<Act.XX>AfterWorld.
いわゆるあとがきになります。
必要のない方は読み飛ばし可です。
おはようございます。こんにちは、こんばんは。初めまして。陽鏡奏多です。
この度は、「Junkの奏でる溺愛唄-Reject::01」……通称PLANT編をご愛読くださり、まことにありがとうございます!
PLANT編を執筆し始めて早二年。やっとこうして終えることが出来ました。
これもひとえに、応援してくださっている皆様のおかげです。Twitterや拍手、アンケートコメントやメールでも激励の言葉が本当に糧になっていました。
PLANT編は、ジャンラブの中でも始まりにすぎません。ので、ここで長々と「Junkの奏でる溺愛唄を更新し始めたのは~」などと語るのはやめておきます。
とにもかくにも、PLANT編を基盤として……また、この出来事を発端に、キャラクターたちはそれぞれの道を歩んでいきます。
ある者は自由のために、生きるために、またある者は懺悔のために。もしかすると、暇潰しのために……なんて人物もいるかもしれませんね(笑)
明るい部分もありつつ、PLANTという場所やアンドロイドについて掘り下げた(つもりの)PLANT編でしたが、少しでも知っていただけたなら嬉しいです。
PLANT編だけのゲストキャラクターもいれば、この先、もしかすると出てくるキャラクターもいるかもしれないので、お楽しみに! そしてキャラクターはまだまだ増えていきますので、そちらもお楽しみに!
ええっと。何を話せばいいのか……語るのが下手くそで申し訳ないのですが。
このPLANT編での変化についてお話させていただきたいと思います。
ルオは元々、生きることも死ぬこともどうでもいいといった感じの子でした。
ただ漠然と、死ぬのは嫌だな。程度の恐怖を持ち合わせているがために、PLANTの命令には従っていたまでです。
そんな彼の元に現れたエリーという青年によって、彼と出会わない限り起こりえなかった事柄に直面して行きました。
覚えていますでしょうか。エリが同室で過ごすことになったから、ルオはその日、公開処分に向かう際には着替えをしないまま控室まで赴きました。
エリがいなかったら、普段通り自室で着替えて、ノイズと特に言葉を交わすこともなく業務的に接するのみでした。
それが、エリという存在を避けるために取った行動によってノイズと雑談を交わし、ちょっかい(笑)を出され、数々の問答を互いに言い合いました。
次に、ひより。彼とルオが再開したきっかけは、エリが迷子になったことです。エリが迷子になったことでひよりと接触し、彼とルオの元へ戻り、彼らを鉢合わせました。
エリがいなければ、これもまた、ルオには起こりえなかった事象です。
オズに関しても同様で、ひよりと出会わなかった限り彼と縁などあるはずもありませんでした。彼との交友は、ひよりが関係していましたね。これもまた、当然ルオ一人ではありえない面識です。
最後に、ケイ。彼は一方的にルオのことを知ってはいましたが、この先恐らく彼からルオに接触することはなかったでしょう。
濁流にのまれた際も、あれはひよりのカルビを助けるため。そんな彼が心配で(それとも元々後を追っていたのかもしれませんが)ケイは彼を監視しており、助け出しました。
その後、エリを探すルオがケイに話し掛けたこともまた、エリがきっかけになっています。
そもそも、エリを始めとしたキャラクターたちとの交流がなければ、ルオは自ら誰かに話し掛けるということもしなかったでしょう。
PLANT編を通じて、ルオは失っていた人間性を取り戻しました。(それが良いことか悪いことかはさておき)
最終章の出来事は、彼が「助けたい」と意志を持ち、行動を起こしたことがきっかけです。最初のルオではありえない行動です。
……結果はどうあれ、以上がPLANT編での変化でした。
結果。大事な人を失い、人間不信になり、人を今まで以上に恨むようになったルオですが。彼はとうとうPLANTの外へと出ることになります。
以前よりも、一層ココロを閉ざそうとする彼は、この先どのような経験をし、そして変わっていくのか。それはReject::02で!
長々とありがとうございました!
折角ですのでこの場をおかりして、各章のタイトルについてお話しさせていただけたらなと思います。お暇な方は、よければお付き合いください。
とりあえず、言いたいのは。
PLANT編、長かった……!!
・Reject::00 ハロー、ハロウ。
英語表記をすると、「Hello,hollow.」=こんにちは、空虚。
この章では空っぽになってしまう、ルオの変化を描写しています。
一度〝ゼロ〟になったところから、彼はF班で成長し……現在の彼の姿へと成っていきます。
何気に気に入っているのですが、すぐに終わってしまったため残念。しょぼん。
私なりに気に入っているタイトルです。
・Reject::01 囚われの堕天使
……トラわれのダテンシ
ほのかに某中二病のかおりがする章タイトルです(笑)
この言葉に既視感があるかもしれません。ないかもしれません(?)
act.11にて、エリーがルオにこんな感じのことを言っていました。それのことです。
F_PLANTに囚われているルオという、一見善良に見える不良品。という意味が込められていました。
act.01 箱入り玩具
……ハコイりガング。
箱入り娘という言葉からつけました。
家の中で大事に、大事に育てられた娘という言葉ですね。
ですが、ルオの場合はオモチャのような扱いを受けてます。アンドロイド=人形=おもちゃという流れでもある。ということで、箱入り玩具となりました。
こうなるとまた別の意味合いがあったりもします。
箱入り玩具=おもちゃ箱に入っている玩具。子どもが雑に扱っているあれです。
……そういう意味です。
act.02 雑音パラドクス
……ザツオンパラドクス。
ノイズ登場する回でした。意外と早かったんだなーと思います。
ルオの思っている仕事に対しての意見とは、また別の意見を嘯くノイズという意味を込めて。
act.03 レーベル「異常」
……レーベル「イジョウ」。
レーベルとは、レコードなどに貼られている名札みたいなものです。レッテルでもいいですね。
ルオたちには異常というレッテルが貼られている。というような意味です。そのまんまやがな。
act.04 砂に描いたエタニティー
……スナにエガいたエタニティー。
ひよりとカルビ、初登場回です。
エタニティーとは「永遠」という意味。
砂、というよりも。砂浜と考えてくださると分かりやすいと思います。
砂浜に描いた文字や絵は、波によって消えてしまうことから。
永遠は続かない。……という、ふたつの意味を掛け合わせてつけました。
act.05 スーサイドサンソ
オズの初登場回です。
スーサイド→Suicide。意味は「自殺」
サンソは英単語ではなく、「酸素」のこと。スーサイドサンソで一つの単語というわけではありませんでした。
酸素はオズのことを表しています。酸素=O2です。そして、オズの名前の英語表記は「Oz」
自殺をしようとする者、オズという意味でした。
act.06 悪魔と契った人柱
……アクマとチギったヒトバシラ
悪魔はひよりを表しています。幼少ルオからして見れば、彼は救済の神なんかではなく。契約を持ちかける悪魔のように見えたんですね。彼は赤い目ですし、それも含めての〝悪魔〟です。
PLANTの刀剣という武具の実験台としてルオを使用するかわりに、命の保証を持ちかけた。……といった感じでしょうか。
幼少ルオの方がまだ比較的に素直な印象。どうしてああなった。でもやっぱり考えの基盤はルオだなぁと感じたりも。面倒になったり、つらいからと諦める感じが。
act.07 闇に蝕まれた眼球
……ヤミにムシバまれたガンキュウ
オズのはなしでした。暗い部分ばかりに目を向けて、目を奪われて、食われて、最終的には失くしてしまった。
彼が執拗に何度も空気も読めずルオを呼び止めているのは、ああいったきっかけや空気がないと自分の胸中を吐き出せないからです。弱虫。 ……という、言い訳(笑)
act.08 罅割れた泡沫
……ヒビワれたウタカタ
最後の最後まで悩んだタイトル。しっくりきてるのかどうなのか、未だに微妙
取りあえず、ノイズとルオが少し仲良く?なった話ではないのかと。オズが不憫でごめん。
ノイズは狂ってるし、楽観的だしただの無能にしか見えないけれども。彼も彼なりに色々と考えることもあり。ふとしたきっかけがあれば、簡単に弱いとこを見せたり壊れたりもするんだよっていう。
……意味、なのかな(目を逸らす)
act.09 パレット上に芽吹く彩
……パレットジョウにメブくハナ
act.8から続いた話。例えればノイズはピンク、オズは群青、ルオは黒がコンセプト色です。そんな色をパレットの上に混ぜれば、いろんな色が出来上がる。=花という意味でした。
出来上がった花は思い出や絆とか、そういったものでしょうかね。ひとりでは何も生まれないけど、一緒に関われば楽しいこともあるんだよって。
それなりに明るいエピソードだったと思います。ルオもノイズも、オズもみんながそれなりに心開いてそれなりに関わって、それなりに楽しんだ話。
act.10 意無落花と情有流水
……イナシラッカとジョウアリリュウスイ
分かる人は分かると思いますが、このタイトルは「落花情あれども流水意なし」という言葉からつけられました。
元々の意味合いは、落花には流水に従う気持ちがあるというのに、川はそんなこと知らずにただ流れている。一方には情があるのに、もう一方は知らぬ顔ってことです。通じない。
このタイトルでは「意無落花」をルオ、「情有流水」をケイで例えました。
ケイにはルオに対する情があり、彼を守るために当たりの流れを操作しているけれども。ルオはそんなことは知らずに過ごしている。という。
act.11 蟠りの空
……ワダカマりのソラ
ぱっとインスピでつけられたタイトル。
一見元気そうに見えるけど、実は大病を抱えている。とか、例えればそんな感じです。
知らないから、ただ綺麗な笑顔にしか見えない。
それはエリに対してか、オズやノイズかそれともルオか。はたまたケイやひよりなどでは。
実際は、誰にでも言えることだとは思います。言葉や、表現しない限りは誰も何も分からない。
隠しているのであれば、なおさら。
act.12 シェイディダーティサーカス
英表記「Shady-Dirty-Circus」。SDCです!(略した意味は特にない)
シェイディ=うさんくさい。ダーティ=下劣な。名前としてすでに使用していますが、ゲストキャラであるシェイディのことを現したタイトルです。
ノイズが仲間として共に戦ってくれた話です。お気に入りなのは、やっぱりチャクラムでルシータのことを助けたシーンでしょうか。
シェイディが蔓延らせた糸を、弓に変化させたシータ(PLANTの刀剣)で弾く、なんてシーンも考えていたのですがいつの間にかすっぽ抜けちゃいました。しょぼん。
act.13 黎明桜
……レイメイザクラ。サクラでも可。
カタカナ表記にするかどうかで迷った記憶があります。どうでもいいですね、はい。
オズにはなんと目が合ったー! びっくりー! ……ってしてくれたらいいな。と思いつつ書いたエピソードです。バレバレでしたかね?
彼がルオたちに勇気とかいろんなものをもらって、ちゃんと頑張ろう! って決意することから「黎明」という言葉をあてました。
桜、は、場所もですが、彼がルオに贈った(?)花でもあったので。組み合わせてこうなりました。
最後には知っている人は知っている、あの女の子が登場したり。オズが懲りずにルオを茶化すシーンが微笑ましい。にしても、オズがただのバカ。
act.14 爪装飾の為体
……ネイルアートのテイタラク。
実はこのタイトル、前愛唄の頃と同じものを変わらず使用しました。名残、というものでしょうか。個人的にはそれも重なり、お気に入り。
内容は中々壮絶なものだったと思いますが(笑)
いつか……act.04でエリが揶揄?していた、あの台詞が関係しています。
永遠は存在しない。……マニキュアは何れ剥がれて醜くなってしまう。綺麗なままでいるなんて不可能。
日常が全て終わり、それをなんとか阻止しようとルオが奮闘するエピソード。なんというカーチェイス。車は使ってませんけど。ある意味逃亡劇でしたね。
他人なんてどうでもよくて、取りあえず死なないように過ごしていただけのルオが、エリを始めとした人物たちと過ごしていくことで本来の自分を取り戻していき……彼らのために命さえも擲って守ろうとする。彼の成長が垣間見れる章でした。
それと同時に、彼を取巻く〝彼ら〟の本性や本来の姿、言葉も垣間見れたと思います。それぞれ事情があるんです。(?)
取りあえず。頑張ったみんなに奨励の拍手!(ぱちぱちぱち)
act.15 深淵の徒花
……シンエンのアダバナ。
act.14の出来事から、ルオは再びココロを閉ざしてしまい、生きることさえにも投げやりになってしまいます。
しかし、ノイズやひよりの言葉により再び生きてやろうと立ち上がる。ことから、深淵に咲いた、アダバナとなりました。
なんだからしくないノイズや、やっと出てきたかもしれないひよりの本音なんかが見れた最終章でしたね。
個人的に、生気を失ったルオが気に入ってたりするんですけど……。もう一度絶望したりしてくれないかなー。
………………冗談です。
以上です。お気に入りのエピソード、またはタイトルはありましたか?
こうして列挙していて思いましたが、本当に長かったですね。いやまだ終わってないんですが。
最初に述べた通り、ここまでこれたのも皆さんの応援のおかげです。中には、三年も四年も付き合っている方もいるそうで……ありがとうございます。
何度も消してしまおうか、とか。もう創作をやめてしまおうか、なんて思いつめてしまったこともあったのですが。その度、小説を読んでくださる方や、キャラを好いてくださっている方の暖かい言葉で持ち直してきました。
いっぱいメッセージをいただいている身というわけでもないので、ひとつひとつ、本当に嬉しくて。にやにやしてしまいます。
またよければご感想などいただけたら嬉しくてにやにやします。にやにやはいりませんか、そうですか。しかしにやにやします仕方ない。
以上でPLANT編を〆させていただきます。まだまだ物語は続きます。
ではでは、長々とお付き合い有難うございました!
130610*陽鏡奏多




