表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/130

(72)◇ 誰にも渡さない(アルフォンス視点)(23)


昨年、我がブラーム国の主要友好国であるマキシム国に、国王陛下が国賓として招かれた。

自分も騎士団の一人として随行した。


当初、歓迎の晩餐会で自分は陛下の警護にあたっていたが、途中で陛下に呼ばれマキシム国王に拝謁(はいえつ)した。


その後陛下に促され、マキシム国第一王女のジョアンナ王女と、第二王女のリリアンヌ王女と一曲ずつ踊った。


姉のジョアンナ王女は華やかでかなり積極的な女性であったが、

妹のリリアンヌ王女は姉とは対照的な控え目な女性だった。



自分と同い年のジョアンナ王女は、赤髪を結い上げ焦げ茶色の大きなつり目を化粧で更に大きく見せていた。

長い爪を赤く塗り、豊満な身体を強調する深紅のドレスを(まと)っていた。

色気のある美人だが、まるで噴火山の様だと思った。

ダンスの間、しきりに自慢の王宮の庭に誘われたがきっぱりと断った。



次に踊ったリリアンヌ王女は、マキシム国王と同じ黒髪と姉と同じ焦げ茶色の目で、自分よりも二歳年下の当時17歳だった。

上品な薄い紫色のドレスを着たリリアンヌ王女は、初めは少し緊張しているように見えたが、時間が経ち少しずつ自分にも慣れてきたのか、最後にはぎこちないが笑顔を返してくれた。




晩餐会の翌日、午後からの予定の前に陛下に客室に呼び出された。

陛下は人払いをされ、部屋の中には陛下と二人だけになった。



嫌な予感がした。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ