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(103)国王陛下と王妃殿下(2)


今は取り敢えず、頭に浮かんだ疑問はさておき、

私は緊張で少し震えながら国王陛下と王妃殿下に正式な挨拶のシルトで御挨拶をした。




「恐れながら国王陛下、王妃殿下。

ラファイエリ伯爵が娘、クリスティーナ・ドゥム・ラファイエリでございます。

本日は国王陛下、王妃殿下への御拝謁の機会を賜り、身に余る光栄にございます。心より御礼申し上げます」




「ほお、これはまた……」


「まあ……クリスティーナ……」





ゆっくりと顔を上げ、思わずまた美しいお二方に見とれてしまった。

けれど、お父様が既に椅子に座ってのん気にお茶を飲んでいることに気が付き瞬時に焦った。




「っ!お、お父様っ、勝手に座られてはなりません!」




小声で必死に訴えるが、当のお父様はえー?と言いながら、あろうことかテーブルのお菓子に手を伸ばしていた。

国王陛下の御前で勝手に何をしてる!?このオヤジ!!気でも触れた!?



私が顔面蒼白で焦っていると、当のオヤジがのほほんとこっちを向いた。




「ティーナもこっちに座って、お茶とお菓子をいただこうよ。あー緊張した」




え?

緊張したって?

今、全く緊張してないじゃないっ!?

寧ろ、今よ!今!緊張してよ、お父様!!




「お、お父様!」


「騙してここに連れて来ちゃった上に、エルとのこと黙ってたからさー。クリスティーナにどれだけ叱られるか、本当に怖かったんだよ。

今日はエレンはいないし、僕だけじゃ心細くて昨日の夜から眠れなかったんだ。僕もエレンと一緒で思いっきり寝不足だよ!

とにかく、無事に顔見せが終わってよかったなあ」





は?

あれだけ白目むくほど緊張してたのは、私に対してって事?

それ、どういう事!?






「あー、クリスティーナ、いいんだよ。カールはいつもこんな感じだからさ」


「!?」


「そうよね。いつもお菓子を呆れるほどいっぱい食べているのに、何故太らないのかしら?本当に羨ましいわ……」


「!!?………」


「父上、母上。クリスティーナが困惑していますので、そろそろきちんと説明をしないと」


「あら、そうね!うふふ!種明かししましょう!」


「驚かせてすまないね、クリスティーナ。私と君の父親のカールは幼い頃からの友人なんだ」


「!?」







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