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今後の話とまとめ

〇では今後何が起きるか?


 出版社側が今後作家に対してどうするかはわかりません。僕は出版社の中の人ではないので。

 先に書いた通り、当面はインボイスがなくても作家を出版社が切ることはなく特に変化は起きないでしょう

 ……とはいえ、長期的にみれば登録してくれと言ってくるかもしれませんけど。


 比較的早い段階でおきるかもしれないのが、印税に乗せている消費税を減額してくる動きです。

 例えば印税100万円、消費税10万円でいままでもらっていたのを、印税を108万円にしてくるとかです。

 これは別に出版社が悪いとかではなく、他業種でも起こりうると想定されています。


 免税の作家や事業者は消費税を納税しないので、その分の消費税をもらうのはおかしいという理屈は成立します。

 ただしこれについては税法でもいろいろと学説がありますので見解が分かれます。これは税法の講義ではないので割愛。

 あくまで出版社のアクションとしてあり得るかもしれないこと、としてご理解ください。


 ただし、この対応については双方の合意が必要なので、一方的に消費税分減額してそれを通知してくるということはできません。


 なので、作家側としては慌てて何かせずに当面は出版社の動きを待つのがいいかなと思います。



〇課税事業者になったら?


 出版社に求められたり、自分の意思で課税事業者になって、事業者登録をしてインボイスを発行した場合、消費税の計算が必要になります。

 消費税の計算は大変とか言われますが、印税に関しては簡単です。


 消費税には二つの計算方法がありますが、1000万以下の場合よほど特殊なケースでない限り(取材費が極端に大きいとか、執筆用の書斎として離れを建てたとか)簡易課税が有利になります。

 簡易課税は印税に50%(この割合もいろいろあるけど作家は50%)をかければ終わりです


 印税の消費税10万円×50%=5万円

 5万円が消費税の納付額です。


 もう一つの方法は経費に掛かった消費税を集計して引くことです。本則課税と言います。


 印税10万円-取材費の消費税3万円-資料費の消費税1万円=6万円


 こんな感じ。納付額は6万円。


 きちんと経費を集計して確定申告してるなら、ひと手間増えますがそこまで難しくはありません。

 消費税用に別の集計表を作ったりもしなくていいです。

 経費を集計なんてしてない!という人は悔い改めて集計してください。これはインボイス関係ないです。



〇まとめ


 インボイスは猶予期間があることや、作家は代替が聞かない(少なくともすでに出ている作品を他に書かせるなんて言う無茶はできない)ことを考慮するなら、当面は免税の兼業作家にとって大きな影響はないと僕は考えています。


 SNS等で展開される、作家やクリエイターがインボイスを発行しないことを理由に切られる!登録すると納税負担や事務負担が激増してクリエイター界隈が衰退する!的なインボイス反対論は少々誇張されてるかな。


 いずれどうなるか分かりませんが、今は強く事業者登録を求めてくることはないと思いますし、こちらから敢えてするメリットもありません。

 当分は契約している出版社の反応を待つので良いと思います。



 これで終わりです。

 かなり急いで書いたのですが、作家関連のインボイスについての考察としては不足は多分無いはず。

 何か質問があれば感想欄までどうぞ。答えるかもしれませんが、詳しい話はあまりあてにしないでください。

 

 役に立ったという方は、拙作・ウインドノーツを読んでいってくれると嬉しいです。

 トランスセクシャル、レズ、ロボという三重苦を背負った作品ですが、まあつまらなくはないと思う、多分。

 挿絵だけでもどうぞ。


 ではなろうの皆様、善き執筆ライフを。





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