二時間目 変態スクールデイズ
最悪の事態に陥ってしまった。
それは何か?
現在、俺と信之と女の先輩二人の計四人でらカラオケに来ているのだ。
普通なら、歓喜しているところなのだが、これは普通ではない。もう一度言おう、普通ではない。
ことの経緯は、信之が告白されたことらしい。だが、初対面ということもあり、互いに友人を一人連れてカラオケに行くことになったらしいのだが、信之の友人代表は何故か俺になった。
そして現在に至る。
「信之、俺は女ウケするような曲歌えねえぞ」
「大丈夫だよ。僕がフォローするから!」
心なしか心配になってきた。
信之の大丈夫は今までの経験上大丈夫ではないからだ。
しかし、ここで何も話さないのは俺の印象が悪くなるだろう。つまり、俺のモテ度が下がるということだ。
それは何としても避けねば。
「先輩方、俺から歌ってもいいですか?」
「あ、うん! いいよ!」
どうやら、好印象だったらしく、初めて先輩たちは笑顔を見せた。
……。
あれから何十分経過したのだろう。俺が歌い終わっても、誰も歌おうとするものはおらず、渋々俺が連続で歌ったのだが、もう喉の限界だった。
「の、信之……。俺はもう……」
「大丈夫だよ、空夜! ここからは僕が!」
そう言うと、信之は機械で曲を入れ、俺の手からマイクを取る。
「皆、盛り上がって行くよ!!」
信之がそう言った途端、先輩たちの顔は俺に見せた笑顔とは全く違う笑顔に切り替わった。
この糞ビッチ共が!?
そのとき、室内に爽快な音楽が流れ出す。信之の入れた曲であろう。
俺は画面を確認すると、驚愕した。
そこには、歌オナニーマシーン、曲名、淫河鉄道69(シックスナイン)と書かれていたのだ。
その日、俺は思い出した。信之が変態だったという恐怖を……。
「さー、オイラと一緒に旅に出よう〜! 永遠のチンポを手に入れる旅〜!」
男子内では盛り上がるであろう歌詞も、女子の前では盛り上がるどころか、むしろ盛り下がっていた。
相当ショックだったのか、信之に告白したであろう先輩は、口を押さえ、顔面蒼白していた。
「の、信之、もう……いい」
「オナニーはチンポを裏切らない〜」
俺が止めるても、信之は徐々にヒートアップしていく。
…………。
あれから二時間以上経過したのだろうか?
先輩たちは信之が淫河鉄道を歌い終わる前に退出していき、俺はそのあとも延々とオナニーマシーンを聞かされた。
いつからだろう。俺は考えるのをやめていた。
「なんで先輩方は帰ったんでしょうね?」
「さ、さあな……」
これで、先輩方にも信之変態説は伝わったはずだ。これで完璧に信之に好意を持つ者はいなくなるだろう。
「僕、一つわかったことがあります」
「なんだよ?」
自分が変態だって自覚したか?
「オナニーマシーンを歌うとオナニーしたくなりまー」
「帰れよ!!」
オナニーマシーンは本当にあるので聞いて見てくださいね〜w
あ、それと、コメントや評価をくれたら嬉しいであります!!