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マスカレイド 温羅  作者: 一等神 司
怪人 【パン】《あんぱん》
17/35

第十一話 十者十様と魔族

戦いのシーンは無いです。

布石 置きまくりの回です。

手の中の浄化の済んだデニムと備前焼の【変化札(へんげふだ)】を見て、ふと思い出した白神(しらが)


「あ、そうそう!送り届けた帰り、【化身帯(けしんたい)】を手に入れたんです!」

「それと、新しい【変化札(へんげふだ)】も二枚 入手しました。しかも、中位の【鉛兎(えんと)】の【変化札(へんげふだ)】もです。もう一枚は、下位の素麺の【変化札(へんげふだ)】ですけどね」

と、神宝(しんぽう)に報告する白神(しらが)


「本当ですか!?それは良かった!」

大喜びの神宝(しんぽう)


「でも、この【化身帯(けしんたい)】を渡してあげたら、さっきの人は直ぐに化身出来ましたね」

ため息を吐く白神(しらが)


「あの状況じゃ仕方無いですよ」

と、白神(しらが)を庇う神宝(しんぽう)


「一方的でしたよね……」

左京の事を思い出して、また、ため息混じりに呟く白神(しらが)








左京は走っていた。

もう、心臓が潰れるんじゃないかと思う程、懸命に走った。


「ぜぇ…… ぜぇ…… ぜぇ……」

「ごほっ!ゲホゲホ!」

「ぜぇ…… ぜぇ…… ぜぇ……」


岡電の県庁通りの電停まで来た、もう少しで県警本部に着く、そこまで行けば、厳重に保管された【化身帯(けしんたい)】が有る。





左京が走る岡電の線路沿いに、鬼達と怪人が居た。

まだ桃太郎大通りを右に折れた辺りで、左京からは離れているが、県警本部の方向に向かっている。

追い付かれる事は無いだろうが、このまま進めば、県警本部近くには行くだろう。


怪人の全身には、丸い茶色い物が付いている。

全身に丸いパンが貼り付いた様な姿だ。

顔は某パンのキャラクターっぽい。

確実にパンの怪人だろう。

高確率であんぱんの怪人だ。


そんな怪人と鬼達は、ゆっくりと岡電の線路沿いの道を歩いて行く。








「お兄ちゃん!行かせてよ!」

日幡(ひばた) 優美子(ゆみこ)が怒鳴っている。


同じ頃の日幡(ひばた)家の自宅内だ。


「ダメだ!どう考えても危険だろう!」

と、優美子(ゆみこ)を止める宣明(のりあき)


「そう思うなら、安全になる様に、白神(しらが)君と一緒に戦ってよ!」

苛立つ優美子(ゆみこ)


「俺が戦いに出たら、父さん母さんやお前を守れないだろうがっ!」

怒鳴る宣明(のりあき)


「魔族が居なくなって、平和になれば済む話じゃない……解ってよ……お兄ちゃん……」

泣き出す優美子(ゆみこ)


「ダメだ……」

そう告げる宣明(のりあき)









その頃の吉備津神社の裏山のとある洞窟内では、ランバに鬼達が大急ぎで報告をしていた。


「なんだと!間抜け共!簡単に人間共に奪われてどうする!」

激しい檄を飛ばすランバ。


変化帯(へんげたい)】や【変化札(へんげふだ)】を奪われている事が報告された様だ。


「人間共は、一部に変な妖術を使う物がいます。我々を倒すまでは出来ない様ですが、何やら射てきまして……」

「我々が激しい痛みで混乱している間に奪っていきます」

警察官の事を言っている様だ。


「そうなのか?」

と、ランバ。


「しかも……【魔神帯(まじんたい)】や……【化身帯(けしんたい)】にて…化身して……我々と…戦う…者…まで……現れ…まして……」

おどおどと報告する鬼。


「な・ん・だ・とぉ〜〜〜〜!?」

まさに鬼の形相のランバ。


「はい……いかが……しま…しょう?」

もっとおどおどと話す鬼。


「仕方無い。一度 出ている者達を戻せ!」

司令を出すランバ。








「はい。そうで御座います。総理」


場所は岡山県庁の知事室。


「はい。信じられないかもですが、本当に岡山はそんな状態でして……」


「はい。自衛隊の派遣をお願いしたく……はい。そうです」


知事の茨木(いばらぎ)が電話を掛けている。

部屋には片山警視の姿も……


「はい。宜しくお願いします。総理」


カチャリ……


「ふぅ……」

電話を切り一息つく茨木(いばらぎ)


「大変でしたね」

声を掛ける片山警視。


「ああ、信じて貰うのも大変だったが、警察や自衛隊などからも、同様の報告が入っているので、信じるしか無いって感じだったよ」

頭を抱えながら話す茨木(いばらぎ)


「後は(わたくし)の息子が【化身帯(けしんたい)】で化身出来る様になれば……」

呟く片山。








その頃 岡山県警本部では……


「早く出してくれ!早く!【化身帯(けしんたい)】を出してくれよ!」

本部内で叫ぶ左京。


「いや、今 片山警視に確認を取っているから…待ちなさい……」

と、対応している警察官。


「ふざけんなよ!今 それで化身出来るのは俺だけだろうがよ!」

直ぐに出さない本部の対応に苛立つ左京。


「いやいや、そうは言っても……重要な物だからね……」

困り顔の警察官。


「だぁ〜かぁ〜らぁ〜 やっと中位の霊獣(れいじゅう)の【変化札へんげふだ】が手に入ったんだって!ほら!これ!」

中位の【変化札(へんげふだ)】の【紺狼(こんろう)】を取り出して見せる左京。


「うん。それは聞いた。うん。それは解るんだけど、君も警察官なら解るでしょう?何事にも手順と言うのが……ね?」

更に困り顔の警察官。


「あーーーーーーっ!こうしている間にも、被害者が増えてるってのに!」

ブチギレ寸前の左京。


「うん。はい。そうだね。でもね。指示が無いと動けないのよ。うん」

呆れ顔の警察官。


「あぁぁぁあぁぁーーーっ!」

叫ぶ左京。


「うん。手順がね」

と、左京に言い

「警視には連絡取れたか?」

と、奥に居る者に確認する警察官。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」


左京の絶叫が岡山県警本部に響き渡った。

そうそう。

警察官の対応って、こんな感じなんですよね……

もちろん、警察官のみなさんのお陰で、日本の平和は保たれています!

頑張れ全国の警察官のみなさん!

私は心から応援しています!

本当 嫌味として書いた訳じゃ無いです!


多分……(げへへ)


ちなみに、岡山県は人口辺りのパンの消費量の多い地域です。

美味しいパン屋さんも多いですよ。

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