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悪役令嬢学園の劣等生

作者: ユキア

メディアでは悪役令嬢を取り上げ、テレビでは多数のアニメ、漫画で悪役令嬢を題した作品が並ぶ。

悪役令嬢が人気をはくする時代、

世はまさに大悪役令嬢時代。そんな中、悪役令嬢育成スクールが人気をはくしていた。

古今東西の悪役令嬢を目指すレディ達が集まる学園ビランズスクール。

そんな中、アリス・ハートは悪役令嬢(トップレディ)になるべくこの学園へ入学する。


入学1日目、アリスは困難に陥っていた。


「平民のくせにこの学校へ入学するなんてたいした度胸ですわね?」


そう言ってアリスのカバンを取り上げ、道を塞ぐのはこの学園のトップレディ、クローネ・ディード。クローネ・ディードは悪役令嬢を目指すこの学園の支配者である。


「あの、返してください!」


「なんですの?その態度、なってませんわ!悪役令嬢たるもの、そのような態度では相手に負けてしまってよ?」


「わ、わかってますよ!私が悪役令嬢に向いてないことなんて!!」


「ふん!わかっているなら荷物をまとめてこの学園から今日中に去る事ね!」


クローネはカバンをアリスへと投げて取り巻きを連れて去っていった。


「分かってる……本当は自分に悪役令嬢なんて向いてないことなんて……わかってるわよ!!」


アリスがクローネに難癖をつけられたのは少し前の話。同じクラスになって隣りになったクローネとアリス。最初は仲良くしていたのだが、アリスが他の生徒から平民と言われていじめられているのを見ると、クローネは心変わりしたらしい。それからと言うもの、会う度にいじめられるようになった。


「……成績も悪いしどうしよう。」


アリスはこの学園では劣等生だ。成績はギリギリで入学。悪役令嬢としてなっていない。例えば他人を陥れる試験では、逆に人を助けてしまうのだ。悪役令嬢には向いていない。まぐれで入れただけである。それでもアリスが悪役令嬢を目指すのは悪役令嬢に救われたからである。


アリスがまだ小さい頃にもアリスは虐められていた。そんな中、アリスを救ったのはアニメの悪役令嬢である。悪役令嬢のアニメを見たアリスはこんなに強くて、自信を持っていて、すごい人がいるなんて!と、感動したのだ。それからは悪役令嬢のようになりたいと心がけてきた。悪役令嬢の真似をしてもいじめが終わる事はなかったが、それでも彼女にとっては悪役令嬢はキラキラ輝く、スターだった。そうして悪役令嬢(トップレディ)になるべく、この学園にきたのだが……。


「しくしく、辛いよー!」


そういいながらアリスは教室へと向かった。授業にでる。当てられたクローネは全問正解していた。アリスはそんなクローネをみて憧れていた。

私もあんな風になりたいなぁ。なんて思っているとクローネは


「先生!アリス・ハートさんにこの問題を解いていただきたいですわ!」


「へ?!」


クローネはアリスを名指しして当てた。先生はクローネの推薦とあって、そうですねと言ってアリスへと問題を解くように言う。アリスは見事不正解だった。


「あら、今日は調子がよくなかったのかしら?」


なんてクローネは笑っている。

悔しい。そう思うが何もできなかった。お昼休みになる。クローネはアリスがお弁当を食べているとそれを叩き落とした。


「あ!?」


「あら、ごめんなさい。ゴミかと思いましたわ。」


そんな中、警報がなった。


「「?!」」


「緊急事態、緊急事態!火事です!ただちにグランドへと逃げてください!」


そう警告される。アリスはグランドへと大急ぎで逃げていった。


「クローネ様は?!」


「クローネ様がいない!!」

取り巻き達が騒ぎだした。クローネは他の生徒を誘導しながら逃げていた。だんだん煙がでてくる。クローネは煙に巻かれはじめた。クローネはその場に崩れ落ちる。アリスはそんなクローネを助けようと校舎へと戻る。すると倒れたクローネがいた。アリスはクローネに肩を貸してグランドへと急ぐ。無事になんとかグランドへと出れた。そこでクローネが目を覚ます。


「あ……」


「クローネさん!よかった!大丈夫?」


「貴方……何故助けたの?」


「だって放っておけなかったから……」


「…私は貴方を虐めていたのよ?」


「うん。でも、放っておけなかったの!」


「……私ね、本当はいじめれている貴方にしっかりしてほしかったの。だから、いじめてた。ごめんなさい。」


「そうだったんだ。ありがとう!クローネさん!」


こうして2人は和解した。それからというもの、2人は仲良くなり、トップレディになったのだった。

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