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(7) 王宮図書館にてよく会う御方

さて、そんな素晴らしいイケメン黒髪公爵アルフォンス様と私は、

幼い頃からとある場所でよくお会いしていた。





「奇遇ですね、クリス」

「………ごきげんよう。アルフォンス様」



『………また来た!アルフォンス様。

意見交換会って名称で月2回はこの王宮図書館でお会いしてるのに、

イレギュラーで来た時もかなりの確率で現れるのよね。

確か最近騎士団に入られたと言っておられたのに、ヒマなのかしら?』



「アルですよ。毎回言ってるのに、すぐ戻りますね」

「………アル、様」

「アル」

「………」

「ア、ル」

「あーっ、もうっ!アルが話しかけるから、

どこまで読んでたかわからなくなったじゃないですか!

この本、字がすごくちっちゃくて読みにくいんですからねっ!」

「ふっ」

「………なんか、ムカつく」

「ふふっ。クリスは私の前ではそんなに元気なのに、

他ではどうしていつも猫をかぶっているんでしょうね」

「いいんです!普段はおとなしくしてるほうが色々と都合がいいんです。

アル様にはもうバレちゃったから、これでいいんですー。

で、今日も何かご用ですか?」

「ええ、クリス。この前話していた義務教育について、

もう少し詳しく君の考えを教えてくれませんか?」

「あー。はい……えーっとですね…。

あくまでも、わたしの勝手な考えですよ。

男女ともに6歳から15歳まで同じ内容を学校で学ぶんです。

もちろん貴族平民関係無くですよ。

『全ての子供が平等に受ける権利がある教育。

親や国は子供にそれを受けさせる義務が生じる』だから、義務教育なんです。

これは国の法律で決められているんです。

読み書きから計算、いきもののことから国内外の歴史、絵を書く事や音楽、あとは………人としての正しい行いや考え方まで学ぶんです。

あ!運動もです!」

「………運動もですか?」

「そうです。一人で走ることから始めて、

みんなで走って競争するんです。

更にはボールを使ってチームに分かれて戦ったりするんです。

楽しいし、いっぱい動いてとてもよい運動になります。

夜、なかなか寝ない私のような子供たちもぐっすりですよね!ふふっ」

「っ!?…………」

「ねっ!おもしろそうでしょ?」

「………ええ。すごいですね」

「?」

「いつも思いますが、クリスは本当にすごい。

10歳でなぜそんな事を沢山思いつくんですか?

本当に不思議で仕方がない」

「えっ?あっ、あー!この王宮図書館で本をいっぱい読ませていただいているからですよ!他国の本もたくさんありますし。だから色んなアイディアがいっぱいうかんでくるんです」



『あっぶない!怪しまれてまた他国のスパイとかの容疑を掛けられたら大変!アルフォンス様は聞き上手だからつい嬉しくて調子に乗って喋っちゃう。前世の記憶が有るなんて頭おかしいとしか思われないだろうし………気を付けなきゃ』



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