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リビーとララが婚約した日の夜、甘い香りと共に誰かに揺り動かされて無理矢理起こされた。


何故か体が怠くて力が入らず、目を開けるのが精一杯の状態だった。


ベッドに横になっている自分の顔の真横に、正座して座り込む女性が泣いていて、それがララだと気付くには少しの時間が必要だった。


どうして泣いているのか聞くと、息子が出て行ったと言う。


あの真面目な息子が婚約者を置いて出て行った?ありえない。

だがもっとあり得ないのは、


「ごめんなさいお父様。責任を取ってください」


と言ってララがシュミーズドレスを脱いだことだった。


一体、何が起きているんだ?


まだ寝ぼけている頭をなんとか動かして状況を把握した時、絶対に止めなくてはと思ったが、眩暈を起こすかのような甘い香りと重い体がまだ思うように動かないせいで上手くいかなかった。



「私はお母様から、子を産むことが女の仕事だと教わりました。大丈夫です。私にも知識はありますから、最後まで出来ます」


ララは泣きやむと覚悟を決めた眼差しを向けてきた。


こんなことがあってはいけないと思い、息子を戻すから早まるなと説得したが


「戻しても意味がありません!オリバー卿は他に恋仲の方がいらっしゃるんです!私とはできないと、はっきり言われました!その方の元にもう行ってしまったので、私はこうするしかないんです…っ」


と顔を覆ってまた泣き出してしまった。



息子が?そんなわけが無い。

私が知る限りリビーが女性に興味を向けたことはない。

婚約も私が言ったから受け入れただけのように見えたのに、恋仲の関係の女性と消えただなんて、そんなことが有り得るわけがない。


「私…魅力ないですか?私がだめだから、卿は出て行ってしまったのでしょうか…」


違う。ララは何も悪く無い。そう言ってあげたいのに首を振ることすら出来ないくらい体に力が入らない。

だが否定しようとしたことをわかってくれたララが


「本当ですか?私、ちゃんと綺麗ですか?」


と聞いてきた。


当たり前だ。こんな魅惑的な14才は他にいないだろうと思えるほど色気に満ちていて美しい女性だ。

おそらく母親がそうなるように育てたんだろう。


「ああ…」と、肯定の言葉を口にするとララは嬉しそうに笑った。

心から喜んでいるように見えて安心したら


「じゃあ、できますよね?」


と言い出した。


そして私の鼻先にかかった髪の毛を耳にかきあげてキスをしてきた。


14歳の女の子…ましてや息子の婚約者とキスなんて、あってはならないことなのに。

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