【Part3】放送事故?男二人に絡まれる女子を救う?&オンラインインタビューの裏側!?
女の子に揶揄う男二人。嫌がる女の子の手を引っ張り上げて、語りかけてきた。
「約束通り一緒に遊んでもらうぞ」
「そんな約束してません。離して下さい!」
女の子は男の手を振り払い逃げようとすると、もう一人の男が道を塞ぐ。
「君の友達が約束したって言っているんだよ」
「私はそんな約束──」
「いいから遊ぼうや」
男が女の子の手をしっかりと握りしめて、もう一人の方の男も女の子の腕を掴み上げて逃げれないようにした。
女の子は諦めたのか、身体の力を抜いた。
男らは女の子を連れて行こうと工場を出てこうとした。その時、男の腕が突然、女の子の手から離された。
「何だ?」
男が動揺していると後ろから東児と蓮が被り物を付けたまま現れた。
「男二人で女の子一人ってダサいよなぁ」
「お前ら誰だ?」
「めちゃ強い正義の味方だ」
「見た目からするとガキだな。ヒーロー気取りはやめろよ。痛い目に遭うぞ」
「そりゃあこっちのセリフだ!ダサ男共!」
「この野郎!」
先程星夜の前の時は違い、ノリノリな言葉とつかいながら東児が挑発すると男の一人が東児へと殴り掛かった。東児が手の甲を光らせて手を後ろに引くと、男の足が前に引っ張られて、バランスを崩して尻餅をついた。
「いてっ!」
「おいおい、転んでる場合じゃないぞ。俺を殴れよ」
「クソっ!」
男は立ち上がり、殴ろうと拳を振り上げた瞬間、東児は軽く手を横に振る。その男の拳は勝手に自分の顔面にフルスイングを決めて気絶した。
「な、何だ?何をした?」
「さぁね。もう一人も来いよ」
「ちきしょう!」
もう一人の男が懐からナイフを取り出して、二人に突きつけてきた。その顔からは焦りの顔が出ており、目が右往左往しているのが分かる。
「何をしたか知らないが、これ以上近づくな!」
「弱い犬ほどよく吠えるとはまさにこの事だね」
と今度は蓮が前に出て、手の甲を光らせると辺り一帯に微風が吹き始めた。徐々に風は強まり女の子もスカートを押さえてその場に必死に耐えた。砂煙が舞い、そこら辺にあるドラム缶も倒れ始めた。
男もこの状況を怖がり始め、ナイフがゆっくりと下がった。
蓮が近づき、拳を鳴らしながら挑発をする。
「さぁ、行くよ!」
「ひ、ひぃ!!」
と蓮が攻撃しようとした瞬間、男は涙目になってナイフを投げ捨てて逃げ帰った。
「僕の見せ場が!」
「んな事言ってる場合かよ」
東児は女の子の元へと駆け寄る。
だが、女の子は今の状況が読み込めずにその場で腰が抜けていた。それに変な被り物をした変な力を持っている男二人組がとても不気味であり、とても怯えている様子だった。
「大丈夫か?」
手を差し伸ばすと、怯えていた女の子はまだ身体を震わせており、手を掴もうとはしてくれなかった。
「大丈夫、大丈夫。俺らは君を助けただけだよ。悪い奴は消えた、もう大丈夫だって!」
二人は両手を挙げて、距離を取り無害だとアピールした。
女の子は少しずつ落ち着きを取り戻し、ようやく立ち上がって口を開いた。
「あ、貴方は?」
「俺らは……正義のヒーローだ」
「ヒーロー。な、名前とかは?」
「ヒーローは名乗らないのさ。ところで夜道に女の子一人は危険だ。俺の仲間にいいボディーガードがいる。そいつに任せる」
東児は星夜と秋を呼び出した。
星夜は配信を切っており、とても満足気だった、
「配信大成功!同接10万人超えたぞ!一気に有名配信者になれる──うぐっ!」
東児は星夜の口を押さえて秋に頼み込む。
「んな事よりも秋、お前に頼がある」
「え?」
「あの子を家まで送ってあげてくれないか?マスクつけたままで。まだ怯えているから」
「あ?いいよ」
秋はマスクを被ったまま女の子へと近づき、優しく手を握ってあげた。
「さぁ行こう。被り物しているから不気味かもしれないけど、女同士なら大丈夫でしょ」
「は……はい」
「んじゃ行ってくるよ」
秋は女の子と共に女の子の家へと向かって行った。
東児や蓮は安心するも、星夜だけは配信大成功に心を躍らせていた。
「よし、このまま行けばもっともっと有名になれるぞ!」
「そうやって調子に乗ると、再生数やら同接が減って迷惑系配信者になるんだぞ」
「この能力があれば、そう簡単には落ちねぇよ」
「その自信はどっからくるんだか……」
*
生配信は大成功し、投げ銭も3万円も貰えたウハウハなメンツ。
それから悪だくみNovaの動画は星夜の予想通り、配信も投稿した動画も大成功を繰り返した。
生配信で壊れた機械を直したり、蓮が風の刻印を使って空を飛んだりして人気を博した。
ネットニュースでも話題になり、ある日生配信のオンラインインタビューにも出演した。もちろん被り物をして四人椅子に座って、女の子インタビュアーの質問に答えた。
「能力って言えば良いのですかね?その力はいつ、どこで手に入れたのですか?」
『これはですね、近くのや──』
星夜が思いっきり場所を言おうとして、咄嗟に東児が口を手で塞いで東児が代わりに答えた。
『手に入れたのはここ最近です。これは、我々の秘密事項でしてねぇ。分かってしまうと、みんなが真似するかもしれないんでぇ』
「つまり、何かしらの方法があると?」
『まぁ、そうゆう事ですね。特別な力なんですからね。教える訳には行きませんね』
「……そうですか。次の質問ですが、皆さん何故違う力を持っているのですか?」
『いやぁ……これもはっきりとは答えららませんね。選ばれたとだけ言いましょうかね』
「そう……ですか。それと数ヶ月前に起きた六道山での事件の時、六道山で配信していたと話がありますが、関係はありますか?」
『……その件とはあまり関係はないですね。あの事件は死傷者が出たとても悲惨な事件ですから、あまりお話しするのはよろしくないと思うのでお話しは控えさせていただきます』
「そうですね。では視聴者の皆様が待っているその能力を見せてもらう事は出来ますか?」
インタビュアーが言うと星夜が待ってたと言わんばかりに前に出て答える。
『わかりました!我々の力をご覧いただきましょう!おい、準備準備』
『分かったよリーダーさん』
東児は糸を出して画面外から適当なテレビのリモコンを引っ張ってきて、星夜に渡した。
そうしてまた機械の解体を見せて、多くの視聴者を驚かせて、他のメンバーもそれぞれの特技を見せて、配信はまたもや大盛り上がりとなった。
配信が終わると全員大喜びではしゃぎあった。
「今回も大成功だ!」
「でも星夜。本当の事を言うのはやめろよ。下手に場所を教えて、人が集まったらどうすんだよ。この能力を持つ奴が増えたら大変なんだぞ!」
「わりぃわりぃって、口が滑った」
「ったく。とにかく、あまり調子には乗るなよ」
東児が星夜に注意していると、蓮はパソコンでエゴサし始めた。
「評判はどうだ?」
「高評だよ。でもいくつか、同じので少し飽きたって言ってるよ」
「何!?」
星夜はパソコンを奪い取り、コメントを見ると蓮の言った通り、喜びの声もあるが、飽きただのもっと色んな事やれだの。これ事前に撮影してCG付け加えただけじゃないのか?などと書いてあり、怒りをあらわにした星夜はパソコンを強く握りしめてパソコンの画面を割り、粉砕して破壊してしまった。
「僕のパソコン!」
「んなもん後で直してやる!もっと、もっと視聴者に見せてやる!俺らの凄さを!」
その自信満々な星夜に東児が釘を刺す。
「いくらこの力があったもいずれは飽きられる。引き際が大事ってもんだ。それによく漫画や映画であるだろ。こんな事やっていると、変な黒服が俺らを詮索してくるかもしれない。あの六道山の事件だって未だ謎の多くて、政府は調べているって話だ」
「政府が俺らを?まっ、その時はその時。人気者の証として捉えるだけだよ」
「その考えが、後で後悔する事になるぞ」
「今は目の前の人気だけを考えるだけだよ!」
そう言って同じく同意見の秋も立ち上がり、星夜とハイタッチを交わした。
「お前も賛成派のようだな!」
「アタシも人気者になりたいも〜ん!」
「へへ、それでこそ動画配信者だ!」




