランドのあからさまな挑発に頭に血が昇った将希は懐に考えなしに飛び込みグランドは飛び込んできた将希を少し左に避け躱す、それに反応した将希だが、避ける前に脳天に拳が入り意識を失い倒れる。
「勝負あり!」
その声と共にグランドは木刀から力を抜く。
ズタボロ、これ以外言いようがない。
しかし何かを感じ取ったように見える。
なんかグランドとサンディって仲が悪いんですかね。俺の目にはそんなふうに見える。




