三下のチンピラ(最弱?)
えー。本来第100話でこれを更新するべきでした。まぁ諸々すみません。
度肝を抜くだとか、驚愕の展開だとか99話あたりで叫んでいました。
まぁ問題なし!101 ダルメシアンだ!
「くろまる、お願い」
マリアはどこからか持ってきた黒い剣を構えると、目を閉じ、一息吐き、目を開くと一瞬マリアの影が揺らぐ、砂煙が少し上がり、既に丸太が真っ二つに切れている。まるでケーキの断面かというほど綺麗な断面が切り口に広がる。
『『『 』』』
あまりの衝撃からなのかそれともマリーシアの美貌とその細い体のどこにそんなパワーがあるのかからなのか闘技場には無言となる。聞こえてくるのは剣を振った時に起きた風が闘技場を回る微風の優しい音であった。
「・・・おいおいおい、良いのかよこんなの・・・コイツ新人だろ。」(なんだよこれ・・・)
もちろんこれも仕込みである。グランドはサンディの思惑をわかった上でマリアが女王ではなくマリーシアとして扱っている。
だがそれは想像以上の光景であった。マリアの実力を聞かさせどう反応しようか面白がっていたグランドだったが、あまりに突然のことであり本音がぽろりと漏れ出る。
少しわざとらしいが本心である。まさか女王がこんな芸当するとは思ってなかった。剣に振り回されて、転ぶとすら思っていた。だがしかしマリーシアの実力は想像以上のものであった。
『サンディ、これはどういうことだ?』
『さあ?なんのことでしょうか。』
グランド達は目を合わせることなく何故か会話が成立している。目の前で起きた怪現象にグランドと言えど、今、目の前で起きた現象を理解するので精一杯のようだ。
「・・・・ご、合格だ・・・」
(俺ですら凌駕しかねない・・・これでもサンディの奴が勝てる?はぁ、いつもはお遊びか?なんだよこれ、俺が剣筋が見えないなんて初めてだ、サンディの時だって微かには見えてたのに・・・)
「つ、次だ!その後赤服の女!えっと名前は」
グランドはこれ以上赤っ恥を晒したくないのか話を変えにかかる。
「ニナ・サンタナです。」
ニナと名乗るったチャイナドレスに似た装いである耳にはパンダの耳のようなお団子を髪て作っている。
「ニナか、じゃ。やることは同じだこれを破壊しろ」
グランドも同じような光景が2度もにれるとは思っていないがその予想はすぐに覆される。
ニナはゆっくりマリアが切り飛ばした棒の横の棒の前に立つと仕込み杖を構え一瞬だが剣の腹に反射した光がサンディの目には捉えられた。
「かちゃ」
という甲高くはないが鈍くもないような音が聞こえると、その丸太は斜めにラインが入りズルズルと滑り落ちる。
「嘘だろ・・・」
「・・・あの剣、どこの剣技でもないね多分独学。独学であの力、見どころがある、いやある種の恐怖を感じるわ。是非。捕まえておきたいわね」
サンディはサンディはニナの力の根源を探る。マリアより筋肉のせいか少し太いと感じられる脚、だがそれ自体に違和感などない。何故その足からあれほどまでの力感じられるのかがわからない。
マリアは全身を使い全身の力を剣の先端に集めるというよくわからない技術を使い体全体のパワー不足を補っている。
一方のニナからは脚の筋肉が発達していることが目に見える。チャイナドラスの切れ目に覗く大腿筋は白く、日光にあたったことがあるのかと思わせるがサンディの目は違う所を見ている。
「下半身だけじゃない。上半身もかなり鍛えている。あの胸以外はね。」
それを目の当たりにしたグランドは言葉を失う。マリアはまだサンディに鍛えられているからある程度の力はあると予想はしていた。予想は。だがニナまでもがここまでの才能を秘めているとは思わなかった。
だが一日に二度も破壊されるとは頭の中の想像としても一切浮かんでなかった。
グランドにも剣独特の照り返しが見えたがその剣がいつ丸太に触れ、いつその丸太を斬り、いつその剣をしまったのか全く見えなかった。
サンディはいつも油断はしない。油断はしない。だが今回は別である。
サンディはニナの動きを見ていたがいつ剣を抜いたのかその眼には映らなかった。一瞬剣の鈍い反射見えたと思ったらすぐに「かちゃ」という音が聞こえた。風切り音すら聞こえないと程全身に無駄な力が加わっておらず全身の骨格をうまく使い生み出した100%の力を120%で剣に伝え、それを一気放出した。サンディはその瞬間そうであると仮説を立てる。
「よし、じゃ、次だな」
グランドはもう諦めた。目の前で起きた現象に脳は稼働を停止し最低限の機能を残し、再稼働する。
「そこの黒シャツ。アダム・スコット。どうせ名前は偽名だろ」
せっかく演じていた役の存在をすっかり忘れている。
せっかく騙そうと演技をしていだが2回連続で起きた怪事件のおかげでその全てが消え去る。
「偽名で何が悪い」
「認めるのか」
「そこにいるのはこの国の女王陛下だろ。」
サンディ達には動揺の影は見受けられない。この黒シャツの男がリベリシュ領主の刺客だとするならばすでにマリアの身辺調査もしているという仮説は容易に立てられる。そしてそれが1番やりやすい立場というのは・・・
「ニコラウス・C・フィランやっぱり、大臣貴様がリベリシュ領主の刺客ってわけね」
「とうとうバレちまったか・・・この20年俺は」
「おいちっと待て。勝手に昔語りするな長くなる。」
グランドは他人の無駄話を聞くのが嫌なのか口を挟む。
「グランドそこは話なさせてあげてよ。どうせ死ぬんだし」
「だって面倒なもんは面倒だ、他人の過去話より胡散臭く長く面倒事は嫌いだそれにどうせ胡散臭いあれだろ人がどーの過去がどーの、過去に縛られた話だろ。
例えば王家の封蝋の偽造とかだろ噂で聞いてる。」




