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偏見・陰謀論から抜け出すために——(二元論の罠を知れ!)

作者: 樋口諭吉

 二元論思考は「敵・味方」、「上か・下か」、「信じるか、信じないか」など、不確定のものに対し低コストでラベリングを行うことができます。


 そして、ラベリングにより、お手軽に安心感を得ることができます。


 この安心感に浸るうちに、多くの人が二元論思考から抜け出せなくなっていきます。

 つまり、二元論思考はそれ自体が依存性、再帰性を持っています。


 そして、二元論思考の人は二元論の持つ強力な確証バイアスと認知的不協和のループによって、しばしば偏見や陰謀論に行き着きます。


 また、別のエッセイでも書きましたが二元論思考はマウントの原因やいじめの原因にもなります。


 二元論思考から脱却しませんか?


 そんなわけで、今回のテーマは、二元論思考からの脱却法です。


 やり方はいたってシンプルです。


「相手の立場になって考えるクセをつける」。これだけ。


 よく言われることにも関わらず、できる人、やろうとする人は少ないですよね。


 はじめは相手の考えを、二元論的に想像してもいいんです。


 考えが同じになることもあるでしょう、また違うこともあるでしょう。


 やがて、相手が多元的な視点を持っている場合、二元論の枠組みでは処理しきれないことに気づき、自分の中に認知的不協和が生まれます。


 あれ? この人の考え方、二値的に分類できないぞ? と。


 これが、二元論思考から脱却するための「種」になります。


 繰り返し相手の立場に立って考えて、この「種」を育ててください。多元論思考になりましょう。マウントやいじめから解放されますよ。


 多元論的思考が育ってくると、次第に「視点そのものも、時間と共に変化する」ことに気づいてくるでしょう。


 そこから先は、流れそのものに目を向ける「動的プロセス思考」の世界です──これはまた別のお話。


 ・このエッセイのフロー


 二元論思考

 ↓(ラベリングによる安心感、確証バイアス)

 →【安心・安定を求める】


 認知的不協和の導入(相手の立場に立つ体験)

 ↓(矛盾への気づき)

 →【モヤモヤ・違和感・葛藤】


 多元論思考(多様な視点の共存、コンテクストの重視)

 →【理解・広がり・対話の余地】


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