1.完成
時は2004年。
ゲームという存在は子供から大人までハマる一大コンテンツとして、社会に大きな影響を与えていた。任〇堂からはDS、S〇nyからはPSPが発売され、他にもゲームソフトは豊作も豊作。ドラ〇エが3D化したり、メタ〇ギアの新作が出たり。中にはマジコンなんていう犯罪行為までもが流行し、教室の中はいつもゲームの攻略法やどこまでクリアしたかなどの会話ばかり。
日常がゲーム一色となり、懐がはじけ飛んだ年。
そんな中、「自分もこんなゲームを作ってみたい!」そう願う子供も多く生まれた。
「出来た。....出来た出来た。出来た出来た出来たーーーーーーーーー!!!!!!!!」
稲妻が5度頭上に振ってきたかのような震え。感動が叫び声となって家の中に響き渡る。
階段を転びそうなぐらいな勢いで駆け下り、リビングへと突入する。
「完成した!!!」
そう云い放つと父と母がこちらを目を丸くしていた。
それもそうだろう。ここ一週間部屋に籠っていたんだ。そんな娘が突然大声で来たらびっくりするだろう。
苦節一年。始めてのPC作業。
最初の頃はキーボードの操作方法ですら拙く、やり方が分からなくて検索に検索を重ね、奮闘する日々。その中での個人でのゲーム制作。
心が折れそうになった...というか、折れたことは何度もあった。
そもそもソフトが日本語対応してないし、英語なんて全然分かんないし...。
有志のパッチはバグだらけだし...。
イベントは発生しないし...進行不能に何度も陥るし...
数え切れないほどの壁がこれまであった。
それもこれも、今日、この時の為。
ようやく完成した。
「そんなことより宿題終わったの?」
「知らない!!」
「翠~!!!」
鬼の形相でこちらに迫る母を回避し、父に報告する。
「ゲーム完成したよ!」
「おぉ、凄いな。2003で作ったのか?」
「うん!!」
「....あなたからも叱ってください。」
「いやいや、お前には分からないと思うだろうけど翠のしたことは本当に凄い事なんだよ。褒めてやらなきゃな。」
やはり父ならそう言ってくれると思っていた。
「いえ~い。」
1対2だ。マジョリティはこちらにある。
こうなったら母は黙るしかないだろう。
「公開はまだか?」
「まだしてないけど...というか相談があって、パパって今CD-R持ってる?」
「確か余ってたのがあるはずだけど、何に使うんだ?」
「おばあちゃんと、友達にプレゼントしようかなって。」
「OK。持ってくる。」
そう言って父は自身の部屋に向かった。
そんな中、私の背後に忍び寄る影が一つ。
「み~ど~り~!!」
まずい、父がいなくなったことで均衡が....!
私のこめかみがげん骨に挟まれる。
「あんたずっと部屋から出ないで、宿題もしないで!」
「ごめんなさい、ごめんなさい。」
「もう小学5年生なんだからもっとしっかりしなさ~い!」
ぐりぐりされるとさらに痛いからやめて~。
最早声すら出ずに、母の怒りが収まるのを待つしかなかった。
自分なりに2004年の文化を意識してこれからも書いていくんですけど、どうしてもジェネレーションギャップが発生するかもなので許して。
あとコメントあるとやる気が出ます。




