041 鶏雑炊
長らく放置していました。申し訳ない!
「アオイちゃん、風邪引きか?」
ジンは赤い顔をしたアオイをみてそう訪ねる。
「ごめんなさい、ちょっと辛いです…」
「無理して出勤しなくても…、そういえばアオイちゃんは一人暮らしか…」
ジン自身も一人暮らしなので風邪を引いたりしても薬を買うにしろ食事をとるにしろ結局自分で用意をしなければならないことは承知している。
「今日は仕事はいいから休憩室で休んでなさい」
「でも…」
「お客様にうつして後で自己嫌悪になるのはアオイちゃんだぞ?」
「…わかりました」
店の休憩室には今の時期コタツを用意している。あいにくベットは無いが、身体を冷やすことはないだろう。
そしてジンは賄いを作る。
鶏雑炊
鶏団子…鶏ひき肉、ニンニク(おろし)、塩胡椒
雑炊…白米、乾燥貝柱、出し汁、柚子胡椒、溶き卵
「アオイちゃん、具合はどう?」
「まだ辛いです」
「熱は38度か…、インフルエンザではなさそうだし、賄いを食べて身体を温かくして休んでなさい」
「すみません」
「俺は店に出るけど、何かあったら内線ですぐに連絡するんんだぞ?」
コタツの上にお茶と風邪薬(常備薬)、冷えピタとティッシュを用意して店に向かう。
「ありがとうございます」
「何、一人暮らしの時の病気は辛いからね」
その後、一休みしたアオイは若干熱が下がりジンの勧めでタクシーで帰宅した。翌日の雑炊を持ち帰りながら。
 




