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いつかまたあの公園のベンチで  作者: YL
プロローグ あの公園のベンチで
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老け顔

「はははは。まじでか。

確かにその校章は中3のやつやけど。

そのひげ面の老け顔で中学生。

正直制服着てなかったら、20代かも怪しいのに。

完全に詐欺(さぎ)やろ。あはははは。」

気持ちいいくらいの爆笑だった。


そう俺は海江田中学校の3年生である。

断じて、高校生ではないし、もちろん浪人生でもない。

2年前の春までは、ランドセルを背負って小学校に行っていたのである。

•••卒業アルバムの「ランドセルが似合っていない奴ランキング」

でクラスのほぼ全員の票を集めてダントツのトップをとった状態ではあったが。

あいつらいつか、絶対殴る。


ちなみに今でも初対面の高校生の先輩はこんな反応になる。

「先輩お疲れさまです。え、違う?中3?嘘でしょ。

え、校章?それ中学時代のを気に入って使っているわけじゃないの?」と。


うちは制服が中高でほとんど変わらないため、区別のために胸元に各学年ごと色違いで

中高の種別と学年、クラスの書かれた校章を身につけることになっている。

だから胸元を見ればそいつが中高どちらで何年何組なのか

一目瞭然(いちもくりょうぜん)のはずなんだが、

俺の場合はこの顔とがたいの大きさのせいで、それを見る前に判断されてしまう。

しかも生徒が間違うのならまだしも、先生もしょっちゅう間違えて、

「昔の校章をつけるな。」なんていいやがるから、本当に勘弁(かんべん)してほしい。


他には中2の体育祭の時、学年混合リレーのために並んでいた際、

放送で「そこの高校生。何中学生の列に並んでいるんだ。お前が並ぶのは逆側だ。」

と大声で言われたこともあった。

あの体育教師とその時爆笑した連中を俺は今でも許していない。


正直この件については思い出したくもないエピソードがつきない。

俺の精神的な疲れの中にこの誤解に対するものが多いに含まれていることは(いな)めない。


「ごめん、ごめん。完全に老けた高校生だと

思っていたから、そのギャップがすごくてな。

そんな怖い顔しないでくれよ。

気にしてるんだよな。すまん。」

俺はよほど怖い顔をしていたのだろうか。

おっさんは急に笑うのをやめると、

真面目な顔をして頭を下げてきた。


「あー。気にしないでください。いつものことですから。」

律儀に謝られると、こっちも怒りが持続しない。

この件に関しては年相応に子供になると周りから言われる俺ではあるが、

なんとか平静を取り戻してそう言った。

初投稿になります。

気に入っていただけたら幸いです。

感想や誤字等の指摘がありましたら、よろしくお願いします。


こんな奴が実在するかどうかはご想像にお任せします。

年上に見られて得なこともあるんですがね。

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