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(31) アルフォンス様の願い ふたつめ



「っ!………で、二つ目は、な、何ですか?」



見つめられたままの、目の前の三白眼の恐怖心が薄まらないまま、

私は勇気を出してアルフォンス様に二つ目の望みを聞いてみた。



「はい。二つ目は………」

「?」

「クリス、さっきの言葉は、本当ですか?」

「さっきの言葉?」



『さっきの言葉?どれだろう?肩もみがうまいって事?

それか、久しぶりに砕けた話し方で失礼しますね、かな?

ちょっと調子に乗っちゃったかな……』



「はい。私のそばにいてくださる……んですよね?」



『それ!?まさかそれに食い付いてくるなんて!

でも、嘘じゃない。本当だから。決めたし!』



「………はい。本当ですよ」

「クリス!」



アルフォンス様が私の両手を取り、

ひまわりの花の様にニッコリと笑った。

両方に可愛いえくぼが出来ている。

この笑顔はアルフォンス様の本物の笑顔だ。



『良かった。

大変な事が立て続けにあって、

痩せて顔色が悪くなっていたアルフォンス様が、

私の言葉で笑顔になってこんなにも喜んでくださっている。

私も本当に嬉しい。涙が出そう』



「クリス、ありがとうございます。

ずっと、わたしのそばにいてくださいね?

約束ですよ?何があっても、貴女は私のそばにいてください。

これが二つ目の私のお願いです」

「なるほど……そうきましたか……」

「クリス?」

「わかりました、アル。約束します」

「はい!ありがとうございます」

「但し」

「?」

「アルが………奥様をお迎えするまで、おそばに、いますね」






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