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(58)◇ 誰にも渡さない(アルフォンス視点)(9)


一日でクリスの(とりこ)になった両親は、

茶会の翌日、早速ラファイエリ伯爵家に(おもむ)き婚約の打診をした。


クリスと同じ碧色の目をしたラファイエリ伯爵は、

突然の話に驚き口を開けたまま暫く固まっていたが、

隣の伯爵夫人に促されてようやく頷いた。


目の色以外クリスと大変良く似た美しい伯爵夫人は、

動揺を隠せない伯爵よりも余程しっかりとしていた。


茶会の時から微笑みを絶やさない伯爵夫人から、

クリスが16歳で社交界デビューをした後に正式に婚約をし、

それまでは仮婚約とすることと、

まだ幼いクリスには社交界デビューまでは何のしがらみも無く過ごさせたいので仮婚約は内密にしていただきたいと、クリスと同じ顔で言われて渋々了承した。



この時仮婚約を了承した自分の判断を、

後々大いに悔むことになる。


何故あの時、強引にでも正式に婚約しなかったのか。

当時の呑気な自分を殴ってやりたい。


内密な仮婚約など、

何の意味もなさないことを。




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