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そして、植物と協力してお父様を籠絡させてみせると息巻いたはいいけど、全く相手にされなかった。
あくまでも本当の娘に対する優しい義理の父親の対応をとられただけ。
でも、こんな良い夢を見られるのならずっと眠ったままでいいわ。
植物人間だなんて誰かが表現していたわね。
植物博士にはお似合いの言葉じゃない?
このまま、お父様に愛される錯覚を見ていたいし、熱い手や舌の感触に溺れてしまいたい。
幻覚、幻聴、なんでもいい。
″私のことを女として見てください″
″愛してください″
それが、叶ったのだから。
こんな幸せなことなんてない。
「ララ、今夜はここまでね」
お父様はピタッと手を止めるとそう言って私に笑いかけた。
「月のものがきているのに、さすがに無理はさせられないからね。下に触れるのはもっと先にしようね」
「…はい…」
別に夢なんだから月のものくらいなかったことに出来そうだけど。
お父様がそう言うのなら従うしかない。
「そんな残念そうな顔をしないで。終わったらちゃんとたくさん中にあげるから」
「え…?」
「ああ、そうか。知らないんだね。ララは私との子を強く望んでいたんだ。」
それは覚えてます。
そうじゃなくて…。
「終わったらたくさん注いであげるからね。」
「…本当に…?」
「ああ。子供ができるのが楽しみだね。」
「ふふ…」
夢の中なら出産だって簡単にできるのかしら。
本当に都合が良いわね。
何でも要望通りに動くんだから。
幸せで胸がいっぱいで、気持ちよく眠れそう。
夢の中でも夢って見るのかしら?
このまま、醒めなければいいのになぁ…。




