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(14) ヤバい美少年 アルフォンス様


「ラファイエリ伯爵令嬢……いえ、クリスティーナ嬢」

「へ?く、くりす………」

「貴女と話せて本当に楽しかった。

もっともっと貴女と話がしたい。

どうか、私の初めの無礼な態度を許していただけませんか?」

「そんなっ!いえっ!あの」

「クリスティーナ嬢……いや、クリスティーナと名前で呼ばせて頂きたい」

「な、なまえよび……」



『ていうか、何で敬語?

私、脅されてたよね??

こんな私みたいなチビに向かって………はっ!!

ま、まさか、ロリコンっ!?

それに、いきなり優しく態度が豹変するのは怖すぎる!

それって、DV男にありがちな話じゃない!?

ロリコンDV男って最悪!うぎゃー!!』



「ああ!では、クリスと」

「!?」



『なぜ短くするー!?おかしいでしょ?

さっき会ったばっかりよ?全く仲良くなってないし!

私、詰められて事情聴取に答えてただけだから!』



「ですので、クリスも私のことはアルと呼んでください」

「えっ!?いやっ、ムリです!そんな!よべません!!」

「何故?」



『え?やだ、怖っ。顔、近い近い!怖い!

ちょっとやめてよ、何この人!

怖すぎて今度はほんとにもれるからっ!』



「何故ですか?」

「ロ、ロッシュ子爵さまはたいへんとっても高貴なおかたです!

呼びすてなんてできませんっ」

「関係無い。貴女も貴族です。同じだ」



『同じなワケあるかー!

同じ貴族でもバリバリ格差有りまくりだコノヤロー!

美少年だけどこの人絶対ヤバい気がする。

話が全然通じないっ!逃げなきゃ!で、出口っ!』



「ち、父と母にしかられます!おねがいですから」

「でしたら丁度良い。ラファイエリ伯爵にご挨拶をしましょう」

「はあっ?何でお父様に!?………はっ!!!」



『し、し、しまったー!ついタメ口出ちゃったー!

だってこの人、意味不明なことばかりしつこく言ってくるから!

無理難題押し付けてくる前世の秘書室長と似ててイラッとしたのよ!

私、不敬罪で打ち首獄門か!?

………って、何で、ぱあって嬉しそうにこっち見てるの!?

こわいこわいこわいこわい!』



「も、もうっ!!こっち見ないで!あっちいって!!」

「くすっ。可愛い………本当のクリスの喋り方はたまらないな」




全く話が通じない、国王陛下の美しい甥っ子に追い詰められ、

嬉しそうな笑顔でロックオンされて、

私は恐怖で大パニックになった。

後退りしながら敬語という概念が頭からどっかにぶっ飛んで行った、その時。




「ティーナー!僕の可愛い天使は何処にいるのかなー?

そろそろ帰るよー!」




『お父様ー!ナイスタイミングー!』





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