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ゼッド対ルシア

「オラオラオラオラァ!!!手が止まってんぞぉ!!」


何故かフェスタの弟子であるルシアとの格闘戦になってしまった。


俺は『身体強化』と『雷属性魔法』で俊敏さを上げ、全てをいなし、避けていた。


(当たったら痛そうだな)

(ゼーレ坊、言っとくが普通の人間なら痛いどころか当たったら肉は抉れ、骨は砕けとるからの?)


「良いぞぉゼッド!余裕だな!」

「ま、魔王が押されてるなんて、あの痴女強いんですね!」

「バウバウ!!」


連れは試合観戦気分で見ている。

少しは心配しないんだろうか。。。


「好き勝手言いやがって、、、」


再びルシアが型を取る。


「コォォォォォォ!!!」

「!!」


あの『イブキ』とやらが厄介だ。

まるで吹き荒れる嵐の様な拳が飛んでくる。


「カアアァァァァッッッ!!!」


ルシアの繰り出す拳を小手を使い、全てパリィする。


その度に周囲の遺跡に深刻なダメージが入り始めた。


ビシッ!ビシビシッッッ!!


「すげーなぁ!すげーなぁ、アンタ!これまで俺の拳を全部受け切ったのはフェスタ師匠だけだぜ!!」


「・・・おい、、、カラ・ディ女」


俺も良い加減キレそうだ。


「なんだよ?気に食わないか?かかってこいよ!」


俺は深く息を吸い込んでルシアを睨んだ。


「望み通り、歯ぁ食いしばれっ!!!」


ドンッッッ!!!

ドガガガガガガ!!!


心臓と肺に高速で『身体強化』をかけ、俺は魔力の奔流を乗せて拳の連打を繰り出した。


「うおおおおおお!!!」


ビシッ!!ビシビシッッ!!!


「ヌッ!ウォララララララッッッ!!!」


負けじとルシアも猛攻を繰り出した。


一進一退の攻防だ。


ガラガラガラ・・・・


遂に遺跡が崩れ始めた。


「マズい!逃げるぞ!」

「あわわわわわ!?嘘でしょ嘘でしょ〜〜!!?」

「バウ!バウバウ!!」


ショカ・ジン、ロゼッタ、ビーズが慌てて走り出したが、頭に血が昇った俺達は気付かなかった。


(おい!坊!坊!)

(うおおおおお!!!)


ボコン!!


「あ」「うぐっ?!」


俺とルシアは突然空いた床の空洞に落下し始めた。


「うぉああああ!!」「・・・・・・」


(ゼーレ坊!)

(分かってる!)


絶体絶命の大ピンチにつき、俺は滅多に使わない死霊術を使った。


「亡き者よ来たりて我が身を守れ、『死霊幽体(ネクロアストラル)』」


ポフン、、ポフン、、、


人魂を呼び寄せて柔らかく身体は受け止められ、自由落下は一先ず止まった。


(貴重な魔法使いの魂2人分をこんなところで使いおってからに・・・)

(しょうがないだろ?飛行の魔法は覚えてないし、2人いるから重くてな。)


しばらくゆっくりと降下していくと、やっと別の階層にたどり着いた。


目に魔力を纏わせると暗闇の中でも周囲が見える。


「ここは?」


(何階層じゃろうなぁ???間違いなく、14階層よりは下行っとるじゃろう!!)


「嘘だろ!?おい、カラ・ディ女!起きろ!」


「・・・・・」


(ゼーレ坊から顎先に1発良いの貰ったようじゃからのう。こうしとりゃあ静かなもんじゃ。起きたら野獣じゃがの。)


「担いでいくのか。ほぼ裸だぞ、こいつ。」


(普通に見たら、ゼーレ坊の方が悪者じゃの。)


とにかく、このダンジョンの出口を見つけて上らなきゃならない。

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