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「じゃあ、早速だけど、今後の予定を教えてよ」
寝台に寝転がりながら言う。寝台はフカフカで気持ちが良かった。部屋も結構な広さがあって、侍女の寝るスペースもちゃんとある。
『あっ、忘れてました。えっとですね、まだルーカ公国の姫とリベルタ王国の姫が着いていないので、歓迎会が明日の夜に変更となりました。あと明日の歓迎会には正装をしていってくれとのことです。それから日中は自由にお過ごしくださいとのことです。街にも許可さえあれば行けますよ』
「げっ。またドレス」
『ふふ、可愛くしてあげるわね。楽しみだわ』
クフフと怪しげな笑い声をあげるクレアにゾッとした。怖い。
ああ、あと避難場所とか姫の数も聞いとかないと。
「ここには何人の姫がいるの?23カ国全部?」
『あっ私も気になるよ、それっ!』
私の意見に同意するレティ。クレアも気になっているようだ。大陸には帝国を含めて24の国がある。帝国を省いて23。全部で23人もの姫がいるのか。
『あっ、違います。帝国内よりも5人の姫様がでています。あとクルーナ皇国とタキナ伯国の姫はもう帰られました・・・問題を起こされたので』
・・帰るのはやっ!!始まってないのにもう帰らされたのか。全部で姫は26人ねぇ。姫畑だな、まるで。レティは笑っている。クレアも失笑している。
「ありがとう、教えてくれて。あと書庫はどこ?できれば明日行ってみたいな」
『わかりました。明日ご案内しますね。他には何かありますか?ないようでしたらお食事をお持ちします』
「う〜ん、無いよね?」
後の2人に問う。「無い」と返ってきたので食事にすることにした。
実はさっきからお腹がなってたんだよね。楽しみだな。
「ないみたいだから、食事をお願い。もし何かあったら後で聞いても言い?」
『いいですよ。いくらでも聞いてください。では今から食事の手配をしてきますね』
そう言うとミリティアーナ改めアーナはドアの外へと出て言った。
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食事は大変おいしかった。食べたことのない食材だったが、とくに好き嫌いがないので安心できた。もちろん毒もなかった。
食事の後、湯浴みをすると疲れていたのでソフィアはすぐに眠りについた。
―――こうして帝国での一日目が終わった。