第10話 ♡
もう卿は逃げることができたし、閣下は動けないのだから腕を拘束していた布をほどいた。
そして閣下の重たい手をもちあげると、私の胸にもっていった。
「あっ…」
媚薬のおかげで、胸の先端に閣下の手が触れただけで電撃が走ったように気持ちよかった。
「閣下、もっと触ってください」
懇願してみたけど閣下は動くことができないので、私が強制的に動かした。
「…はあ…もう…ララ…これ…以上は…」
「んん…っ…うるさいお口ですね…さっきから」
私は一度ベッドから降りるとショーツを脱いで小さく畳んで閣下の口に入れた。
「黙っててくださいな。…はぁ…はぁ…」
なんだか息が上がってきたわ。
閣下も何も話せなくなったけど、苦しそうに呼吸している。
「できないなんて言いたそうにしてらっしゃいましたけど…しっかり反応してますわよ…」
ものすごく嬉しい。
ちゃんと私に興奮してくれてる。
まあ、媚薬のおかげなんだけど。
「触りますね」
「…っ」
「あっちゃんと硬い…。これくらいならもう入りそう…」
息も荒いままに私は閣下にもう一度跨ると一気に腰を落とした。
「ーーー」
痛いなんてもんじゃない。
でも、この痛さが欲しかった。
この痛みは私の初めてを閣下にもらっていただいた証だから。
一生の思い出になる。
嬉しすぎて涙が出た。
無理矢理とは言え、やっと結ばれた。
痛すぎてすぐに抜きたいと体は叫んでいるけれど、私の心はもっと!と求めている。
まだ、繋がっていたい。
ゆっくりしか動かすことはできないけど…。
子種をもらうまでは痛みくらい耐えてみせる。
「すき…」
動きながら何度もそう言った。
「私のことを女として見てください…お願いします…」
あれ、なんか痛みと快感が混ざってきたかも。
好きだから、喜びが勝ったのかもしれない。
「閣下、愛してます…っ」
心臓が壊れるなんて思ったけど、それ以上だった。
幸せで、熱くて、破裂してしまいそう。
「愛してください…」
閣下の両胸に両手をあてて、動きながらそう言った。
閣下の瞳は見れない。
どうせ絶望の色しか写してないんでしょうから、確認したところで私の心がズタズタに傷つくだけ。
「今夜だけでいいので…お願いします…」
これが14歳の、精一杯の告白。
ずっと好きだったの。
だから今夜だけ許してください…。
媚薬のおかげか、3回も搾り取ることができた。
これくらい体内にもらえたのだから妊娠できるはず。
私は疲れ果てて、抜いてすぐに閣下の胸の上に体重をかけたまま意識を手放してしまった。
幸福感に満たされた一夜になった。
閣下のことをもっと深く愛してしまった夜になった。




