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将希の異世界日誌  作者: 雄太
パルク編
19/139

ニハムス卿


 前方、カイブロスの操縦席ではアレク達が話に花を咲かせている。


「マクリアスって誰ですか?」


 マクリアスの最後の叫びはここ、将希の元にも届いており、つい、将希は呟く。


「サンディ様の部下の1人です。サンディ様はいつもマクリアスの事をマリアスであったりマクハリ、マスリアスなど。まぁ、簡単に言えば名前を覚えていないのです。なので毎回こうやってマクリアスが最後に。「私の名前はマクリアスだ!」と叫んで。終わります。先ほど鈍い音も聞こえたので意地になり、梯子から落ちたのでしょう。」


 将希の呟きを聞いた。アレクはそう解説する、そして驚くほどに正確でそれをその後聞いたマクリアス本人は驚いたそうだ。

 それは自分の生態が理解され過ぎているのが怖いのか。アレクの完璧な想定に驚いているのか誰も知る由はない。


「はあ?梯子から落ちた?騎士団員って馬鹿かなんかですか」


「いえ。騎士団全部がそう言った訳ではありません。マクリアスがですね、正確に言うならば、マクリアスは無駄に意地を張るタイプなんですよ。勝てない勝負でも突っかかってきて、たとえ負けても捨て台詞吐いてまたちょっかいを出す、まぁ騎士団も弱いものばかりではないのでマクリアス程度簡単に倒せるのですが、私にも時よりかかってきて、毎回捨て台詞吐いて、帰っていきますね、」


 そこで少し間を開け、「しかし」と繋げる。


「しかし、次来る時は前回来た時より強くなって帰ってきますが、それでも倒しますけど、なのでサンディ様も黙って見ているのでしょう。そうでなければマクリアスはすでにいなかったことにされているでしょう。」


「それを馬鹿と言うのでは?」


「しかし負けて逃げるのであれば馬鹿なのでしょう、しかしマクリアスは必ず立ち向かいます。今の騎士団にはそう言った才能が欲しいのでしょう。」


 そうなのかな、まぁ。逃げずに立ち向かう。そう言うのも稀有な才能ね。


 まぁ、騎士団も大変だな、サンディの暴言に耐えて、暴行未遂にも耐え、俺には関係ない。


 ここ最近、俺もなんか騎士団の訓練に付き合わされているし、このまま。もしかしたら、俺もいつの間にか騎士団に何故が名前がある。そんな状態になるのか、怖い、

 絶対にやだ。


「アレク、すぐに出るぞ!」

「了解です、サンディ様」


 後ろから不意に声をかけられ将希は背中を跳ね上げるが、アレクは言うも通りに反応して立ち上がる。


「将希殿。人の顔を見てその驚き、酷いのでは?」


「だってサンディさんが……」


 そんな将希は無視された。


「アレク5分後に合図出すからそれと同時にお願い。私はまた上で司令官としているから。」


「かしこまりました、目的地は湾岸都市リベリシュで変わりありませんか?」


 アレクはそう聞くとサンディはわざとらしく声を張る。


「あぁ、変わりない、我々はこのまま当初の予定通り湾岸都市リベリシュに向かう。」


 当初、ねぇ。最初から俺は騙されてたんだ。最初から目的地はここだけじゃなくて湾岸都市リベリシュ?だっけそこも込みかやられた。


「私は上にいる何かあれば連絡筒を使え、」


 サンディは来た道を戻り上に向かう。


 ●


「さて、この後も面倒なことになりそうだ」


 サンディはそう1人呟く。


 サンディは今朝。この街の領主ニハムス卿からの連絡でこの先の街道にはここ最近山賊と盗賊が出ているとの情報を 聞かされた。


 つまり倒してくれと、言葉には絶対に出さないが言葉の裏を読むと対処できないからもし鉢合わせしたら倒してくれと。そう読み取れる。


 たとえ鉢合わせなくても騎士団が街道にいること自体が盗賊や山賊にとっては抑止力につながるとニハムス殿は考え、わざとサンディにこの事を伝えた。


 小太りの領主、いかにも悪徳領主で市民から税金を巻き上げていそうな ザ貴族。


「サンディ様、食料などは足りていますか?」


 ニハムスの目は蛇のように何かを見透かすような、狡猾な目をしているサンディはそんな印象を抱く。


「ニハムス殿。ありがたいですが我々は女王直轄の騎士団です。申し訳ありませんがそう言った支援は受けつけられません。」


 もしここで、支援でも受けたら。ニハムスがどう動くか、陛下直轄の騎士団に支援したら貴族にとっては相当な名誉、女王の名を名乗る以上陛下の許可なく。支援など受けるはずない。


「だと、思ったよ、当代一の騎士団長が陛下の許可なくそう言った支援を受けると思うわけない。がはは、まぁ昔はよくやったがね、それでコネ売ったりね」


 これはニハムスにとってまだジャブの一つなのだろう。本当の狙いはどこに有るのか。サンディの目にはなんとなくニハムスが何を考えてるのか、わかっているようだ


「そんな話は置いといて、サンディ殿一つお願い事があります。」


 ニハムスは少し頭を下げるサンディからは俯いたニハムスの表情は見えない。


 何を考えているかしらね、ニハムス、まぁなんとなくわかるけど、うちの部下達がこの先の街道で野盗の目撃情報があるそう言っていたからその系統かしら。


「ここ最近、街道沿いに野盗の目撃情報があるとギルドの方に寄せられています。しかしここは辺境の地、他国の侵攻防ぐ役目もあり、今の私どもに、野盗対策の兵を割く余裕はありません。サンディ殿の騎士団は1人1人が一騎当千の猛者とお聞きしました。サンディ殿、野盗の討伐をお願いします。」


 ニハムスはあげた頭を少し下げるが、サンディの目の色は変わらない。


「無理。ですね、女王直轄の騎士団は女王の為にある騎士団です。幾ら領主の依頼といえど陛下の許可がない限り私たちは動きません。」


「やはり、そうですか、無理言って申し訳ありません。この話は無かったことに。」


 ニハムスはその見た目に反して正直に話している。サンディの目にはそう映る。


 サンディはニハムスの話を遮り「しかし」と続ける。


「しかし。もし街道沿いで野盗と遭遇した場合は適切な措置をとります。それは大丈夫ですか?」


 適切な措置つまり倒すと。そしてそれはニハムスの領地で女王直轄の騎士団が動くこと。


「そ、それはどう言うことでしょう。」


 ニハムスは最初から騎士団は動かないと思っていたのか。その声には驚きが滲む。


「なので。街道沿いで騎士団が移動中に野盗。もしくは山賊に遭遇した場合、私たちは身の危険に晒されます、なので最悪戦闘行為に発展する可能性もあります。その場合は私どもは野盗を討伐します。」


 サンディはただ堅っ苦しい、女王直轄騎士団の団長をしているわけじゃない。それなりに融通も効き、それに見合うだけの残酷さも持っている。だからこそ制限の穴をつきその時できる最大限のことをやろうとする。


「そ。それはありがたい、もし、遭遇し、倒した場合などは報告を頂けますか?それがあれば問題ないかと」


 ニハムスの目には少しばかり光るものが浮かぶ、


「しかし、騎士団の者を派遣する事は、できませんので郵送になりますよろしいですか?」


「構いません、その後我々が野盗本体の討伐をしますので。」


 その後。詳細を詰めて解散となった。


卿って使い方合ってるのか?知らんけど。まぁいいや


マクリアス、間違えるの難しそうな?

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