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僕と彼女のこと

作者: まはる

これは、僕と彼女の物語だ。

僕の名前はあゆむ。

歩と書いてあゆむだ。


僕が彼女と出会ったのは、遠い昔、まだ小学生の頃だ。

それから22歳になる今までずっと付き合いが続いていた。


確か、好きな音楽グループが一緒で仲良くなったと記憶している。


彼女の名前は梨沙と言った。

彼女の事について少し書こうと思う。

彼女は基本的には真面目で思いやり深い性格だった。

ただ、少し情緒不安定な面もあったが、そこも好きだった。


僕と彼女はなんとなく付き合い始めた。

彼女とは一緒に色んな所に行った。

動物園や、ライブ、鎌倉、ディズニーランドだって一緒に行った。

僕と彼女はお互いがお互いを思っていたし、切っても切れない関係だった。


そして彼女は大学に進んだが、僕は進学しなかった。

彼女は大学に入ってから忙しそうで、僕がLINEを送ってもなかなか返信をくれなかった。

僕はといえば毎日やることもなく、暇を持て余していた。

やっと彼女からの返信が来たのは、九月のことだった。

「久しぶりにどっか行かない?」

そのメッセージを見て僕はすぐに返信した。

「行く。」

僕と彼女は駅前で待ち合わせした。現れた彼女は、赤い花柄のワンピースを着ていた。

僕は、彼女に似合ってると言った。

彼女は恥ずかしそうに笑った。


その後僕たちはカラオケに行き、マックで駄弁って解散をした。

彼女はマックで、「わたし、宮崎にいくの。」

といきなり言った。就職のためらしい。

「そっか。じゃああまり会えなくなるね。」

と僕は言った。

また連絡すると彼女は言った。


でも、1ヶ月経っても2ヶ月経っても、彼女は連絡をくれなかった。

LINEをおくったが既読にすらならなかった。


僕はその間、特にやる事もなく、本を読んだり音楽を聴いたりしながら、彼女からの連絡を待った。

しかし、彼女からの返信はなく、LINEは死んだように機能していなかった。


僕は何となく悟った。多分、彼女は僕のことをもう好きじゃなくなったのだ。

僕たちの関係は結局のところ脆いものだったのだ。


僕は彼女に最後のLINEを送った。

今までありがとう。楽しかった。宮崎に行っても元気で。


送信。


僕は一人でソファーに寝転がると天井を見上げた。

そして思った。僕は本当に独りなんだと。


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