混乱の広場
ここは最初の街、と言っても最初に来るのがここなだけであって実際はたくさんある中の一つの街だ。
そう考えながらID「HIBIKI」は街「クラシックタウン」に入っていく。
街並みは名前の通り少し古風と言うか西洋風な作り。
街は賑やかで屋台、芸者がそこら中にあり周りにたくさんの人が集まる。
屋台からはいい匂いがするが釣られないように我慢しながら街を歩いて行く。
HIBIKIが向かった場所は中央公園、そこは全ての街の中で唯一プレイヤーだけが入れる場所、始めたての初心者にゲームのいろはを教える人も居れば仲間を募って一緒にダンジョンへと潜る人たちもいる。
でも実際ここはそういう使われ方はあまりしない、何故なら人に会いたい人が集まる場所だからだ。
余りに精巧なNPC、そういうものと常に接していると自分までもが信じれられなくなっていく、確かに自分もそうだった自分がゲームの一部になったような感覚、自分を失ったかのような感覚。
それが怖く、寂しく感じた者がよくここに集まる。
精巧すぎる機械、AIというのも大きな課題かもしれない。
辺りではみんなが明るい顔で話し合っている、それも相手が人間だからなのだろう。
自分は話が苦手・・というよりかは余り人と接したくないと思う、だからゲームの中ではフレンドはいない
勿論チャットもしない。
でも現実なら最低限の会話はしたりもする、家族との意思疎通もするし・・・。
このゲームでの大事な要素、「言葉での会話」をしない、だからすぐにやることを無くしログアウトする
ログアウトはゲームの基本、メニューからドアの書かれたアイコンをタッチして・・・・。
しかし目の前の画面に書かれたログアウトアイコンをタッチしてもログアウトできないのだ。
「え・・・・・」
思わず声に出る、こんなことは異例の事態だ。
現在時刻は5時、そろそろゲームを出る人が現れる時間。
そう思い周りを見渡す。
周りには同じように焦る人がたくさんいた。
「なんだこれ、出れないぞ?」「ちょっとなにこれぇ、でれないんですけどぉ!」
混乱に包まれる広場、そこに一通のメールが届く・・・




