また明日
「あー、やべー、遅刻だー。」
ベンチから立ち上がり、ベンチ横に置いていた荷物を担ぎ上げた。
すぐにでもバイト先に走り出そうとした刹那、
このまま礼も言わずに立ち去るのが忍びなくておじさんに向き直った。
「本当に色々ありがとうございました。バイトの時間なんで、俺行きます。」
走り出そうとする俺におじさんは最初の頃のフランクな話し方に戻って告げた。
「ああ、そうか。ごめん、ごめん。
変に時間とらせてもたな。
いってらっしゃい。」
おじさんは笑って手を振りながらそう言った。
そう言われて何故か名残惜しさを感じた俺は、
「おじさん、明日もここにいますか?」
ふと、そう聞いてしまった。
一期一会の、この瞬間だけの出会い。
そんな風に向こうも思っていたのだろうか、おじさんは少し驚いた顔をしたが、
「ああ、この時間ならだいたいここにおるよ。
気が向いたらまた話をしにきてな。」
そう微笑みながら返してくれた。
それに対して一礼すると、
今度こそ振り向いて公園の出口へ駆け出した。
来た時に感じていた疲れはすっかり抜け落ちていた。
初投稿になります。
気に入っていただけたら幸いです。
感想や誤字等の指摘がありましたら、よろしくお願いします。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
前の話が長くなった影響で、大分短くなってしまいました。
ここまでがプロローグ的な部分です。
まあ、一章全体がプロローグな気もしますが。
このあと11~15話分くらいが一章になる予定です。
全何章になるかは自分でもまだ分かりません。
できれば毎日更新したいですが、多分数日おきになると思います。
それでは今後ともよろしくお願いします。