ジャイアントキリングw
強い敵を倒しに行くわけだが、周辺に強い敵がいない。だいたいレベル30くらいの敵なら倒せると睨んでいるのだが…というわけで、スキル作成さんの出番!今回作って欲しいのは、物を探すことのできるスキル。さあ、スキル作成さん、お願いします!
さーて、今回出来上がったのはこちらの【探知魔法】!スキル作成さんに、作ってもらい、鑑定さんにも協力してもらったところ、レベル30以上の魔物という条件で探知するには【探知魔法】をレベル5まで上げる必要がある。えーい、探知魔法使って薬草探したり、余った魔力使って火属性魔法も上げたるでー!ちなみに、【探知魔法】だが、レベルの低いうちはそこら辺を探せばあるような物しか探知できず、探知の精度もここから西の方角にあるよー程度の効果で、見つかるまでスキル成長率補正の効果は掛からない。よって最初のレベルを上げるのが一番きつかった。
一週間ほど経って、【探知魔法】がレベル5まで上り、火属性魔法も随分チートレベルまで成長した。【火属性魔法】レベル8。できるようになったのは、炎弾魔法、火炎魔法、発火魔法、火炎壁といったところだ。炎弾魔法は、投擲魔法の火属性版で、投擲魔法と違うのは、あちらが重さと速度でダメージを与えるのに対し、射出するのは一緒だが、着弾地点で爆発する。威力は大体直径5メートルくらいの岩なら破壊できるくらいで、毎秒4発。射程距離が300メートルくらいってところだ。火炎魔法は、まんま火炎放射機みたいな物。汚物は消毒だー!発火魔法は、照準した相手が発火する。威力は他に比べると高くないけど、予備動作もほとんど無いし、耐性がないとどうしようもない。火炎壁は、ただの炎の防御技。
そういえば、【鑑定】がスキルレベル10になった。鑑定自身に鑑定したところ、鑑定を防ぐには、【偽装】や【隠蔽】のスキルが10だと可能らしい。流石に無条件で全てわかるわけではなかった。まあそれでもチートな事には変わりないからね。
そうして俺は【探知魔法】を発動させる。条件は、レベル35くらいの魔物。どうやら俺の住んでる山の40キロ程南にいるらしい。思ってたよりは近かったが、徒歩移動なのでゆっくり行く事を考えると5日くらいだな。
ここで少し地理情報について確認をしておこう。俺が住んでいるのは、中央大陸と呼ばれている大陸を東西に大きく分けるこれまた中央山脈の山だ。標高は、2000メートルほどあるが、中央山脈の山々の平均標高は6000メートルほどあるので知名度的にはマイナーな山だろう。それで、今回目指しているのが、同じく中央山脈に属するダスキア火山。火山の名の通り、数年に1回は噴火しており、その噴火口に住み着いたドラゴンがここら辺のモンスターの中では2番目に強いようだ。何故2番目かというと、そいつはレベルが80ほどあるらしいので、一撃で倒せなかったら怖いからやめておいた。
噴火口に辿り着いて、しばらく探していると、上空からバッサバッサと羽ばたく音が聞こえてきた。どうやらお目当ての魔物が来たらしい。
「ギャォォォォォォォォ!!!」
あちらが先に気づいてたらしく、俺に威嚇してくる。鑑定でステータスを見ると、
レッドドラゴン
レベル36
体力:2308/2308
魔力:1451/1451
力:531 素早さ:482 耐久:521 持久力:456
所持スキル:ブレスレベル6、竜の逆鱗レベル4
随分と高いな。確かにドラゴンという種族が最強扱いされるだけの事はあるな。普通にステータスが全てにおいて高く、特に種族からの特性なのか体力と魔力が高すぎる。それにブレスレベル6が強い。あの魔力量でブレス吐かれたら、瞬く間に火の海だろう。対する俺のステータスは、今回の討伐で一気にレベルを上げる気でいたから対して高くはなく、平均160ってところだ。勝ち目がないように感じるが、土属性魔法レベル10なら行けるはず。
「スゥゥゥゥゥゥッ!」
レッドドラゴンが、息を大きく吸い始めた。ブレスの予備動作だろう。それに対して俺は、問答無用で投擲魔法を発動する。毎秒15発。アダマンタイト製の弾丸がレッドドラゴンを貫いていく。そして5秒ほど経つと、
そこには、穴だらけになった無惨なレッドドラゴンの死骸が!
やっぱりチートだったね。魔法系スキルレベル10まで鍛えると、本当反則な力があるね。勝てるってほぼ確信して挑んだけど、予想より魔力使った。残り魔力半分くらいしかない。ブレスレベル6持ってたから、流石にヤバそうだなと思って全力出したおかげだな。今の俺の魔力だと、土属性魔法で防ぐ事は出来ても、魔力量の差でいずれ防ぎきれなくてやられたかもしれない。
そうして色々考えていると、脳に直接響くファンファーレの音。同時に身体に走る激痛。激痛によって薄れていく意識の中で俺は思った。
(一気にレベルアップすると成長痛が激しいって、定番かよ…)