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雪月花  作者: 茶葉風味
7/42

再び

いつの間にか寝ていたらしく、懐かしい急ブレーキに目が覚めた。


沖縄に、石垣島に戻ってきたんだと実感した。



僕は前回と同様に偶然借りられていなかった同じ家に住むことになった。

昔と同じように鉄塔に行き、あの時感動したあの景色を見に行った。

相変わらずその景色は綺麗なままで、僕は世界に一人きりのような気分になり景色は段々霞んでいった。






二日後、僕は以前ひかりが通っていた川平中学校に通うことになった。


人数も決して多いとは言えない中学校だった。



「初めまして牧野高志です。」

 


見知った顔もあったが転校生らしく振舞った。


「牧野。ひさしぶり!」


小学校の時一緒に過ごした男子がいた。


「うん。久しぶり。」

 

「なんかお前変わらないな。」

 

そう言って彼は笑っていた。

 

ここの学校の生徒や先生達は皆、心の暖かい人達で僕はすぐに馴染むことが出来た。

中学二年生ということもあって、周りは皆色恋沙汰に興味津々で誰と誰が付き合っただとか、誰々が別れたとかという話で休み時間は盛り上がっていた。







「牧野って昔、藤原の事好きだっただろ。」

 

唯一僕と小学校時代を共にした彼は、石垣いしがき 良太りょうただ。

 

小学生の頃彼もひかりの事を好きだったらしく、黒板に悪戯をした犯人は実は彼だったということも最近知った。

 

「やめろよ、昔なんて。」

 

僕は昔のひかりのことを知っている彼に知ったような口調で言われることに無性に腹が立った。

しかし、彼は気にするような素振りを見せない。

 

「ひかりも東京に転校したし、最初は牧野を追っかけて行ったのかと思ったぜ?」


呆れたように良太はそう言った。

 

「お前が居なくなって、中一の頃藤原に告白したんだぜ俺。」

 

僕は驚いた。

ひかりからの手紙にはそんな事は書いてなかったからだ。

 

「藤原って以外と頑固なんだな。何回告白しても好きな人いるからごめんなさいって。」

 

良太はかっこいい奴だ。

それに性格もいい。

そんな良太より僕を選んでくれたひかりに、僕は思わず涙が出そうになった。

 



「で、東京で藤原に会えたのか?」

 

「うん。同じ学校だった。」

 

「うっそ!ほんとかよ。」

 

一緒の学校だった事に涼太は驚いたようだ。


「で、付き合ってんの?」


「うーん。秘密。」

 

「いやいや、そこは教えようよ。」

 






良太は本当に知りたいらしく、しつこく同じことを聞いてきたが、僕はひかりとの関係を言いたくなかった。





最終的には、付き合っていないと嘘をついた。







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