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(23) 私専用の休憩室


いつの間にかアルフォンス様の隣の部屋に、

私専用の休憩室が出来ていた。


何故、許可したんだろう?公爵様。


初めて案内された時はお母様と心底驚いた。

休憩室なのに私の自室よりもはるかに広く、

家具も調度品もドレスも何故か下着まで完璧に揃っていて、

全てが豪華でその日から超快適に生活出来る部屋だった。


お母様用の座り心地の良さそうなゴージャスな椅子もあった。

自分のお好みど真ん中の椅子を見て、お母様は絶句していた。


後で執事のサムさんから聞いた事だけれど、

休憩室の内装からドレス類までの殆どを公爵夫人が決めて、

ノリノリで準備をしてくださったらしい。


唯一、フワフワもこもこの白い室内用スリッパだけは、

アルフォンス様が自ら買ってきてくださったと聞いた。

嗜好が少女っぽい………どうしよう、やっぱりロリコンか!?




更に驚いたことに、

アルフォンス様のお部屋に続いているという、真新しい扉があった。

実際にあの扉からアルフォンス様が登場したことが無いので、

本当に繋がっているのかはわからないけれど。


この巨大古城におかしいだろう、あの新しさは。

急遽、壁をぶち抜いたのかな?

設計上の耐震強度精度等は大丈夫なのか、ものすごく気になった。


ほんとに何故、許可したんだろう??公爵様。


この時、もし願いが叶うならば、

あの扉の鍵穴に瞬間接着剤を流し込みたい、

もしくは扉を塞ぐように巨大タンスを置いて欲しい、

他人様の家だから出来ないけれど……と、思っていた。




けれど。

2年前のあの日から、あの休憩室には行っていない。


私はフレデリーグ公爵家を訪れていなかった。




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