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刻印戦記-Crimsonuniverse  作者: ワサオ
1-②悪だくみNova-
50/77

【Part28】逃げ道開拓中!

 

「撃て!」


 傭兵らは一斉に銃を撃ち放って来た。

 蓮は運転しながらバックミラーで光り続ける石を見て、困惑を隠せなかった。


「な、何で急に石が!?」

「私だって聞きたいよ!」


 二人が言い合っていると、傭兵らが猛スピードで迫っていた。ガタガタと揺れる獣道を抜けて、山道へと戻って来て星夜らが逃げた方向へとトラックを走らせた。


「星夜と合流する!」

「分かった!」


 秋は刻印を発動し、助手席から荷台へと移った。石にしがみついて、後ろから迫る車を睨みつけて、何かやらかそうとしている。


「何する気!?」

「星夜から何としても守れって言われたんだから、守るに決まってるでしょ!それにこの車、やられたら今度は私らが研究所行きよ」

「……絶対に落ちないでよ!」

「ろん!背中は任せて!」


 秋は先程、傭兵らに囲まれていた時に地面で拾っていた小石を何個か握りしめていた。

 追手の車から先程のリーダー格の男が、拡声器を持って二人に向けて言い放つ。


『お前達に発砲許可が出ている! 止まらないと撃つぞ!』

「さっき、撃ってきた奴らがよく言うよ! 捕まったら研究所行きになるのは分かってるのよ!」

『くっ! 子供であろうとも!』

「チュリアァァァァァァ!」


 秋は先制攻撃を繰り出して、小石を握った手を勢いよく振りかぶって投げた。

 野球ボールのような投げ方だがその威力は刻印の力もあり、弾丸のように早く、地面に埋まるほどだ。

 先頭に立つ車はタイヤに当たり、タイヤが破裂してコントロールを失い、後ろの車にぶつかって玉突き事故を引き起こした。


「よっしゃ!」


 車事故を起こした車はこれ以上追ってくる事はなく、ヘリによる追跡だけになったが、今の一撃を目撃して、ヘリは危険視して急上昇し、距離を取った。

 この気に乗じて、蓮はエンジンをフル稼働して山道を抜けた。


「このまま星夜達を追うよ!」

「何処に行くんだっけ?」

「それは──」


 *


 市街地に入り、ヘリや傭兵から逃げている星夜と東児。

 機関銃を向けているヘリが追っている為、下手に人混みがある場所に入られない。

 でも、星夜は何か策がある言っている為、東児は不安に思っている。


「SNS見てみろよ」


 星夜に促されて東児がSNSを見ると、機関銃を付けたヘリの写真や銃を構えた傭兵が乗った車の写真が大量に投稿されていた。


「凄い、いっぱい投稿されてる」

「リスナー達が投稿してるんだ。みんなありがとな」

「SNSはニュースよりも早く情報を知る良きツールだ。文明の進化っていいもんだな」

「これでどうするつもりだ?」

「機械の刻印の力で、写真から場所を特定するんだ。ヘリや車が何処らへんを走っているか、投稿された時間からおおよそな特定をする」


 刻印の力で写真を読み取って、背景から何処を走っているかを地理情報からデータを解析して、動きや場所を特定する。


「いつの間にそんな能力を?」

「今考えた。機械なら何でも出来ると思ってね」

「運転しながらでも、出来るもんなのか?」

「音楽聴きながら勉強するような感覚さ」


 運転しながら敵の位置を予測して走り、敵の車に出会わずに目的の方向へと進んでいく。人通りの少ない道までも通った。

 止まることなく進む車に東児は疑問を持った。


「それにしてもさっきから信号が青ばっかだな」

「そうだな」


 先程から信号機があっても全部青で、タイミング良すぎだと思っていたらそうではなかった。

 信号機すら刻印で変更していたのだ。


「これはお前の力?」

「そうともさ」


 星夜は何も気にしない様子で運転し、大通りへと出た。

 すると、星夜らが走っている道には対面を含めて車一つ通ってはいなかった。


「車が一つも……」

「いや、来るぜ」


 すると傭兵達が乗っている車がタイミングよく何台も大通りに現れた。

 これも刻印の力で信号を変えながら調節して、ここまで追いやったのだ。


「いいタイミング!」

「そんな事言ってる場合か!」


 東児が焦っている理由。それは前方の信号は操作していないのか、交差車線の左右側からの車が多く走っていた。

 それでも速度を落とす事なく進む星夜。


「前の信号変わってないぞ!」

「あら、忘れてた。どうしよお〜」


 適当な言い方に星夜の頭を引っ叩こうとした時、星夜の目は変わった。


「嘘だよ。そんな事は分かってるよ!みんな見てくれ!星夜君の第一の技!!信号止めじゃぁぁぁ!」

「はぁ!?」


 カメラ目線でわざとらしい演技をしながら刻印を発動した。その瞬間に星矢らが通る道の信号が全て青になった。また対向車側も赤となり、星矢らの方角以外全ての車が止まった。

 これで安全に逃げる道を作り出したのだ。


「うっし!刻印も範囲がある。それまでは赤でいてもらうよ。これで少しは時間稼ぎになる」

「よく考えたな全く。明日のトレンドは俺らでもちきりだろうな」

「話題になればなるほど、俺が優位になるってもんよ!それ!」


 星夜の車が信号を抜けるとすぐに信号が変わり、赤へと変わった。これにより、傭兵らの車を止めざるを得ない状況に陥ったのだ。

 傭兵らを撒く事に成功した。ヘリだけは追いかけてくるが、定期的に細い道に入っていき、ヘリを撒くことにも成功した。

 ヘリが視界から見えなくなると、とある場所へと向かった。


「さぁ、みんな!ヘリも撒いた!次は何処に行くと思う?」


 と視聴者に問うに様々なコメントが飛び、山や海などのシンプルなコメントから、国会議事堂や警視庁などなちょいリアルな所、天国や地獄などのふざけたコメントなども流れていた。

 それを見ながら星夜は笑っていた。


「はは、どれもええじゃんか。でも、全然違うな」

「じゃあ、何処行くんだい?」

「それは──」


 とパソコンのマイクの音声を消して東児に答えた。


「高速道路だよ」


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