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(13) 国王陛下の甥っ子だった


「え、っと…………(え?怒ってる??…………なんだか、気まずい……)」

「…………ラファイエリ伯爵令嬢」

「…………はい」



頬とお耳を赤く染めたまま、

黒の美少年は私をじっと見つめる。


『目が合う』という、少し前と同じ状態なのに、目付きが全く違う。

最初は刺し殺されそうな勢いだった鋭い目付きが、

今は少し目が潤んで、若干まゆげと目尻が下がってる!?

あれ?顔が赤いから怒ってるのかと思ったけど、違う??



「貴女の話は大変興味深かった。

また是非とも、ゆっくり話を聞かせて欲しい」

「え?………はぁ」



『そういえば私、まだこの人が誰か知らないんだった……。

服は素晴らしい生地を使ってるし、

多分ウチより爵位は上だろうから私からは名前聞けないし……。

あーあ、面倒な人に捕まったわ。どう逃げようか……』



「…………ラファイエリ伯爵令嬢、大変失礼いたしました。

私はアルフォンス・デ・フレデリーグと申します」

「フレ…………ええーっ!?」

「フレデリーグ公爵家の嫡男です。

先日13歳になり、国王陛下よりロッシュ子爵の受継の御許しを頂きました」

「ロッシュ子爵……様……」




引きこもり気味の私でも知ってるよー!

アルフォンス・デ・フレデリーグ様は、

我が国唯一の公爵家、

フレデリーグ公爵の、確か一人息子だ。


現ブラーム国王陛下の実の弟が、フレデリーグ公爵だ。

イコール、目の前のお方は国王陛下の甥だ。


此の国では13歳になると爵位を持てる。

高位貴族は世襲された爵位を幾つか持っている事が多いので、

その内の一つを引き継がれたんだろう。



脚ぶらんぶらんもすっかり止まり、

余りにも高貴なお方だった事にびびって、

またおもらししそうになった。


国王陛下の甥っ子の前で我慢出来て、本当に良かった。


この時、王宮図書館内では大好きなジュースをたくさん飲まないことを心に決めた。



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