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将希の異世界日誌  作者: 雄太
パルク編
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騎士団、発つ

 

 話はカイブロスの上で回想するサンディに戻る。サンディは片手に紅茶カップを持ち、テラスからパルムの街を見下ろす。


「ニハムスも、もっと痩せればいいのに。あの見た目のせいで相当、損しているわ、あれだとニハムスを知らない市民からは悪徳領主に見えるでしょうね、だけどここの市民からは慕われているからね。


 街を見れば、領主がどう思われているのか大体わかる。


 良い領主ならば街は明るく、人の顔が上を向く、そして開放感がある。


 悪い領主ならば人の顔は下を向く、そして閉塞感を感じる。


 だからニハムスは私に頭を下げた。普通の領主ならそんな事は絶対にしないから、威厳だ権力だなんだかんだ言って脅してくるからね。そう言った貴族共にはちゃん〆てあげるけど。証拠は残らないし別に。


 それだけでもニハムスを信用できる、そう陛下はおっしゃていた。ほとん痩せればいいのにあの体型のせいで損してるわ、」


 そう恨み節をダラダラ呟き、紅茶をテーブルに置き、連絡筒に向かい歩き出す。


「アレク、私の合図で動かして」


 サンディの声が金属製の筒に反響しながら運転席にいるアレクの元に届く。アレクは立ち上がり連絡筒に口元を当てる。


『……サンディ様。わかりました。目的地は湾岸都市リベリシュで間違いありませんか?』

「そうだ目的地は湾岸都市リベリシュ変わらない。」


 それにアレクは答える事はしない。

 サンディは答えが返ってこない事をわかっているのかすでにそこにはなく、全艦用のマイクに持ち帰る。


「総員に次ぐ!我々は騎士団は湾岸都市リベリシュに向かう!繰り返す!我々の次の目的地は湾岸都市リベリシュ!行程は約2日!途中、野宿する事になるが文句は言わせん。これも訓練の内だ、気を抜くな!良いなっ!」


 サンディの喝が入ると艦内中から返事がバラバラに聞こえる。


「ははいははいはい」


 それを聞いたサンディは頭を抱える。

 その後クスクスと笑い声が多数聞こえた。


「お前ら、先が思いやられるな、これじゃ、はぁ、」


 その悲痛な呟きはマイクに乗っていたが、アレクがカイブロスを動かした事により慌ただしくなった艦内の騎士団員達には聞く余裕は無かった。


 ゆっくりと壁外へと前進を始めるカイブロス。その足の回転するスピードは遠目から見たならば、かなり遅い(地上から見る上空を飛ぶ飛行機のように)ように見えるしかし街中とは言え。数十キロは出ているように見える。


 ここパルクは西の宗教国家サブリズムに面しており、宗教の名の下に攻めてくることが度々ありその結果いつしかパルクの都市全体を高さ20m近い城壁が覆い、人の出入りできる場所を制限している。


 なおこれから向かう湾岸都市リベリシュも同じく、各国の貿易船の航行ラインの保持そして荷物の載せ替えなど交易に富んだマキシア王国の海上貿易の要所となっている。航行ラインの保持だけでも莫大な税収が各国から得られる。


 その他にも湾岸都市リベリシュには大陸進出を目指す島国のタロス公国からの攻撃や挑発行為を防ぐ最前線として機能している。


 実際、軍港としての港と交易港としての港は別に整備されているが。ここが世界で1番各国の食材が並び国際色が豊かで、近くにはマキシア王国の軍港もあり。安全に世界中との取引ができるとして住み込む商人が後を経たない。その他にもこれを商機と見た人がレストランであったりホテルなど商人向けの施設の建設ラッシュも以前あった、今は落ち着きを取り戻している。


 その他にもギルドができ。冒険者をカモにしようとする。防具屋、鍛冶屋、武器屋、万屋、低価格の宿泊施設、などなど今では商人も冒険者。そして安全を求めた住人の移住なども多くあり。王女命令で移住の制限をかけている程である。


 普通、軍港があったら危険と感じる者も居ると思うがここはマキシア王国最大の軍港が整備されており、もしここが破られることがあればマキシア王国は滅亡の一途を辿ると言われており、王国はここを最重要軍港としてかなりの資金をつぎ込んでいると噂に聞く。そのおかげか。逆に人が集まるようになった。


 ●


 城壁から外に出て同じ緑の景色しか見なくなり飽き始めた将希。城壁を出て10分。先程まで見えていた城壁の高見櫓も空と同化し見えなくなった。


 その将希は運転席でカイブロスに揺られる、アレクは慣れているのか身体の芯が全く動かない。一方の将希はカイブロスが動くごとに身体が上下に揺れ、お尻が痛そうだ。


「よく。こんなに揺れて耐えられますね」


 その声は少し震えている。


「この程度、まだゆるい方です、パルクに来るまでは整備された道路を通りましたがここら辺からは整備されていない道を通ります。」


「はぁ?なんで。なら整備された方通れば良いんじゃないんですか?」


 そう不満の声をあらわにする。まぁ言いたい事はわかるが……、


「そうも行きません、ここパルクまでの街道はカイブロスが走っても破損する事は滅多にありませんがこの先のリベリシュに向かう街道は老朽化が進んでおりカイブロスが走ると体重を支えきれず破損します。一応、今現在、国が新設工事をしています。それが終わればの街道もこいつが倒れるようになります。」


「へぇ。そもそもよくこの巨体が街道を通れるね、」


 素朴な疑問だけど、これ何キロ有るんだ?

 そんなのが街道を通って良いのか?走るの何も歩いただけで壊れるんじゃえ?


「良い質問ですね将希殿。カイブロスは人々が普段使う街道ではなく。カイブロスように整備された通称カイブロードと呼ばれる専用道を通ります。しかしながらここから先のカイブロードはすでに古く老朽化が進んでいますのでカイブロードではなく簡単に言えば獣道を通ります」


「もっとやばいじゃん!なんだよそれ!獣道?」


「ええ、獣道です聞き間違いではありません。」


「それ、俺は死ぬんじゃねぇか?」

「我々が乗っているのはなんですか?将希殿」


 アレク、そう質問に質問を返す。

 今乗っているのそりゃ……カイブロス。


「ん?カイブロスだよな。」

「わが国最恐の動物に乗っているのです。そうそう襲われる事はありません。騎士団もいますし。」


「そう、本当ならいいけど」


 カイブロスに乗って約30分、睡魔に負けた。




睡魔、なぜ電車で座れると眠くなるのだろう、一生の謎だな、


そもそも昼飯食った後の仕事は眠いから寝ていいよね、いいよね。うん、多分いい、


後なんだろ眠くなるって。

そう言えば猫ってよく寝るよね、


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