(20) うとうとタイム
なんやかんやと揉めながらも、
二人の片側がほぼくっついた状態で話した。
しかし、これにはいくら私が幼女でも、
誰かに見られでもしたら完全にアウトだと思ったので、
何度も『離れてください!』と抗議をしたら、
ニッコリと胡散臭い笑顔になって、更にくっついてきた!
チビだと思って完全にナメられている。
こっちは中身37歳よ!言ってないけどね!
明らかに胡散臭い笑顔なんかには騙されないっつーの!
こんな状況、誰かに見られたらほんとどうするのよ!?
アルフォンス様がロリコン疑惑を掛けられちゃうのに!
かなりイラッとした。
それでも、慣れって怖い。
いつの間にか色んな事に慣れてしまった。
そんな私は、心は熟女でも当時の身体はまだまだ子供。
話しているうちにうとうとと眠くなり、
いつの間にかアルフォンス様に寄りかかってつい眠ってしまい、
慌てて飛び起きて謝罪!という事が何度かあった。
アルフォンス様は『もっとゆっくり眠ってていいのに』と、
目が笑っていない笑顔で私をじっと見つめた。
ちょっと怖かった。
それでも『うとうとタイム』は、
温かくて良い香りがして、
とても安心出来るひとときだった。




