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フェスタの依頼

「む!?美味い!!店主!この料理はなんというんだ?」

「はぁ?パーリャだよパーリャ!そうかいアンタら王都の傭兵さんかい!」

「まぁそんなところだ。」

「ハグハグハグハグ!!!」


長官と俺、ビーズが近場の食堂に入ると、そこではライシィという種粒を使った料理、パーリャが振る舞われていた。


海産物の出汁とスパイスでライシィを炊く、南ではメジャーな料理だ。


「王国の東や南ではライシィが主食なのさ!パンも無いわけじゃあないけどね!」


「いくらでも食べれるな!」


(儂も昔はパーリャを良く食べとったのぅ。ゼーレ坊、美味いか?)


「美味い!!」


(東にはパーリャとはまた違ったライシィを使った料理があったのぅ。なんじゃったか、チャ、、、ヅケ?じゃったか?)

(東にもいずれはな!ラァメンとギョ・ザも食べなきゃならんし。)


腹拵えが済むと、俺たちは領主のところへ出頭した。


流石、というべきか、伏せっていて包帯に包まれていても強大な魔力を放ち、眼光鋭い男だ。


隣には教会の少女ロゼッタもいる。


「また会ったな。この前は例の本のせいで騒ぎになり、ろくに自己紹介出来なかったな。ショカ・ジンから聞いてると思うが、俺がこの遺跡都市マギキャ・エル・クラシコの領主、アルーノ・クワンツ・フェ・フェスタデラノーチェだ。フェスタと呼んでくれ!よろしくな!」


「ロゼッタよ!!魔王!来ないと思ってたらご飯を食べてたなんて!失礼しちゃう!」


「傭兵のゼッドと特攻隊長のビーズ。悪かったな、飯食ってて。あとその、魔王ってあだ名はやめろよな。」

「バウ!!!」


自己紹介が済むとフェスタは寄り添ってきたビーズを撫でる。


「連隊長達を助けてくれて、礼を言うぞ、ゼッド」

「いえ、かえって私のせいで、、、」

「いや、あの本から感じた魔力は明らかにお前を恐れていたな。『真血』、だったか?素晴らしい『身体強化』だった!カラ・ディの修行でもしたのか?」


フェスタは何故か喜んでいる。


「いえ、あれは古代の傭兵が行っていたという、『身体強化』だ。」

「!!?それはもしや『北限の修練』か!

失われた技術だが、見出されたとはな!我らの使うカラ・ディも、元は北からやってきた先祖の技だからな!是非とも教えて欲しいものだ!」


「ゼッドがお告げで授けられたウルフヘズナルの技は近々、王国の騎士や傭兵全てが使えるようになるだろう。ウィンドホーンの騎士達が主に広めるだろうが。。。」


ショカ・ジンがそう言うとフェスタは満足気だった。


「それでだ。襲撃の実行犯は?」


「ああ。広域指名手配されている、闇魔導士ジャジャ・ホセ。非人道的な魔術実験を繰り返し、邪術を用いて魂を縛る、死霊魔導士(ネクロマンサー)ドッツェン・ゼーレに繋がるかもしれない人物だ。幾つかの事件で同様の手口が使われ、目撃証言もある。」


(爺、魂を縛るって、まさか、、、)


爺は憤慨した。


(ふん。違うの。死霊術ではない。死者と会話するのと、邪術で生者の魂を縛るのは似て非なるものじゃ。おおかた、動物を使役する魔法をこねくり回して人間も縛れるようにしたんじゃろうて。子供の悪戯より下劣で品性が無いわい。全く穢らわしい。)



爺は世も末だとばかりに主神に祈りを切った。


「ショカ・ジン、それにゼッドとビーズ、あと、ここには居ないが、ベガもだな。お前達を見込んで、ジャジャ・ホセの討伐を依頼したい。」


「依頼の件、了承した。」


更にフェスタは情報を提供した。


「『死者の書』のレプリカは強力な封印が施してあってな。そろそろバレる頃だが、追跡の魔法陣が刻まれていて、俺の部下に在処を教えている。奴等がレプリカを保管している場所はずばり、、、此処だ!」


遺跡都市の地図を指差した場所を見て、俺たちに不穏な空気が流れる。


「ダンジョンだな」

「まぁ、ここは遺跡都市だから、そうなるよな。」

「うわ、魔王がダンジョンに挑む的な?」

「バウバウ!!」


(ほほーう?久々のダンジョンじゃなぁ!?死霊がたーくさんおるじゃろうて)

(爺さんの魂魄貯金が捗るな)


「ま、追跡の魔法陣はダンジョンの中までは効果が及ばねぇ。実はな、ウチの道場の若弟子が仇討ちとか言って突っ込んで行ったから、早めに合流して欲しいんだが、、、」


え、、、


「きっとアホだから奴らの一党と戦闘になって、いくらか倒して迷子になってるはずだ。とんでもないじゃじゃ馬でな。ゼッド、期待してるぞ?」


何で俺がそいつを見つけなきゃいけない流れなんだ?

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