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ブルーが横抱きにしてくれていたから、一日中馬車に揺られていたのに暖かくて楽しくて、心地の良い時間だった。


領地につくともう夜になっていて、外が暗かったため、茶畑には翌日連れてってくれることになった。


無駄に体力を消耗したこともあってすぐに眠った。

さすが金持ちだからか、領地にもメイドたちがいて暖かい食事もお風呂も用意されていて、寝具も洗い立てのようにパリッと清潔で快適だった。



「ブルー早く起きてください。茶畑にいきましょう。早く早く!」


「…珍しく早いね。まだ5時?」


薄く瞼を開いたブルーが眉間に皺を寄せながら時計を見た。


「冬の茶畑は、朝に白く輝くって本に書いてあったんです!自分で育てたことがあるのは少量なので、広大な土地で一面に霜が降りて白く染まった美しい風景を見てみたくて…!」


「ああ、それで5時なんだね」


ブルーは伸びをするとベッドから降りて、ガウンの上から毛皮のコートを羽織った。


「相当寒いだろうから、すぐに戻ろうね」


そう言って私のことも大袈裟に毛皮でぐるぐる巻きにして防寒させると手を取って部屋を出た。





″白い茶畑″を見てすぐに、歓喜の声を上げた私はブルーを置いて駆け出した。


だけどすぐに感動は胸から消えて、痛みが広がっていった。


私にしか聞こえない助けを呼ぶ声が突き刺さったから。

せっかく手袋をはめてもらったのに、脱ぐと素手で葉に触れて問いかけた。


「どうして?何があったの?」


霜を指で落とすと葉たちがザワザワ揺れて教えてくれた。


「ああ…そんなことが…大変ね。それであなたは?…なるほどね。もう大丈夫よ。私が絶対に守ってあげる。」


私はゆっくりと近付いてきたブルーに駆け寄ると両手を掴んでお願いした。


「ブルー、このままじゃ春先までもたないかもしれません!私にこの子達のお世話をさせてください!3日でいいので…!」


「…いきなりどうしたの?」


「あの、様子がおかしいと思って聞いてみたんです。そしたらまだ追肥がされてないことと、水やりの時間が間違ってること、そのせいで乾燥してることを教えてくれて…!」


「どなたが?他に人がいたの?」


「違います!この子達が教えてくれたんです!私には聞こえて…」


私は手のひらで茶畑をさして説明したあとに、はっと我に帰って口をつぐんだ。


″ララ、植物と会話できるだなんて頭のおかしい子と思われるから、ちゃんと可愛く言わないとだめよ。植物思いの可憐な子と思わせるの。そうすれば男性は微笑ましいと思うだろうから。頭を使って上手いこと説明しなさい″


とお母様に言われていたのに。

寝起きということもあって頭がまわっていなかった。

変だと思われたかもしれない。


ブルーは葉に近づくと腰を下ろして根本を確認した。

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