表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

【1章1話】新たな土地と新たな出会い。

ちなみに、更新とともに今までの修正も行っています。

投稿速度を重視するべきか…クオリティを重視するべきか…うごご…

桜はゴツゴツした岩のようなの感触を背中に感じながら目を覚ました。



──ここは…そっか異時空か…



眠っていた割には意識の混濁は無い。気持ちの良い眠りだった。



もっと寝心地のいい場所に転移させてくれれば良かったのに…草原とか…


と、起きた直後に悪態をつけるぐらいには意識ははっきりとしていた。



「そういえば、住む場所とか何をすればいいのかとか何も聞いてないな…しまった…」



岩の感触を背中に感じながらそんな事を考えていた。



というか、さっきはもっと色々なことを質問するべきだった…と早速後悔した。



「まあ、とりあえずそこら辺の人に聞いてみる…か…」


まあ、後悔しても仕方ない。


とりあえずの目標は宿の確保…そう思いながら身体を起こしたの…だが…







何も…無かったのである。







「…は?」


目を疑い目を擦ってもう1回見てみた。




やっぱり、なにもなかったのである。






目前には瓦礫の山…後はずっと向こうに山が見えるのみ…



見てみると、自信が寝ていた場所も岩山等ではなく瓦礫の山の上に乗っているだけであった。



「ま、まあ落ち着けボク…もうちょっと周囲を見渡して…」



そういって周囲を確認してみる。



前方:見渡す限りの瓦礫の山


右方:見渡す限りの瓦礫の山


後方:瓦礫の山の中に聳える大きな木


左方:見渡す限りの瓦礫の山




結論:ボクは今、見渡す限りの瓦礫の山の中に居る





「どういうこったああああああ!!!!!!」



女神様…いったいこれは何の試練なのですか…?


心の中で女神様を恨みそうになった。



とはいえ、ここに居ない女神様を責めても仕方が無ない。


そう考え、これからどうするかを考える事にした…






…が


「何も思いつかない…」


考え始めてそこそこの時間が経った




一応、この辺りで唯一の瓦礫以外の物…瓦礫の山の中に聳える大木(近づいてみると桜の木だった)に近づいてみたものの…


特に何も思いつくことも無く、桜は何も出来ずにいた。



「はぁ…どうしたものかなぁ…」



桜はそう溜息をついた。



ちなみにこの時、【創造クリエイト】を使って何かをするという事もできたのであるが…


残念ながら桜はその事をすっかり忘れていたのである。



…まあ、もし覚えていたとしても、そもそも使い方がわからないという問題があるのだが…



「んー………」



そして何も思いつかないまま桜はどうするべきかを考え続けた…




───────────



「……て…い!」

『起き…く……』



桜は、声をかけられた気がして目が覚めた…どうやら考えているうちに寝てしまっていたようだ。



──ん?声?



「誰っ?!」



この世界に来て初めての他人の声である、その事実の重大さに気づき飛び起きた…



…のが間違いだった



「ぐあっ?!」



おもいっきり、頭をぶつけてしまったのである。



どうやら声の主が桜の顔を覗き込んでいたらしい。


いい音を立てて、桜のおでこと声の主の鼻頭がぶつかった。



『だ、大丈夫ですかー?!』



先程の声とは別の声が心配したように叫んだ。


…桜はその声をどこかで聞いたことがあるような気がした…


が、とりあえずはぶつかってしまった人の方を優先した。



「いたた…はっ!ごめん!大丈夫か?!」



痛むおでこを擦りながら、桜は目前に倒れている人に寄り添った。



「は、はい…大丈夫です…」



鼻筋を押さえながら起き上がったのは綺麗な顔と茶髪をした少年だった。


顔立ちは日本人のそれとよく似ているように見えた。


というか、日本人そのものであった。



「ふう…なかなか起きないから死んでしまったのかと思っていたけど…大丈夫そうで良かった…」



どうやら、綺麗な見た目通り好青年であるようだ。ここで寝ていた桜を心配してくれていたようだ。



「あー…本当にすみませんね…」


「いえ、いいですよ。無事だってわかったんですから…」


その少年ははにかんだように微笑む…


普通なら男女を問わずハートを掴まれそうな笑顔だったのだが…

鼻からたれている鼻血が全てを台無しにしていた。



まあ、それは桜のせいなのであるが。それは棚に上げる事にした。



『あー…蛍さん?鼻血出てますよ?』



足元から、先程の声が聞こえる。



「え…うわ?!ほんとだ!」


『カッコイイ顔が台無しですよ…まったく…』



少年…蛍は花を拭いながら、先程から声が出ているスマホを拾い上げた。



どうやら、蛍の持っているスマホからその声が出ているらしい。


───というか…さっきも思ったけど聞き覚えがある…というかこの声は…



「アルミニアさん?!」


『…あっ!はい!アルミニアです!』


いきなり呼ばれたせいで、アルミニアが戸惑いながら答える。


そう、その声は桜をこの瓦礫の山に連れてきた張本人、

アルミニア・クローバーのものであった。



「あ、2人も知り合いなの?」



蛍が聞いてくる。



「あ、はい、さっき彼女に転移がなんやかんやって説明を受けてここに連れてこられました。」


『…大雑把すぎない?』



知り合いである事を伝えたらアルミニアに突っ込まれた。


…確かに大雑把すぎたなぁ…と桜は反省する。



「なるほど!じゃあキミが他の転移者なのか!」



蛍が目をキラキラさせながら言った…



「え、キミって事は…貴方もか?」


『そう!蛍も桜も!私が選んだ転移者なのです!』



まさか異世界転移の仲間が居るとは…さくらは夢にも思っていなかった。



ちなみに、姿は見えないけどアルミニアが胸を張っているように見えた。



「うん!俺は『名取 蛍(なとりほたる)』だよ!

ほかの転移者の話を聞いて探していたんだ!よろしく!」



そう言って蛍は自己紹介をしてきた。


名前は普通に日本人だった。…蛍ってよばれていた時点で大体察してはいたが。



「あ、はい!ボクは黒夢 桜。よろしく。…しかし、自分以外にもこういう状況の人が居るなんて考えてもいなかったな…」



正直、最初はどうなるか不安しか無かったが…

同じ状況の人が居るだけでかなり気分的に楽になった。



そして、挨拶もひと段落したところで、ひとつ気になっている事を聞くことにした。



「ところで…携帯からアルミニアさんの声が聞こえているのは何なんだ?」



そう、先程から蛍の携帯から、女神アルミニアの声が聞こえっぱなしだったのである。



『あー、これは聞くより見た方が早いですね…

桜さん、携帯を出してください!

…後、アルミニアって一々呼ぶの面倒臭そうなのでアルニって呼んでください。』


───略していいんだ…



そんなことを考えながら、桜はアルニに言われた通りに携帯…というかスマホを取り出す。



ちなみに今気づいた事だが、服装は元の世界のままであった。


近所の書店に向かう格好だったので大分ラフである。



そして、スカートのポケットからスマホを取り出す。



「ん?なんかスマホがちょっと違う?」



スマホを起動してみるとメニュー画面がいつもと異っていたのである。



『ふふーん♪異時空に来るにあたって貴女たちの携帯電話を改造させていただきました!

私と会話したり…他にも色々な機能があるんだよ!』



…なるほど。異時空用の改造スマホか…

そして蛍は改造されたスマホを使って女神と通話中というわけか。



───ふむふむ…これは後でゆっくりと確認するか…面白そう。



「あ、そうそう、桜さんに聞きたいことがあるんだけど…」


桜が独り考え事をしていると、蛍が話しかけてきた。



『あ、そうそう、会ったら聞きたいって話してたね。』



どうやら、蛍とアルニで私に聞きたいことがあるらしかった。



「んー?何だ?」


この時、私は特に何でもない質問が来ると思っていた。





…しかし





「『ここってどこですか?』」






…………


────それはこっちが聞きたいわい。



異時空に来た二人(と、連絡中の女神一柱)…



全員が全員、迷子です。


結論 みんな迷子でした。


桜とアルニと蛍の口調の描き分けがあまりできてない…もう少し特徴的な話し方にするべきか…?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ