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雪月花  作者: 茶葉風味
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苦悩

朝、起きたら頭が痛かった。


昨日、飲みすぎたせいだ。


昨日、偶然彼と再会をした。


ずいぶんと久しぶりだったが、自然と懐かしさは感じられなかった。



憧れの彼との再会で私は調子に乗ってしまい、苦手なお酒を飲み続けた。


彼は相変わらず優しい顔で私の話を聞いてくれて、私の話が終わると、不意に窓の向こうを眺めていた。



その横顔に魅了され、見つめてしまったりもした。





でも、何故だろう?

以前の彼はやっぱり優しかった。

でも、今の彼は何処か違っていた。


遠くを見つめるその横顔も、優しい顔で話を聞いてくれている時も、やっぱり何処か違うところを見ているようだった。














それから

一ヶ月の時間が流れた。


彼とは毎日連絡を取るようになった。


彼は、食事に行っても買い物に行ってもやっぱり、何処か違う場所を見ている気がした。




そんなある日、街中で私の友達に会った、彼女とは大学で仲良くなり、よく食事や買い物に行くほどの仲だ。



「あれ?夏帆じゃん!」


「あ、奈津美なつみ!」


「なに?デート?ちょっと!彼氏いるの初めて知ったんだけど!!!」


私の性格とはまるで正反対のような性格な彼女とは、大学に入学してすぐ仲良くなった。


最初の印象は性格悪そうな感じだったが、実際話をしてみると性格はかなり良く、見た目からは想像できないほどのロマンチストだった。



私は、ドキッとした。

彼は私の事を、先輩としてでしか見てくれていない事はわかっていた。

私は、密かに彼との食事や買い物などは彼の彼女になったつもりで楽しんでたりする。


彼からしたら迷惑な話なのかもしれない。

いくら優しいからってそんな図々しいことはお願いできない。




奈津美は高校時代の後輩と言うとすぐに納得し、人込みの中へと消えていった。














彼はよくブラックコーヒーを飲んでいた。

カフェに行っても、遊園地に遊びに行っても、ファミレスに行ってもよくブラックコーヒーを飲んでいた。


彼は甘いものが少し苦手と昔言っていた気がする。


甘いものを食べた時の彼はいつもの冷静さを失っている気がする。


その時の彼の苦笑いは結構好きだったりもする。















ある日、不意に彼を自分の彼氏にしてしまいたいと思った。


昔の自分のようにはなりたくないと思いつつも、頭の片隅には臆病な自分がいる。


でも、私は彼の優しさに期待してしまっていた。

私に対する彼の優しさは、私のためだけにあるものだと思ってしまう時がある。



こんなに臆病な私は、これから先この膨大な時間の中で彼に想いを告げる事なんて出来るのだろうか・・・。

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