大阪無敗神話崩壊の件
絶対に負けちゃいけない文学フリマ大阪13は、予定通り12時に開始されました。
その直後は拍手・歓声・熱気・祝福・盛り上がりの空気が周囲を包んでいました。
しかし、そんな事とは裏腹に私の心だけは不穏な予感が脳裏をよぎっていました。
出店レポートで何度か記載した事がありますが、日常において私は運気などの「流れ」という物を重視しています。
自宅を出発した時の流れはまさに追い風でした。
追い風①
新幹線新横浜までの道中、バスと電車を3回乗り継ぎますが、その全てが私を待っていたかのように車両が待機しており完璧なタイミングで乗車出来た。
追い風②
新幹線乗車直後、普段やらないウェブのおみくじで大吉を引き当てる。
上記の追い風に気分を良くしていた為、こんな所で運を使ってどうする? という自身へのツッコミもテヘ! と笑って受け流し、10時過ぎ新大阪へ到着。たっぷり時間に余裕もありました。
しかし、私の流れはわずか数時間で激しい向かい風になる事をまざまざと見せつけられる事になります。
事前に運営から推奨されていた迂回乗り継ぎルートで、フォロワーさんに教えて頂いたトレードセンターで下車し向かうはずでした。
向かい風①
御堂筋線新大阪駅のキップ売り場がらせん状に50メートルくらい並んでいて、チャージ完了までに20〜30分かかる事が予想され、やむを得ず比較的空いてるJRの改札まで戻る事を余儀なくされる。
向かい風②
予想外に出鼻をくじかれ焦ってしまい、迂回ルートでの来場を変更し、血迷ってJR経由の最短ルートを選択。案の定乗り換えの弁天町駅で万博組と重なり、牛歩状態になり乗車までに30分近くかかってしまい、車内も大混雑で汗だくになってしまう。
向かい風③
最後の乗り換え駅コスモスクエアに到着。降車を試みるも、9割9分万博の駅で降車する乗客に阻まれ、危うく降車出来なくなるところだった。更に「なんでここで降りるんだよ!」みたいな周囲の空気を感じ、舌打ちのような音も聞いた。
この時点で新大阪駅到着から一時間以上が経過。到着時、余裕をもって設営出来る! という安心感は一転して、開始時間すら間に合わないのでは? という黄色信号が灯りました。
当初はトレードセンター駅で100均に寄り、湾岸の空気を吸いながら優雅にコーヒーを飲んで会場に向かうはずでしたが、黄色信号点灯により競歩の一歩手前というスピードで会場まで歩く事を余儀なくされたのです。
こういった出来事が起これば、開始直後に不安な予感が脳裏をよぎるのは無理もないですよね。
くだらない道中の思い出話は置いといて、今年から会場がインテックス大阪に変更になりました。
内部はビックサイトのホールを若干小さくした感じと言えばイメージ出来ると思います。ただ、床がデコボコしたコンクリートで、元倉庫感が強くビックサイトよりも優雅な外観と内部の様子差が激しい気がしました。但し、あれだけ人が多かったのにも関わらず、適温で空調は最高でした。
来場者は昨年の約4000人から、約1000人増の5000人でした。他会場と違い、男女比率は半々くらいな体感値で、女性が多いという印象は全くありませんでした。
混雑状況は――あれ? 急に人が減った? とか、あれ? なんかいつの間にか通路混雑してない? みたいな様子が見られ、常に人が多いな……と感じた京都や昨年の大阪とは違い、急激な差があったと思います。
今回、個人的に一番面白いなと思ったのは、あるブースが販売していた、おみくじ形式の短編作品です。引いた短編作品自体がおみくじになっているという物です。感情に大きくスポットをあて構成された作品で、サークル様が普段から訴えたい内容が、あ〜こういう事か! と、しっかり伝わるお世辞抜きの素晴らしい作品+企画でした。こういった+αの手法を使用し、自分の作風を伝える売り方も、参加者が多くなった文学フリマでは大事だと勉強になりました。
そして本題、結果発表の前に勝敗ラインをおさらいします。
●販売数20〜25冊
泣く子も黙る大勝利
●販売数16〜19冊
泣いても笑っても勝利
●販売数11〜15冊
泣いて馬謖を斬る敗退
●販売数6〜10冊
顔で笑って心で泣く惨敗
●販売数3〜5冊
泣きっ面に蜂の大惨敗
→約500文字の謝罪文をポストします。
●販売数0〜2冊
雀の涙
→日時完全告知でYouTube号泣言い訳10分動画を投稿。
前々回大阪25冊、前回大阪16冊。これらの数字はほぼ前半14時までに叩き出したもので、後半は全く伸びないというのが私のお約束でした。しかし、今回は14時の時点で4冊。号泣配信は回避しましたが、手書き謝罪文ポスト圏内でした。しかし、委託も含め今回は後半の方が5冊販売と、前半を上回りました。
そして最終結果は委託2冊、自作品7冊という、顔で笑って心で泣く惨敗でした。
もっと言うなら、岩手でゼロ惨敗しても、広島で3年連続敗退しても、場所によって売れる売れないはあるからね……という何の根拠もない自己弁護を展開していた私の心をスパイクで踏まれまくるという、過去二回勝利している大阪での無残な惨敗でした。
この結果は、3月に開催を予定している自身のイベント開催の是非を問うような緊急事態であると重く受け止めています。
自作品の質が悪い、魅力がないというのは前提として置いておき、今回は初心に戻り敗因を徹底分析しました。ちなみに自虐ネタとか笑わせようとする意図は皆無、かなり真面目に分析した結果です。
敗因①
作品が酷い。
敗因②
売り子(私)→服、帽子、髪型にセンスがなく、せめてイケボ要素・紳士的なオーラ、トークセンス・立ち振舞など、それらをカバーする男性としての付加価値が皆無。
敗因③
宣伝不足→Xではもちろんの事、比較的若い方が利用していると言われているスレなんとかやインスタグラム、TikTokの利用も視野に入れなくてはいけないのではないか?
敗因④
ブース内展開→つい足を止めて、吟味したくなるような魅力的な売り場ではない。
敗因⑤
下ネタ解禁してしまった→あれほど複数のフォロワー様に厳しくお叱りを頂き、廃止した690円というふざけた料金設定を瞬時に復活させ、お買い上げ頂いた方にドヤ顔で「この作品は690円なんです! アハハ」と発言。
敗因⑥
良い流れを持続させる人間的な底力がない。
敗因⑦
昨日、母親に「手巻き寿司をするから美味しい米を買って来て」と言われて2キロ4千円の米を購入するも「なにこれ? なんでこんな高いの買って来たの?」と理不尽に尋問され絶句した。
今日、とある方にも話しましたが、最近はイベントを開催する側の事ばかり考えていて、そこに楽しさを見出すようになってしまい、以前より筆が進まなくなっていました。今後は両方を同じ力の入れ具合で並行して進めていこうと思います。無理じゃない? と思われそうですが、あの時こうしておけばよかった……を極度に嫌う私は後悔したくないので、気力が続く限りやっていこうと思います。
次回は11月の東京になります。
その時には初心に戻り、しっかりと反省して、来場してお会いした方10人中2人くらいには「え? 本当にpusugaさん? ポーカーフェイスになったし、紳士的になったし、変わったよね?! 心なしかちょっとイケメンに若返った?!」と言われる事をお約束しましょう。