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2/14 の貴方へ

文法が滅茶苦茶ですが、理由があります。

 愛情込めてケーキを作ろう。

 いつもの帰り道で待ち伏せて渡すの。

「嬉しいなぁ、ありがとう!」そう言ってくれるって信じてる!

 笑顔にきっと私も蕩けちゃう感じー。

「おいしいね、これ!」なんて言ってくれたらどうしよう?! 私、空も飛べるかも?!

 ガトーショコラにとびっきりの愛情を。

 生地を撹拌、私は鼻歌。

 ぐるぐるぐるぐる愛情注いで、おいしくなーれ!

 ケーキの失敗は許されない。混ざった生地は黄色い色。

 ココアと薄力粉を投入!

 さぁメレンゲも一緒にしちゃって、しっかりしっかり混ぜちゃって!

 失敗なんて許されない、失敗なんて許されない!

 全てが真剣勝負なのです!

 背中の方には大きな河。退却はできませんよ、各隊に通達!!

 そろそろいい頃。私は残りのメレンゲ投入。さっくりと混ぜる。

 ただただ混ぜるだけじゃあいけません。あくまでさっくりと!

 茶色一色になったなら、型に入れてオーブンへ。

 続いてタイマーセット。45分ぐらいかな?   


 できあがりはしっとりガトーショコラ。

 とりあえず及第点。彼が喜んでくれたら合格点!

 何十分か放置して、粗熱をとる。

 にこにこ笑顔で待機します。

 塗り絵は全て真っ赤にしちゃう。だって私の愛の色。

 ねぇ、私の愛を受け取って?

 残らず全て、ありったけの愛を。

 はぁ、と息をつかれた。「想像だけはうまくいく」

「必死になってもさ、うまくいかないことだってあるんだよ? 分かっている?」

 不安になるようなことを背後から話しかけてくる。そんなあいつは私の兄。

「へん、あんたには板チョコあげるから黙ってて!」

「本当にそんなもので懐柔されると思ってるの?」兄はそう言う。

「まぁいいか。そのケーキ一つで手を打とう」差し出された手に私は小さめのを乗せる。

「ミジンコほどの気持ちも入ってないからね」「分かってるよ」私と兄。

「むきになるなよ、妹よ」兄は私のガトーショコラを食べながら言う。器用だね。

「目も当てられない状態になりたくなければ聞きなよ」「え、何を言おうというの?」

「もちろんアドバイス。明日、君の想い人のクラスは早く終わるそうだよ」 


 やはり、ああいう時の兄の言葉は正しい、と信じた私の勝ちだった。

 いきなり終礼後に教室を飛び出して行った私にクラスメイトの目は点。

「雪降ってるし、滑るなよ!」

 偉い委員長さんがそう言ったぐらいかな。

 ようやく私はお目当てのポイントに。彼が必ず通る場所。

 ラッキーなことに彼はまだ来ていない。

 リリリリ、と携帯電話が鳴る。友達だ。彼は今、校門を出たところらしい。

 瑠璃色携帯パチンと閉じて彼を待つ。多分、掃除だったんだろうな。うん、ラッキー。

 恋愛すると綺麗になるなら、私は今一番綺麗な時を迎えている。

 朗々と語っている間に彼が現れた。「あ、あのっ!」私は声をかけて駆け出した。

「わあぁあぁっ!」転んだ。転んじゃった! ガトーショコラが宙を舞う。

 音を立てて私の大事なガトーショコラが着地。ベチャッ。あぁっ、大惨事……っ!

「ん、大丈夫」

 派手に叫んだ私を彼は受け止めてくれた。嬉しい……けど……。

「っ!」

 ぴぃぴぃとみっともなく泣くのはこらえた。けれど心は大荒れ。

「――――っ、ごめんな、さい……」

 バラバラになりそうな私の心。バレンタイン作戦は失敗です。2/14の神様爆発しろ。

 恋愛なんて、人生なんてこんなものなんですか?! 私は哀しくなるのです。

 んで、もうこんな場所にはいられないっ! ってなるわけで。

 退却します! 総員下が――――

 行きかけました、そのとき。彼はいきなりしゃがみこんで……、あぁっ!

「ん、美味しいよ」ガトーショコラを食べた彼に、私は今から告白しようと決めたのです。


バレンタインですね! リア充爆発しろ!

どうも玖月です。

幸せな物語を書いてみました。ただ玖月は「リア充爆発しろ」が口癖なのです。

あーあ、もうすぐ締め切りなのに現実逃避ー。


さてこの話、全ての文章の頭文字をとっていくと五十音になっています。

そういう企画参加用に書いたのですよ!

これが文法滅茶苦茶な理由。


それでは……。


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