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「まあ簡単に言えば廃妃は濡れ衣だからね。証人や、確固たる証拠がやっと集まったから殿下が襲われたんだよ。ララはもうこれ以上知らなくて良い。それより私と話そう。」
ブルーはそう言うと、私の部屋へ案内するよう促した。
私はお母様とお父様に「ちゃんと話します」と言ってブルーと共に部屋に入った。
ブルーは部屋の扉を閉めた途端、強引に唇を寄せてきた。
息ができなくなるくらいキスをされて、やっと唇が離れて呼吸をしたら
「鼻で息を吸わないと」
と言ってまた唇を重ねてきた。
どうしよう。
嬉しくて泣いてしまう。
色々言わないといけないことがあるのに。
ブルーの熱い手が愛おしい。
キスをしながら体を持ち上げられて、そっとベッドにおろされた。
「あ、あの」
「何も言わなくていい」
さっき″私と話そう″とか言っていたのに!
ブルーも不安なの?
聞きたくないのか、体を撫で回す手がどんどんエスカレートしていく。
最後までする気だわ…!
舌を噛んで行為を無理矢理止めるのはかわいそうよね…
でも赤ちゃんに何かあったらいけないし!
私はブルーの胸を精一杯押して唇を離すと
「ちゃんと話しますから一旦やめてください」
と言った。
「どうかな、君は嘘つきだから」
「話します!真実を全て話します!」
「また私から逃げたいと、言うのだろう?」
怒ってるような悲しそうな目を向けられてズキンと胸が痛んだし、余計にブルーが愛おしくなった。
「逃げたくないですし、逃げたってこうやって捕まえてくださればいいでしょう!私はブルーが好きだし離れたくないって言ったはずです!」
「そう言ってリビーが用意した馬車で逃げた」
「それは!ブルーに全て嘘だって言われるのが怖かったから!私を愛してると言って抱いたのも復讐だって言われると思って!」
「復讐?なんのために?」
「亡くなった奥様に操を立てるつもりが、私が無理矢理夜這いしてしまったから…怒ってるのかなって…」
「どうやったらそんな思考回路に辿り着くんだ。私はむしろあの夜があったから、ララへの感情に歯止めが効かなくなったのに」
「え…歯止めって…」
訳がわからなくて眉をひそめた私に、ブルーは表情を変えずに淡々と話した。
「ララのことはずっと綺麗だと思っていた。別に私でなくとも、誰が見たってそう思うだろう。息子の婚約者になると思っていたから、そのような目で見ないようにしていただけだ。」
うそでしょう…!?
ずっと娘として可愛がってくれてると思っていたのに!?




