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「ララはすごいね。こうやってみても私には全くわからないな」


ブルーは私を見上げながら目を細めて笑った。


「植物博士って呼ばれてたもんね?じゃあ、素人の私は従わないと。どうすればいい?管理してる者のもとへいく?」


「あ…はい、ありがとうございます。お願いします。」


「茶畑を管理してるくらいだから朝は早いだろうし、さっそく行ってみようか」


ブルーは私に手袋をまたはめてくれた。


「冷えるから暖かい飲み物も頂こう。この時期だと採れたての葉ではないのかな?」


「おそらく…四番茶といって10月ごろ採ったものではないでしょうか。」


「春にとれるのが1番茶ってこと?だとすると美味しくないのかな」


「いえ、カフェインが少なくて苦みや渋みが控えめで、さっぱりとした味わいにも関わらず、カテキンやポリサッカライドが多くて女性に人気で…あ、すみません。お茶のことになると熱くなってしまいますね。」


私ったら…と恥ずかしくなって顔を背けるとブルーの手が伸びてきてフニッと親指と人差し指でほっぺをつままれた。


「熱くなるのは、私との情事の時だけで良いんだよ」


「…!?」


「まったく、植物相手に対抗心をもつことがあるなんて。この歳になるまで知らなかったな」


いつものようにクスクス笑うブルーを見て、こんな冗談を口にする人だったの?と意外に思ってしまう。


これが嘘で、演技だと言うなら恐ろしい人だわ。

私だってこんなに苦しくなるものだって知らなかった。

もう引き返せないのに。

心臓が破れないかな、こんな早く動いて。






「男爵閣下にご挨拶申し上げます。ご来訪ありがとうございます。まさか閣下直々に来ていただけるなんて…早くから茶畑をみにきてくださったのですか?」


「ああ、可愛い婚約者を喜ばせたくてね。」


ブルーはそう言うと私の肩を抱いた。


婚約者って紹介して大丈夫なの?

茶農家さんは、シワシワで硬くなった手のひらで私と握手をしてくれた。


葉が言ってた通りだわ。

一生懸命育ててくれてる。

正しい方法を知れば、きっとあの子たちは春先には元気で綺麗な葉に生まれ変わることが出来る。


「差し出がましいお願いで申し訳ないのですが…」



私は茶農家さんに葉を育てるお手伝いを申し出た。

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