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湯浴みを終えると、部屋の中にブルーがいて私のベッドに腰掛けていた。
「えっ?きてくださったの?」
嬉しくて笑顔で寄ってきた私を、ブルーが優しく抱きしめてくれた。
「良い香りだね」
「本当ですか?まだ月のものが終わらないので、長く湯浴みができないのですが…」
「いつ終わるの?」
「ええと、7日続くので…あっ今日でお終いですね。」
「じゃあ明日できるね」
「…っ」
ブルーが私の体をシュミーズドレスの上から撫で回してきた。
明日、するの?
何度も抱き合ったとか嘘をついているけど、実際はまだ″一夜限り″なのに。
ブルーは私にたくさんキスをくれて、上半身の愛撫をした。
細長い骨ばった手が滑っていくのが心地よかった。
「じゃあ、明日ね。おやすみ」
私の体を熱くさせたまま、ブルーは部屋を出て行った。
明日、明日ついに抱いてもらえるの?
この苦しい昂りを鎮めてもらえるの?
私はブルーの本気も、抱き方も知らない。
私が一方的に襲っただけだから、どんなものか想像ができない。
でも上半身をまさぐってきた感じを思えば、あっちが主導権を握ってこちらには何もさせてくれなさそう。
考えだけでドキドキして眠りにつけない。
多分寝ついたのは明け方になってようやくだった。
翌日は夜のことを考えて何も手につかなかった。
庭園で、シャーロットと2人きりにさせてもらっては、お花や植物にひたすら話しかけていた。
「あなたはどう思う?期待させるだけさせて、実際抱かないなんて結末だったりするかしら?」
ザザ…
「恨んでると思う?」
ザザ…
「私のこと、本当に好きだったりするかしら」
…
「あら、首を横に振らないのね。優しいわねあなたたちは。」
花はいつも答えてくれる。
否定する時は風に揺られて首を振るように。
肯定のときはピタッと止まる。
抜かれたら痛そう!と怖がる時には固まるし、水をあげたら気持ちよさそうな美味しそうな表情を見せる。
「シャーロット、ドキドキしすぎて胸が痛いわ。どうしましょう。」
「このまま待たずにお昼ご飯を終えたら、こちらから誘惑してしまうのはどうでしょう?夜まで胸が痛いのはおつらいでしょうし」
「なっ!そんな大胆なことできないわよ!昼這いとでも言うのかしら?さすがに仕事があるでしょうし、そんな暇はないわよ」
「旦那様は真面目で勤勉でいらっしゃいますものね。」
「ええ。そこがまた素敵なの。」
世界一よ。
私にとってはブルー以外を好きになることは不可能なんだと思う。




